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jasjeの絵日記

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読んでみました

2013.12.07
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カテゴリ:読んでみました
井沢元彦の「卑弥呼伝説」(1991)を読み返してみた.ミステリーの筋をいつまでも覚えていては次に読んだとき面白くない.表紙も憶えていないくらい以前に読んだものを取り出してくるわけだが,忘却も才能のうち.

「ヒミコは殺された」という言葉を残して密室で死体が発見された古代史研究家の事件を友人のトレジャーハンター永源寺峻が解き明かす話だが,最終章の大国主命の霊が祭られる出雲大社に関する一節が興味深い.どこかで読んだと思っていて思い出せなかったのだが,ここだった.

「すると、あの社殿というのは、怨霊を封じ込めた......」
「霊魂の牢獄だろうね。それを滅ぼしたアマテラスの子孫が丁重に祭り、なんとか祟りをしないように監視している。日本古来の信仰では、それは善神へと変るからね」

戦死したり刑死したり,恨みを呑んで死んだ人は怨霊になる.それを祭らないわけにはいかない,というのが井沢元彦による日本人の宗教観.放置しておけば自然災害だって引き起こしかねないのだ.このあたりを神社に祭ることと称揚することとを同一視する宗教文化の人たちは理解できないのだろう.






Last updated  2013.12.07 20:10:52
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2009.12.14
カテゴリ:読んでみました
永いこと会っていなかった高校時代の友人とひょんなことから行き来が再開し,勧められたのが中野京子著「怖い絵」(朝日出版社).




評判の本で続編続々編まで出ているのだそうですが,さっそく図書館で探すと2007年に出た最初の本が見つかりました.ゴヤの「我が子を喰らうサトゥルヌス」とかジェリコーの「メデュース号の筏」みたいに誰が見てもちょっと怖いというか気味の悪い絵もとりあげられているけど,ホルバインの「ヘンリー八世像」やドガの「エトワール、または舞台の踊り子」,とりわけホガースの「グラハム家の子どもたち」みたいに話を聴いてみないとどこが怖いのかよくわからないものもあって,へええそんなことがあったんだという感慨をもたせるのが狙いらしい.

絵そのものに僕がじわっとした怖さを感じたのはクノップフの「見捨てられた街」.ベルギーの古都ブリュッヘの階段破風の家がならぶ広場が半分海中に消えようとしている.地球温暖化で海面が上昇したりすると画家の想像力の産物とばかりも言えなくなってきますよ.ローデンバックの「死都ブリュージュ」を下敷きにしたものだそうだけど,そういえば鎌倉も結構な死都なんだった.

ティントレットの「受胎告知」では著者の語り口に感心.
「静かな日常へ超自然という異世界が押し入ってきたときの驚愕、絶望、圧倒的無力感、これこそがマリアのものであろう。(p.31)」
大天使ガブリエルは「猛スピードで飛び込んできて、マリアの目の前で急ブレーキをかけたといったふうだ。さぞかし翼はばさばさ音をたて、室内の空気は攪乱されまくったに違いない。(p.30)」
彼が引き連れてきた小天使達は雲霞のようになだれ込み「数が多すぎるため一方向を向いていられず、... 上下逆さになるやら回転するやら、もつれあっている。」「ひとりひとりはふっくらした幼児姿で可愛いらしいのに、これほどの大群になると、...怖い。(p.31)」
パスタソースたらこのCFと同じね.

なぜ人は怖いものを見たがるのでしょう。怖いものの居場所を確定して自分からの距離を一定以上に保つためなのかな.






Last updated  2009.12.14 19:05:59
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2009.06.01
カテゴリ:読んでみました
2月に「中公新書」わたしの3冊というタイトルでちょいと触れた件.結果が出たようじゃありませんか.『中公新書の森 2000点のヴィリジアン 1962-2009』というタイトルで本屋さんでもらえる冊子に載っているらしい.

漏れ聞くところによると,「アーロン収容所」がダントツの15票なんだそうで,えー,たったの15票でというわけだけど,回答者は179名だそうだから10%近い支持を集め,とかいうことになるのか.次ぎが「科挙」と「ある明治人の記録」... ははあ,トップは歴史物ですね.

「ある明治人の記録」って柴五郎の話でしょ,「北京の55日」に出てくる.映画も見たはずだけど伊丹十三が演じたなんてすっかり忘れてます.ブラザースフォアが唱ったテーマ音楽のほうは良く憶えてるのに.アメリカ映画なもんで主人公はアメリカ海兵隊の将校になってしまっていたけど,実際に籠城線の指揮を執ったのは北京公使館付武官の砲兵中佐で現場の最先任士官だった柴五郎だという.

話を「わたしの3冊」に戻すと,映画監督の森田芳光氏の票で越後島研一著「ル・コルビュジエを見る」も見事入選したそう.おめでとう.








Last updated  2009.06.04 23:31:52
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2008.06.29
カテゴリ:読んでみました
大阪のkey-2さんから,「認知心理学(4):思考」(東京大学出版会,1996)に載っている「創造的思考と発想支援」の中にあるギルフォード6つの創造性因子の出所についてご質問をいただきました.

 1.問題に対する感受性:問題点を発見する能力,
 2.思考の流暢性:生成するアイデアの量,
 3.思考の柔軟性:異なるアイデアを広範に生成する能力,
 4.独創性:ユニークな答を出す能力,
 5.綿密性:具体的に工夫し完成させる能力,
 6.再定義:ものを異なる目的に利用できる能力.

がそれなんですが,1950年代にギルフォードは空軍の士官や訓練生を対象に何十という検査を開発して因子分析を行っています.創造性に関わりそうな因子もこっちで8つむこうで5つという具合に記録されているのですが,6つというのがどこから出てきたのか,著者がはっきり出典を明記していないのは確かにいい加減といえばいい加減だ.

参考になるかもしれないのは,1953年にPsychometrika(19,(4), pp.297-311)に発表されたRobert C. Wilson, J. P. Guilford, Paul R. Christensen and Donald J. Lewisの"A factor-analytic study of creative-thinking abilities" という論文で,上の6つのうちの緻密性以外はここに出てくる.よく読めば緻密性も示唆されているのかもしれないけれど,あまり質問してくださった方を待たせても申し訳ないので,今日はここまで.






Last updated  2008.06.30 00:21:40
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2008.06.14
カテゴリ:読んでみました
昨日,胡麻さんが北鎌倉から藤沢まで歩いたと聴いて,久しぶりに加藤理氏の「〈古都〉鎌倉案内」を読み返してみました.

副題のとおり「いかにして鎌倉は死都から古都になったか」という内容なのだけれど,いまでこそ観光客のたくさん訪れる鎌倉も明治の初めまでは寂れた村だった.その鎌倉と軽井沢にはどちらも文士と関わりが深く観光客の多い場所というふうに共通点も多いのだけれど,とくに寂れていた村が外国人によって再発見されて保養地,別荘地,観光地,住宅地という変遷をたどる歴史の符合が面白い.

もちろん軽井沢いえば記念礼拝堂もあるA.C.ショーさんが有名なわけですが,昔あった草軽鉄道なんかを思い出してここを草津の入り口と考えるともうひとり,ドイツ人お雇い医師ベルツの名前が思い浮かびます.この本によれば「衛生」や「保養」という今では当たり前の概念はベルツが広めたといいます.呼吸器系の病気に罹らないための療養所のための土地として彼が特に勧めたのが草津,そして結核療養に適した土地として勧めたのが鎌倉の七里ヶ浜.


〈古都〉鎌倉案内

さて1879年に大仏坂切り通しが改修されて人力車が通れるようになります.1887年には東海道線が国府津まで延び,藤沢から大仏坂を経由して鎌倉に入る道が開けました.横須賀線ができるのは1889年だから,胡麻さんが歩いたルートの梶原から藤沢の部分は,そのころ東京から(比較的楽に)鎌倉に入る唯一の道の一部だったわけですね.






Last updated  2008.06.14 22:11:41
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2008.06.11
カテゴリ:読んでみました
知り合いの知り合いのオランダ人が「ルバイヤート」の日本語版を入手したいというので,昼休みに本屋を覗いてみました.岩波文庫で絶版にはなっていないことがわかっていたのだけれど,最初の店にはなく2軒目で発見.11-12世紀のペルシアの学者,オマル・ハイヤームが書いた四行詩を集めたもの.おそらく読めもしない日本語訳まで持っていたいというファンがオランダにもいるんですね.

 エデンの園が天使の顔でたのしいなら、
 おれの心は葡萄の液でたのしいのだ。
 現物をとれ、あの世の約束に手を出すな、
 遠くきく太鼓はすべて音がよいのだ。

オマル・ハイヤームと聴くとトーキングタイプライターという幼児教育用の装置を考案した社会学者のOmar Khayyam Mooreを連想してしまう.彼の親御さんはどういうつもりでこの名前を付けたんだろ.


下はダウンロード版で315円.

ルバイヤート






Last updated  2008.06.11 17:40:04
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2008.04.24
カテゴリ:読んでみました
早めにキャンパスに出かけて図書館で本を探していると全集類を集めたセクションがありました.この大学の図書館には「川喜田二郎著作集」がそろっている.KJ法関連の原典も皆ここに収められているわけですが,学生に勧めるために捜していた「野外科学の方法」は「川喜田二郎著作集(第3巻野外科学の思想と方法)」に入っていました.「野外科学の方法」は中公新書にも入っていたのですが絶版らしい.

この本はそもそもが色々な場所で発表された論文を集めたもので,川喜田先生がはじめて(のちの)KJ法を使ったエピソードが出てきます.その「ネパール探検から得たもの」という文章に続いているのが「チベット文化の生態学」です.そこに掲載されている図「農耕チベット人の文化構造」がKJ法図解のプロトタイプ.

川喜田先生といえばネパールに探検に行かれた方,いま世界中の注目が集まっているチベットについて何が書いてあるのだろうと思ってみて著作集の並ぶ本棚に戻ってみると「川喜田二郎著作集(第11巻)」は『チベット文明研究』です.チベット文明は中華人民共和国に占領されたいわゆるチベットだけでなくネパールやブータンにもひろがっている,それゆえのネパール探検だった.

川喜田先生はチベット文明は中国文明とは違ったアジアのもう一つの文明だという考えの持ち主で,若い頃はチベット・ジローと渾名されていたとか.






Last updated  2008.04.25 16:21:52
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2007.12.17
カテゴリ:読んでみました
ホテルオークラで宿泊部の副部長をされていたサービスコンサルタントの蔵田理さんが書かれた「接客のプロが教える上客がつくサービスつかないサービス」を読みました.

この方を中心とするチームが緊急の問題を解決する現場を間近に見たことがあるので,期待をもって読み始めました.読み終わって期待を裏切らない内容だと思いました.

「『ノー』ではじまるサービスはサービスではない」
「サービスは時には勇気ある決断を必要とする」

さてそれではどうするか,といった難しい問題にも明瞭な答えを出しているし,具体的な事例をあげながら51のアドバイスにまとめてあるので,大変読みやすい.1時間くらいで読み通してしまいましたが,ちょっともったいなかったかもしれない.座右に置いてときどき読み直してみたい本です.

オークラの静かなロビーには,いつもかすかにBGMが流れている.これは蔵田さんのアイデアではなく,オークラの創始者のお一人野田岩次郎氏の考えなのだそうですが,「ロビーは家で言えば居間と同じようなものだから、必要以上の音は出してはいけない。だからスタッフ同士の連絡もウイスパー(ささやき声)でおこなうべき」というこだわりによるものだとか.必要以上の音が出ないようにBGMを完全に消してしまうのでなく,かすかに流しておくという発想が面白い.確かにそのほうが効果的なのかもしれません.










Last updated  2007.12.17 17:47:11
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2007.09.19
カテゴリ:読んでみました


先月末に越後島研一氏の「ル・コルビュジエを見る」という新刊が中公新書から出たので読んでみました.著者は前作の「現代建築の冒険」で近代日本の住宅史をごく少数の基本的パターンの遷移で捉えるという野心的な試みで読者を魅了しましたが,本書でも卓越した記憶力に支えられた構想力と表現力で,本質的に空間的な存在である建築を平易な言葉で解き明かすという困難な仕事に果敢に取り組んでいます.

ひとことでいえば,これはル・コルビュジエのどこがなぜそんなに凄いのかを,16ページのカラー口絵を含む膨大な写真と文章で表現している本.新書には珍しく,見る本でもある.


第1章革新では1931年のサヴォワ邸まで,
第2章変貌では第2次大戦末まで,
第3章成熟では戦後をロンシャン教会堂まで,

とル・コルビュジエの生涯を3つの期に分けて解説,最後の第4章では前川國男,丹下健三,安藤忠雄,伊東豊雄など何人かの日本の建築家への影響がまとめられています.

建築界の巨人を讃えるだけでなく,その作品の問題点も指摘しているのは立派.

あまりぎくしゃくしたところがなく素直に読めるので,読みながら著者の思惑とは別に色々なことを考える余裕があります.(建築には全く素人の)僕が思うには,結局ル・コルビュジエという建築家はものすごく合理的な人で,目の前の問題(戦争による都市の破壊と復興とか)をあまり伝統というかそれまでのいきさつにとらわれずに,いちばん合理的に解決しようとすることができた.その結果が一見多様な(実際多様なのだけれど)スタイルの形態になっていったんじゃないだろうか.

僕には「第一次世界大戦によって破壊された街で,安価な住宅を、緊急かつ大量に確保するための(p.22)」ドミノ原理というのが非常に大切なものに思えて,サヴォワ邸なんかはドミノ原理を世の中に広く受け容れさせるための広告塔なのではないかという気さえします.

現代日本の建築家たちも,地震や台風による被災地の避難所や仮設住宅にもっと力を入れて,被災者のプライドを傷つけず,未来への希望を与えるようなもの,永住に繋がっていくようなものにしてくれてもいいのじゃないかと思いますね.






Last updated  2007.09.19 18:04:27
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2007.04.16
カテゴリ:読んでみました
そのへんにところかまわずコメントをつけられてもしばらく気づかなかったりするので、場所を作りました。






Last updated  2007.04.16 17:45:15
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Comments

jasje@ Re[2]:夏の終わりの恋のバカンス(08/29) バケーションってなあに、という時代では…
胡麻胡麻胡麻@ Re:夏の終わりの恋のバカンス(08/29) この歌より少し前に、コニー・フランシス…
胡麻胡麻胡麻@ Re:夏の終わりの恋のバカンス(08/29) ピーナッツのCD持ってます.名曲中の名曲で…
胡麻探偵事務所@ ご依頼の件 調査いたしました.4年上の某女子画家によ…
jasje@ 肩を並べて浜辺を歩く人は意外に少ない? 驚いたことにこの広いWebの世界で『肩を並…

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