備忘録くらい書かなくちゃと思うのだが、書かない日が続くと書こうという気が薄れてしまうようだ。
実は、先月の25日に母が97歳で亡くなった。
母との別れの時に、自分がどのような感情になるのかと色々と想像していたのだが、
随分前から徐々に覚悟ができていたためか、
あるいはコロナのためにこの一年半くらいは一か月に一度程度しか会えなかったせいか、
落ち着いてその時を迎え、葬儀など必要なことを妹たちとこなしつつ、今に至っている。
その合間に息子たちのブドウ畑の手伝いをするなど、格別に非日常ということはない。
父が亡くなった時には、ふとした時に「ああ、もういないんだな」と思ったような気がするが、
今のところ穏やかに枯れるように亡くなったせいか、
寂しさより安堵する気持ちの方が勝っている。
思春期の頃から母とは様々な葛藤の中で暮らしてきたが、今はそれがあっての自分と思える。
97年生きるということは、なかなか大変なことだ。
祖母101歳、父92歳、そして母が97歳、それぞれの死に至る過程を見つめてきたが、
それが自分のこれからの老いと死に、どれだけの参考になるのかは想像がつかない。
とにかく、誰もが死への過程をたどることだけは確かだ。
おかげさまで、三人とも苦痛の中で逝くことはなかった。
それだけはあやかりたいと思う。