骨しかない民主主義「安倍デモクラシー」の果ての岸田政治山口二郎・法政大教授 2023年2月7日
第2次安倍政権の約7年8カ月で、日本の民主主義がモデルチェンジしてしまったことを痛切に感じる。
民主主義が「決める人を決める」ところまでで止まってしまう。選ばれた人がどのような理屈でどのような政策をとるかはほとんど白紙委任され、説明責任を果たさない。これが「安倍デモクラシー」だ。
選挙は経ているし、言論の自由もある。民主主義といわざるをえないが、非常に限定された形で民主主義が作動するように変わってしまった。
抵抗力が無くなった
いわゆる55年体制の時代は、野党も世論ももっと抵抗力があった。よく、比喩的に(重要法案は1回の国会で1本しか成立しないという)「一国会一法案」などと言われたように、重要な政策転換はそう簡単にはできなかった。
しかし、今回の安全保障関連3文書の改定では、国会の議論もないまま閣議決定し、その後首相が外国に説明して、既成事実にしてしまう。いかにも国民と国会をバカにしたやりかただ。
岸田文雄首相は首相に就いた当初は、安倍政治から変わったと見せようとした部分もあったが、実際には政治的な手法は安倍政権とまったく同じだ。(以下略)
書かれている内容には共感するけれど、一つだけよくわからない。
山口氏は「骨しかない」と書かれているが、骨もあるのかどうか怪しいものだ。
つまりは、国民自身が骨なしになってしまったということか。
そういえば、故安倍氏も岸田氏も「骨太の方針」なんていっているけど、
私には何が骨太なのかいまだにわからぬまま。
私の理解不足なのだろうけど、正直な気持ちは「ないものをあるように見せているんじゃないか?」