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テーマ:卒業。(460)
カテゴリ:通信教育・大学、教育、講座、講演会
私がこのブログを書くようになったきっかけは、通信教育で慶応大学文学部を卒業した体験が、
後輩の人たちに少しでも参考になったりエールになればいいと思ったからである。 ブログ開始が2003年6月だから、卒業から三年くらい経ってからだ。 私にとって、通信で慶応を卒業することはそれなりに苦労があったけれど、 その日々は間違いなく私の青春時代だった。 実際の青春時代は決して明るく楽しいものではなく、勉強だって楽しかったという記憶はない。 義務のように学校に行き、福祉系の大学に行きたかったけれど親の反対で諦め、 急遽決めた短大の食物学科も、興味の湧かないだけではなく全然向いていない科目が多く、 たった二年だと頑張ってはみたものの、その他の要因も加わり不登校→鬱状態で、 嫌でたまらなかったその短大をめでたく退学。 その後は、何とか初志貫徹というのだろうか、福祉畑をウロウロして仕事をし、 その間に結婚、子育て、仕事の挫折を繰り返し、天職だと一時は思った仕事も煮詰まって退職。 その間に、常に心に占めていたのは「ちゃんと学んでいない」というコンプレックス。 それの解消のためとは言わないが、 最後の仕事の頃に出会った大学生に大学で学ぶ楽しさを教えてもらい、 学びたい意欲が沸き上がっていたので退職を機に慶應通信課程に入学。 なぜ慶應を選んだかといえば、当時次男が東京に就職したので、 東京でのスクーリングを理由に息子の様子を見に行けると思ったこと。 それに、多分途中で挫折するかもしれないので、 どうせなら慶應大学の教授の講義をスクーリングで聞きたいと思ったことと同時に、 「あの有名大学の学生に一度はなってみたい」という思いもあった。 最初の頃は、次々と届くテキストを読むことにも苦労し 「私には無理かも…」とすでに諦めの境地。 それでも、スクーリングを理由に息子の様子を見に行くことと、 「スクーリングで講義を聞きたい」という二つの理由で東京に出かけた。 そこでの講義は私の期待以上のもので、たとえ卒業できなくてもこれで十分とさえ思った。 それに、その時に出会った通信仲間の姿は、自信を失いそうな私を強く叱咤激励したくれた。 私以上に年齢の高いと思われる人も沢山いたし、仕事をしながら頑張っている人も多かった。 明らかに重い障害を持っていると思われる人も、何人も見かけた。 そのような人たちが、昼休みに大学の中庭の木陰で楽しそうに談笑していて、 その姿にとても感動し、「少しは頑張ってみるか」というモチベーションを高めることができた。 帰宅してから覚悟を決めて勉強に取り組み始めたのだが、一番苦労したのは英語だった。 とにかくテキストが理解できない状態で、中学校のできるだけわかりやすい参考書を買い、 それを勉強することから始めたのだった。 それでもやっぱりテキストをちゃんと理解をするには独学は無理と思い、 当時大学で英米学科に在学していた長男が帰省した時、バイト料を払ってつきっきりで教えてもらった。 これがなければ、私は英語の壁をよじ登ることはできなかっただろう。 そんなわけで、私は10年で卒業することを目標にしたのだが、 幸いなことに7年で卒業することが出来た。 しかし、スクーリングや慶友会で出会った人の中には、途中で挫折した人もいたと思う。 卒業してわかったのは、通信での卒業は私にとって予想以上の自信となり、 その後の生き方に大きな意味があったので、 せっかく入学したなら簡単に諦めずに卒業してほしいと思った。 「この私でも卒業できたのだから、諦めずコツコツ続けていたらきっと卒業できるよ」 それを伝えたくてこのブログを書き始めたのだ。 しかし、卒業後ずいぶん経ってしまったので、左側の通信関係の記事はある時期に消してしまった。 「復習のページ」だけは、自分の復習の意味で残しているが、 私にとって単位を取るためのレポート作成は本当に大きな学びとなり、 今現在の考え方の基礎になっているからだ。 そんなわけで、もう通信関係の記事はほとんど書いていないのだが、 今回リンクしているqueen_yさんが卒業されると知ったので、「おめでとう」のコメントをした。 するとそのお返事に、 「入学当初、みらいさんのブログを見つけて、ものすごく参考にさせていただきました。 楽天ブログを始めたのもみらいさんのマネです(^^;;」と書かれていてビックリ。 一人でも私のブログが参考になったと言ってくださる人がいたと思うと、本当に嬉しかった。 queen_yさん、5年での卒業は本当にすごいことですよ。 どれほど頑張られたか、私にはよくわかります。 それだけ頑張れたという体験は、これからの人生の大きな糧となること間違いなしです。 生きていると色々なことがあり、思いがけないことだって起きるし、年々自分も高齢化します。 それでも、たとえ寝たきり状態になっても、私はあの頃のことを思い出すことさえできれば、 きっと前向きに生きることができそうな気がするのです。 諦めないこと、精一杯努力していたら必ず助け手が現れること、知らないことを知る喜びは、 どんなに年が取ろうと手に入れることが出来ること。 私にとっての卒業には、そんな意味がありました。 それを思い出させてくれたqueen_yさん、ありがとうございます。 今後のご活躍をお祈りしています。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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ブログが役に立ってよかったですね。
リタイア後大学院に通っている先輩もいますが、そこまでして学びたいと思うものはありません。 もっぱら関心のおもむくままに雑学です。 ブログも雑ブログといったところでしょうか。 (2019年03月10日 18時39分21秒)
ただただ、拍手!
私がこのブログを始めたキッカケは・・。ビジネスの事でした。その後主旨からは大きく逸脱しています。しかし、それもあり。と思い、ブログを毎日訪れる自分の場所として、癒し系に使用?です。 なにはともあれ、、無事と健康に乾杯!でございます。 今後ともネットでではありますが、よろしくお付き合いください。 (2019年03月11日 06時18分28秒)
maki5417さんへ
>ブログが役に立ってよかったですね。 はい、良かったです。 >もっぱら関心のおもむくままに雑学です。 私は、関心の赴くままに雑読三昧です。 (2019年03月11日 08時43分09秒)
ぼちぼち7203さんへ
ここではお久しぶりですが、ブログは拝見してますよ! 楽天ブログで出会った素敵な仲間のお一人ですから。 私も負けずにその時々の暮らしを楽しみたいと思ってます。 私もブログ開設時の主旨とは大きく変化していますが、書いてるのは同じ私なので、私が年月と共に変化しているというわけでしょう。 >なにはともあれ、、無事と健康に乾杯!でございます。 >今後ともネットでではありますが、よろしくお付き合いください。 こちらこそ、どうぞよろしくお願いします。 (2019年03月11日 08時48分22秒)
私の友人達にも、社会に出た後に大学に戻ったり、大学院に入ったりと言う人が数人いる。彼らの誰もがは、その事によって、大きく成長したと私は感嘆の想いだった。
私も自分のやりたい事をするために、卒業後に他大学へ学士編入をした。その学部は、人種も年齢もまちまち。ものすごい勉強量だった。そこでの先生達の熱心さと学生の能力を耕そうとする愛情を今でも感謝している。私は鍛えられると同時に、尽きない知的探究心を育ててもらった。そしてその環境で、人種、宗教、肌の色、年齢、性にこだわらない精神も育てられた。今でも、当時の先生とお付き合いがある。これからも一生の感謝とともに、おつきあいを続けたい。 (2019年03月12日 23時25分39秒)
ショコラさんへ
社会人になってからの学びは、明確な動機や目的があることが多いので、エスカレーター状態で進学した若い人よりは本人にとっての成果は大きい傾向はあるでしょう。 でも、やっぱり人によると思いますね。 ショコラさんも、ご自分のやりたいことのための学士入学で、様々な人や素晴らしい師との出会いが、あなたの成長や糧になったのでしょうね。 その時の出会いが今も続いているのは、あなたのお人柄のせいもあるかと思いますが、少しうらやましいです。 通信課程では相当積極的にならなければ、先生との深いつながりはむつかしいです。 卒論指導をしていただいた先生とは、三回の指導時だけでした。20年以上前だったので、私はパソコンもメールも使っていなかったですしね。もっとご指導を受けたいと思っていたので、三回目で卒論提出OKになったときは、嬉しさと残念が半々でした。 それでも、私にとっては「恩師」だと思っていますので、その出会いに感謝しています。 (2019年03月13日 13時35分55秒)
うわぁ!私が記事になっているσ(^_^;)
大変嬉しいお言葉をありがとうございます。 同時にものすごく恐縮です。 今はネットの普及で相当便利になり、今年度からはレポートまでネットで提出できるようになったそうです。 事務作業の効率化が目的ではあるでしょうが、みらいさんの頃と比較すると、学生数の増加によるものではなさそうですね。 当時は、学生も事務局も先生も大変なご苦労だったと想像します。 最近の方が卒業にかかる時間が短くなっているのも当然だと思います。 さて、卒業できたものの、果たして私はみらいさんのように卒業後の人生を輝かせることができるのか、、、 まだ学生気分が抜けなくて、学んだことをアウトプットする時が来るのか甚だ疑問です。 昨日の入学式でもたくさんの方が入学されましたが、その方々に学習方法や心構えなどをアドバイスすることはできても、5年間の学びから私の中に残った微々たる知識を活かす事ができるのか? そうでなければ学んだ意味がないと思うのです。 現在のみらいさんのブログは、社会に対する鋭い目、そしてご自身の考えを論理的に述べられており、卒業後の今こそ参考にしなければならないと思っています。 今まで本当にありがとうございました。 そしてこれからもよろしくお願いいたします。 (2019年04月29日 07時44分59秒)
queen_yさんへ
お久しぶりです。来年のオリンピックのボランティアをされるようですね。楽しみながら頑張ってくださいね。 >今はネットの普及で相当便利になり、今年度からはレポートまでネットで提出できるようになったそうです。 ネット活用ができて便利になったようでなによりですね。 私の在学当時は、レポート返却が一年くらいかかることもありました。それで合格していたらいいけれど、万一再提出なら計画が狂いますので、私の短い首も少し長くなったのではないかと思います。 当時も、私はワープロを使用して下書きを書いていたので、せめてワープロ印刷したレポートでもよくなればいいのにと願っていました。確か、最後の年にOKになったような気がします。 >まだ学生気分が抜けなくて、学んだことをアウトプットする時が来るのか甚だ疑問です。 >5年間の学びから私の中に残った微々たる知識を活かす事ができるのか? >そうでなければ学んだ意味がないと思うのです。 学んだことを生かすということは、知識を生かすこともあるけれど、その過程で見についた社会や物事を深く複眼的にることができるようになった自分自身を生かすということだと私は考えています。 そして、「自分を社会や誰かのために活かしたい」という思いがあれば、必ずそのようなチャンスは次々とやってきます。 その意味では、社会経験・人生経験を積んだ人には有利なことだと思います。 卒業した体験を、今後の人生に存分に生かされて充実した人生を歩んでくださいね。 (2019年04月29日 09時07分47秒) |
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