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山行・水行・書筺 (小野寺秀也)

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小野寺秀也

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2015.11.13
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テーマ:街歩き(613)
カテゴリ:街歩き

【続き】

 神田川に架かる昌平橋は、下流の万世橋とともに、山手線や京浜東北線、新幹線が南北に走るJR線と東西に走る総武線、この付近で北から西へ曲っていく中央本線に挟まれた三角形の中にある。三方を鉄路で狭く囲まれた地区というのは珍しいのではないか。

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Photo K1(左) 煉瓦張りの中央本線高架。(2015/11/13 13:08)
Photo K2(右) ここを抜けると万世橋。(2015/11/13 13:09)

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Photo L1 万世橋から神田川左岸を見る。(2015/11/13 13:12)

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Photo L2 万世橋上から中央本線陸橋を見る。(2015/11/13 13:13)

 昌平橋は渡らずに引き返し、橋のたもとで左折して神田川下流に向かう。煉瓦張りの中央線高架に沿う道には、テラス席のある店があったり、向かい合うビルも煉瓦色の壁になっていたり、それなりの雰囲気のある道である。
 煉瓦色に映える小道を抜けると、神田中央通りから上野広小路に向かう道が神田川を越える万世橋である。橋のたもとには石作りの大きな灯籠(実際には街灯)がある。その灯籠と神田川、煉瓦造りの橋桁が規則的に並ぶ中央線高架、その背後の高層ビル。それぞれ年代の違う造形物の配置が妙に魅力的な風景を形作っている。写真に撮ると、広角レンズで歪んでしまった感じも悪くない(Photo L1)。
 万世橋の北詰めから引き返すと、中央線の電車が高架を神田駅に向かって行くのが見えた。

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Photo M1 JR線下から柳森神社の柳並木を。(2015/11/13 13:16)

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Photo M2 柳森神社境内。(2015/11/13 13:17)

 万世橋から戻り、ふたたび神田川沿いの道を下流に歩く。高いビルもないわけではないが、7、8階建てのビルが並ぶ道だ。道はすぐ、三角形の東の一辺、山手線などのJR線高架をくぐる。
 高架の向こうに4、5本の柳が見える。並木というには一区画だけ、柳森神社の前だけに植えられている。「柳森」の名前に因んだものでもあろうか。
 道から2メートルほど下がったところに柳森神社の境内があった。階段を降りていくと、右手に「神田八講」などと記された石碑がいくつかまとめられている。柳森神社が富士山信仰の浅間神社を分祀していたために、江戸時代に講を組んで富士山詣でをした名残の石碑が集められたものと推定されている(と書いてあった)。
 その奥には、「百度石」があり、「力石群」があった。この神社には、富士講の団体やお百度参りの婦人たちに加え、力自慢の力士たちが寄り合う、そんな賑わっていた時代の息吹がする。

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Photo N1(左) 東松下町に入る交差点。(2015/11/13 13:23)
Photo N2(右) 首都高速1号沿いの歩道を行く。(2015/11/13 13:26)

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Photo O1(左) 水天宮通り。(2015/11/13 13:30)
Photo O2(右) お玉稲荷大明神。(2015/11/13 13:32)

 柳森神社の前の信号を渡って、細い道に入る。神田岩本町の道だ。まっすぐ靖国通りを突っ切って東松下町の町内に入る。信号のある十字路を一つ過ぎてから左折すると、目の前は首都高速1号の高架である。
 首都高の下の広い道を何通りというのか知らないが、その歩道を少し南に下って神田平成通りで首都高をくぐって水天宮通りに出た。この道のそばにあるお玉稲荷神社に行ってみたいと思っていたのである。
 この辺りにお玉が池という大きな池があったのだという。神田お玉が池といえば北辰一刀流、千葉周作である。彼の道場「玄武館」はお玉が池にあった。千葉周作は宮城県の出身で、幼少時には私の生まれ故郷に近い大崎市古川に住んでいたと聞いた。チャンバラ好きの幼年期のヒーローである。世間の人は、フィクションながら、赤銅鈴の助の師匠ということで知っているのかもしれないが……。

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Photo P 「紺屋町」交差点と首都高速1号。(2015/11/13 13:38)

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Photo Q1(左) 紺屋町、北乗物町と続く道。(2015/11/13 13:40)
Photo Q2(右) 大きなデュランタの木。(2015/11/13 13:41)

 お玉稲荷を出てふたたび水天宮通りを南へ下り、神田金物通りに右折する。地図を見ていると、靖国通りや外堀通りなどを除けば、みな「神田◇◇通り」と命名されているようだ。間違いようがなくて良いことだが、書くときには多少煩瑣である。
 金物通りは紺谷町交差点で首都高速1号の下を通る。まっすぐな広い道を避けて、首都高を過ぎてすぐに右の道に入る。こちらも狭い道だが会社ビルが並ぶ変化がない道だ、などと思いながらいくと、木造民家にへばりつくような形で緑葉をびっしりつけた木が一階の軒を越えて延びている。デュランタの木で、枝先に小さな紫の花もついている。
 デュランタの鉢植えはわが家にもあるが、南アフリカ原産の熱帯花木という触れ込みだったので、部屋の中で大事に育てていて、ずっと小さな鉢植えのままである。東京の屋外で十分に成長する程度には寒さに強いということだ。
 ただ、東京の屋外で立派に育っているのを見て、仙台でも大丈夫だろうとランタナルリマツリシェフレラを屋外で冬越しさせて、結局は枯らしてしまった。東京の街歩きの弊害はこんなところにあった。デュランタは今年も室内で冬を越すのである。

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Photo Q3(左) 東紺屋町から駅方向へ。(2015/11/13 13:43)
Photo Q4(右) 賑わい出す道。(2015/11/13 13:45)

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Photo R1(左) 北へ右折。(2015/11/13 13:46)
Photo R2(右) JR線沿いの道(東口)。(2015/11/13 13:46)

 横道に入ったもののあまり特徴のない街並みが続く。そろそろ神田駅へ戻ってもいい時間に近づいたので適当に左折する。似たような会社ビルの通りのずっと向こうに色とりどりの看板が見え出した。JR線に近づくほど人の姿が増え、看板も増えていく。
 JR線に突き当たる直前の十字路を右折する。この辺りはもう賑やかな商店街である。JR線に沿って歩くのだが、こちらも西口と同じようにガード下に店が並ぶ賑やかな通りである。

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Photo R3 中央通り、上白壁橋通りの交差点。(2015/11/13 13:48)

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Photo S1(左) 西口北部のJR線沿い。(2015/11/13 13:50)
Photo S2(右) 西口北部から続く商店街。(2015/11/13 13:50)

 JR神田駅の下で中央通りと上白壁橋通りの交差点がある。その交差点を過ぎてそれぞれの通りはそれぞれにJR線の下をくぐっていく。左の上白壁橋通りに入ると、その通りに沿ってガード下の店が数軒並んでいた。神田駅近くのガード下の空間利用率は100%に近いようだ。
 上白壁橋通りのガード下を出ると神田駅北口近くに出る。そこから北の道も人通りの多い商店街になっていたが、ここで今日の街歩きの終点とした。

 神田の街歩きを逡巡していたが、実際には変化のある楽しい散歩になった。鉄道というのは近代の象徴で新しい産業構築物と思っていたが、総武線や中央本線の高架の佇まいは明らかに古き(良き)神田の象徴のように思えた。江戸や明治というより、近代と現代のミクスチャーそのものである。

 

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街歩きMap。ASは写真撮影ポイント。地図のベースは、「プロアトラスSV7」。 

        

読書や絵画鑑賞のブログ
かわたれどきの頁繰り(小野寺秀也)


 



 






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Last updated  2015.11.24 09:10:57
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