カテゴリ:歴史の話
大河ドラマ『平清盛』最終回「遊びをせんとや生まれけむ」の感想です。
この終わり方は好きです。 まあ、映画「タイタニック」のパクリではありますが (^^;) でも、大好きです。 「波の下にも都がございます」に掛かっていますし。 遺言シーンで「清盛の船に鱸が飛び込んだ逸話」と「鱸丸」を掛けるなど、 こういった演出は、この大河で神業のように上手かった点ですね。 ただ、従来の大河なら、最終回は15分~30分延長だったりするのですが、 今回はそれが無かったので、駆け足感は否めなかったです。 きっといろんな名シーンをカットしたんでしょうね~。 そのあたりにも諸行無常を感じました。 ――――― 最終回「遊びをせんとや生まれけむ」 あらすじ 1181年1月、清盛(松山ケンイチ)は熱病で死の淵にいた。源氏との決戦に勝利し、頼朝(岡田将生)の首を墓前に供えよと叫び、清盛は世を去る。 4年後、一門の運命は坂をころがるように変転し、安徳(田中悠太)を抱いた時子(深田恭子)は「海の底にも都はある」と壇ノ浦に入水、盛国(上川隆也)は捕虜となり鎌倉で息絶える。そして頼朝は義経(神木隆之介)を追討し、幕府を開く。 ある日、頼朝のもとを西行(藤木直人)が訪ねてくる。頼朝は西行を通じ、亡き清盛の霊と対面を果たす。 ――――― 『平清盛』の全話レビューもこれが最終回です。 毎回ドラマの感想を書いてきたのは、『マクロスF』以来でした。 これまで大河ドラマは30本ぐらい見てきたと思うのですが、 歴代大河の中でも『平清盛』は中の上か、上の下ぐらい面白かったです (褒めているんですよ)。 ただ敗因を挙げると、個人的には 1.主人公が不良で更生していく、というパターンはちょっと古くさいし、最近の大河に合わない。 (不良を更生させるのが主人公ならOKですが) 2.序盤の「殿上の闇討ち」や「海賊退治」でドラマ性やカタルシスに欠けた。 (セットは凄かったのですが…) 3.中盤まで丁寧だがテンポが遅い。 (保元の乱が中盤だとは思いませんでした) 4.終盤、主人公が権力欲に溺れるが、その理由が不明確。 (主人公でなければ、いくらでも権力欲に溺れていいのですが) 5.為政者となる主人公なのに、「武士の世」という国家ビジョンが不明確。 (龍馬における船中八策のようなものがあれば。日宋貿易だけでは説得力に欠けます) といったところです。まあ、いろいろあるとは思うんですけどね。 一方、セットや衣装、メイクは観ていて楽しかったですし、音楽は良かったし、伏線も細かい。 和歌や今様も革新的。生霊や幽霊も斬新。 それでいて、従来よりも史実に忠実。 そして、キャラがみんな濃かったですね~。 特に、白河法皇や鳥羽法皇、崇徳上皇などの天皇家や、忠実や忠通・頼長の摂関家の キャラの濃さったるや、これまでの大河の中では1人か2人ぐらいしかいなかった 濃い人物が一堂に集まったような気がします。 そう、全体としては面白かったのです。 また、機会があれば、大河ドラマ『平清盛』について語りたいですねー。 『経営者・平清盛の失敗』(この本を出したのももう1年前) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2012.12.23 20:35:17
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