12580829 ランダム
 ホーム | 日記 | プロフィール 【フォローする】 【ログイン】

GAIA

GAIA

【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! --/--
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X
全て | 報徳記&二宮翁夜話 | 二宮尊徳先生故地&観音巡礼 | イマジン | ネイチャー | マザー・テレサとマハトマ・ガンジーの世界 | 宮澤賢治の世界 | 五日市剛・今野華都子さんの世界 | 和歌・俳句&道歌選 | パワーか、フォースか | 木谷ポルソッタ倶楽部ほか | 尊徳先生の世界 | 鈴木藤三郎 | 井口丑二 | クロムウェル カーライル著&天路歴程 | 広井勇&八田與一 | イギリス史、ニューイングランド史 | 遠州の報徳運動 | 日本社会の病巣 | 世界人類に真正の文明の実現せんことを | 三國隆志先生の世界 | 満州棄民・シベリア抑留 | 技師鳥居信平著述集 | 資料で読む 技師鳥居信平著述集  | 徳島県技師鳥居信平 | ドラッカー | 結跏趺坐 | 鎌倉殿の13人 | ウクライナ | 徳川家康
2021年09月22日
XML
カテゴリ:ネイチャー
脳内リンパ系の研究が示す「睡眠時間の短さは認知症のリスク」 40代前後から気をつけて
9/21(火)

・最近になって、脳にもリンパ系があることが発見されました。

・体内には膨大な数の細胞や組織があり、そこでは日々さまざまなたんぱく質や脂質などが作られ、生体機能を維持しています。その後、不要になったたんぱく質や脂肪、その断片などの老廃物は細胞外に排出されます。老廃物は当初、細胞と細胞の間を満たしている体液(細胞間質液)の中に漂い出ます。細胞間質液はもともと血管からしみ出した血液成分(血漿 )なので、次から次へと供給されます。そのため老廃物を含んだ細胞間質液は徐々に押し流され、体中に張り巡らされたリンパ管を通って最終的には血管に戻され、腎臓を経て尿や便の中へと排出されます。

 脳内にも神経細胞をはじめとする多数の細胞が存在します。そのため、毎日かなりの量の老廃物が生じます。では、脳の老廃物はどのようにして洗い出されているのでしょうか? 多くの研究者は、脳の中でもリンパ液に乗せて排出しているのだろうと考えてきましたが、長い間、脳内でそれらしきリンパ管は見つかりませんでした。体のリンパ系は300年以上も前の西暦1600年代にはすでに見つかっているのに対して、脳のリンパ系が発見されたのは2010年代に入ってからのことでした。

・脳には大きく分けて「神経細胞」と「グリア細胞」の2種類の細胞があります。そのうちグリア細胞が脳内の動脈の周囲を包み込み、血管の外側に狭い隙間を作っていたのです。血管の周囲をさらに太い管で取り囲んだイメージです。脳を包む液体(脳脊髄液)がこの隙間を伝って脳の細部に入り込み、神経細胞の周囲にリンパ液としてしみ出して、老廃物を洗い流していたのです。老廃物を含んだリンパ液は、今度はやはりグリア細胞によって静脈の周囲に作られた隙間に沿って脳外へと流れ出るのです。

・ 発見者の米国ロチェスター大学・メディカル・センターの研究チームは、この脳内リンパ系が主にグリア細胞で形作られているため、「グリンパティック・システム(Glymphatic System)」と命名しました。グリンパティックとは、グリア細胞「Glial cell」とリンパ系「Lymphatic System」を合わせた造語です。

・脳は神経細胞やグリア細胞、その他の組織などでみっちりと埋め尽くされているため、なかなかリンパ液が流れにくいのですが、驚くべき事に睡眠中に神経細胞間の隙間が大きく拡がり、脳内リンパ液が流れやすくなることが分かった。

・深く眠った時に脳波活動が遅くなることや心拍数が低下することが、脳内リンパ液の流れを活発にすることも分かりました。また、認知症の患者さんを対象にした臨床研究で、脳の老廃物の一つ「アミロイドβ(ベータ)」の濃度が、睡眠時間が長いほど高くなることも分かりました。アミロイドβは、アルツハイマー病の原因物質の一つと考えられています。睡眠時間が長くなることによって脳脊髄液中のアミロイドβ濃度が高くなるということは、それだけ効率よく老廃物を洗い流せていることを意味しています。

・睡眠時間が短いことが認知症の発症リスクと関連することが数多くの疫学研究で明らかにされています。






お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

最終更新日  2021年09月22日 01時49分33秒
[ネイチャー] カテゴリの最新記事



© Rakuten Group, Inc.
X