カテゴリ:読書前感想文
『あたしの嫌いな私の声』(成井 豊 著)
――第14回・読書前感想文 ![]() 最近、風邪をひくなどツイてなかった私ですが、それを励ますかのように出版エージェント の鬼塚忠さんがこの本を送ってくださいました。 著者の成井豊さんは、演劇集団キャラメルボックス(以下、キャラボ)の代表で劇作家。 実は、私が“神”と崇める方のお一人であります。 山田真哉の20代前半はキャラボなしでは語れないほど、キャラボに影響を受けていました。 この秋にドラマ化される『女子大生会計士の事件簿』ですが、その中にたまに ファンタジックな作品が入っているのもキャラボの影響です。 『女子大生会計士の事件簿』の登場人物たちが、その初期において万葉集の歌人の名前から 採られているのも、キャラボの名作の一つ『銀河旋律』の影響です。 そして、ここで初めてネタばらしをすると 『銀河旋律』の主人公の名前が「柿本」なんです―――。 『銀河旋律』を初めて観たときにものすごく感動して、自分が小説を書くことがもしあるなら 主役を「柿本」(柿本人麻呂から借名)にしようと思っていたのです。 連載を開始して6年が経ちますが、初のカミングアウトですね (^_^;) さて、話を『あたしの嫌いな私の声』(舞台では『嵐になるまで待って』)に戻すと、 これも素晴らしい作品です。 あらすじは、次のような感じ。 ↓ 声優志望のユーリは、テレビアニメのオーディションで見事、主役の座を射止める。 しかし、同じ声質を持つ男・波多野に出会い、声を奪われた。 ユーリだけに聞こえる不思議で恐ろしい波多野の言葉…… 声を巡る「あたし」と「私」の物語。 (帯より抜粋) 声優が声を奪われる、「あたし」と「私」という設定だけでノックアウトです。 いやはや、とても私なんかが書評できる立場ではございません。 山田真哉がどんな本に影響を受けて小説を書いているのか、興味のある方はぜひご覧ください。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2008.07.15 01:01:15
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