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カテゴリ:尊徳先生の世界
ある教授との対話(「日本の方向」) より抜粋 森 信三
大学講師(森) ひとつ君に尋ねるが、君は現在(本書は1957年5月発行)、日本の各地の小学校において、戦時中に供出されて一時その姿を消し去った二宮金次郎の石像や陶像が、近ごろまたぞくぞくと復活しつつある事実を知っているか。 大学教授 どうもそうらしいナ。現にボクの子供の行っている〇〇小学校でも、こんど二宮金次郎の石像を立てる資金だといって、この間も寄付させられた始末なんだ。 森 そうだろう。ところで君は、この事実をいったいどう解釈しているんだ。 教授 サア 森 君が代や紀元節の復活に対しては、いろいろな方面から異論が出ているにもかかわらず、今日二宮金次郎の石像の復活に対しては、ほとんど異論というものを聞かないじゃないかナ。 それにだいいち君は、戦前金次郎の像の立っていたところへ、戦後それ以外の人物の像が立ったということを聞いたことがあるかね。 教授 どうもそれは聞かぬナ。 森 してみると、これはいったい、どういう現象だと君は思うんだ。 教授 サア。 森 ボクの考えるところでは、つまりこの二宮尊徳というものが、少なくとも今日までのところでは、日本人の心に一番深く根を下ろしている理想の人物像だということではないかと思うんだ。 明治天皇とか西郷隆盛なども、戦前は一時、日本人の心に根をおろしているように思われた時もあったが、しかし今日の敗戦という深刻な否定的浄化を通過してみると、結局二宮尊徳だけが残ったわけだ。 つまり戦前戦後を通じて変わらぬ民族の理想像としては、ただ二宮尊徳だけなんだ。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2016年10月22日 04時58分57秒
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