テーマ:熱帯魚&水草の話(1149)
カテゴリ:熱帯魚
この季刊誌の影響がどれくらいすごいかというと、「30代後半から40台半ばくらいの、雑誌や書籍などで活躍している著者やカメラマンはほぼ例外なく、この雑誌の信奉者である」事からも容易に想像できます。そこで紹介された数々の魅力的な魚達の中で、さかなおやじ(当時はさかなボーイだったんですよ!)が、一生の内に一度でいいから飼育してみたいと思った魚が今日紹介する、ラスボラ・アクセルロディと西アフリカ産の魅力的な小型コイ科魚類のバルブス・ヤエでした。 バルブス・ヤエの方は私が20代の頃に我が国にも輸入されてくるようになりましたが、アクセルロディの方は中々輸入されないので痺れを切らしたさかなおやじは行きましたな、その生息地ボルネオ島まで・・・結局、その採集旅行ではアクセルロディ見つからなかったんですけどね(苦笑) ラスボラ・アクセルロディ(Sundadanio axelrodi)は、今ではラスボラ属ではなくスンダダニオ属に分類されるようになりましたが、体長2~3cmの小型ラスボラ(広義の意味で)です。写真では、彼らの魅力が最大限に引き出されていないのが残念ですが、カージナルテトラを思わせるような鮮やかな色彩の小型美魚です。日本に輸入されてくるのには2タイプいます。写真のものがブルータイプ。他に、全身がメタリックグリーンにきらめくグリーンタイプも存在します。色彩的には、このブルータイプの方がやや優位と言ったところでしょうか。 小型で性格も温和、餌もフレークフードをえり好みする事無く食べてくれます。と、ここまでは順調なのですが水質には少々うるさいようです。水中の亜硝酸濃度つまりはフィルターが上手く機能していないような水槽では、上手く飼うどころか生かしておくのさえ苦労します。もっとも、生息地の水質は弱酸性の軟水なのですが、飼育する際にPHは中性付近でも問題ないようです。したがって、この魚をきちんと飼育したいのであれば、高機能のフィルターを設置するか週1回程度の部分水換えをサボる事は出来ません。 ところで、なぜ冒頭にADの話を持ってきたかというと・・・最近のメーカーの努力不足に少々腹が立っているからです。どのメーカーも商談などで話をすると最近のアクアホビーの低迷を嘆きます。しかし、さかなおやじにしてみれば「それなら、良質のアクアリストを育成するための何らかの活動してるのかよっ」と言いたくなります。雑誌も同罪で、新着魚の紹介だとかそんなのばっかり。それよりも、一般的な魚をきちんと飼育するためにはどうすればよいのか、ちゃんと記事にしろよな。いかに、最近メーカーが弛んでいるかは、ホームページ見ればわかりますよね。自社の商品のQ&Aはあっても、観賞魚や水草の飼育相談みたいなコーナー持ってるメーカーなんてついぞお目にかかったことがありません。 「最近の子どもたちは、ゲームやパソコンに興味持っちゃうから、生き物の方には振り向いてくれない・・・」とか世迷言抜かす前に、やる事やって欲しいものです。他社でちょっとヒットした商品のサルマネ商品だす暇あったら、世の子ども達に「魚って、自然ってこんなに素晴しいんだよ!」と思わせるような企画やイベントやって欲しいものです。30年前にテトラ社のADをみて憧れた世代が、現在のアクア業界の主力になったように・・・ 毎日のようにメーカーとの商談の中で、アクアホビーの低迷に関する愚痴を聞かされ、かなりウンザリしているさかなおやじでした。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
[熱帯魚] カテゴリの最新記事
|
|