カテゴリ:読書前感想文
『銀河鉄道の父』門井慶喜著(講談社)を読了しました。
![]() 銀河鉄道の父 [ 門井 慶喜 ] タイトルから想像が付くかもしれませんが、宮沢賢治の父、宮沢政次郎の物語です。 賢治が生まれてから死ぬまでをほぼずっと近くで見てきた父の視点から 賢治のことが語られていきます。 前半は賢治が本当にどうしようもない放蕩息子なので 若干イライラしながら読んでいましたが、 だんだん賢治が独り立ちしてきてからは、 まさに自分の子供が成長するかのように喜びながら読むことができました。 また、当時の社会、岩手県の状況など、賢治の作品の素となる背景を 知ることができてよかったです。 賢治ファンなら、みんな知っていることだったんですかね? その辺はよくわかりませんが、 「賢治の有名エピソードはここで出てくるのか!」 という点も多々あるので、賢治ファンのほうがより楽しめるのかもしれません。 明治・大正期の家父長制での父親の存在というのは、 実に威厳のあり、常に偉そうなものだと思っていましたが、 みんな案外、政次郎のような内心だったのかもしれませんね。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2017.10.30 12:22:56
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