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2006/10/08
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カテゴリ:BOOKS
今日読んだばかりなので、殆ど咀嚼なしですが。

隠された証言
「隠された証言」
  -日航123便墜落事故-


  藤田 日出男 著



ハードカバーとしては2003年に出版された本ですが、昨年2005年が、あの事故からちょうど20年ということもあり、今もう一度、世論に訴えるという意味での文庫化だと、この本の「文庫版あとがき」にあります。

私の、このような辺境ブログですが、アクセス数だけでいうなら、記事をアップした一日の訪問は100~200件、そのうち立ち寄っただけとかアフィリエイト目的だけの方とかを除いて、そうですねぇ・・・多分30~50人の方の記憶には留まると期待して、さらにその中のほんの数人の方がこの本を読んで、またどなたかに貸して...と、要は、たとえお一人の方だけでも、このレビューがきっかけで読んでいただければいいのかなと思って書いてみます。


一気に読んでしまいました。

ページを繰る時間も惜しいような、そんな読み方ができる本です。

ひとつの学問 -科学的にといってもいいのでしょうが、敢えて「学問」と言います- として「事故調査」を捉えた時に、加藤周一大先生が「稍心独語(しょうしんどくご)」でおっしゃるところの「適度な明晰さ・適度な綿密さ」が全編を貫いていて、実際にはたいへん専門的な内容であるにも関わらず、私のような全くの素人女性にもよく分かるように書かれた、そんな「ノンフィクション」です。

著者の確信
「事故調のいう『急減圧』はなかった
ということを、繰り返し繰り返し、これでもかこれでもかと、多角的に検証し続けます。

著者:藤田日出男氏は、
社会において「安全は全ての基礎になっている」と言います。

また、事故を
「貴重で高価な犠牲を伴う警告」と受け止め、
事故の
「原因を正確に究明することは不可欠」であり
事故からは
「ひとつでも多くの改善点を学ばなければならない」として、

そのことが無ければ、
犠牲者とその犠牲者の後ろに居る多くの遺族と、さらに多くのその関係者は報われないとも強調します。

その誠実で真摯な姿勢はもとより、元機長としての豊富な実体験と、安全問題で会社と真っ向から対立して解雇されて闘いぬき、9年後には職場復帰を果たしたという強固な意志力
さらには英国の工科大学マスタークラスにて航空事故調査について学んだ、確かな高水準の知識---
それらを総動員し執念ともいえる情熱で
「再調査」の実現を目指す
「日本乗員組合連絡会議の事故対策委員」である、著者:藤田日出男


その藤田氏の下に、

情報公開法施行を前にした、調査資料文書の廃棄・焼却から「真実」を守ろうとする、
官:事故調関係者の「良心」
「内部告発」という形で集結します。

この本は、もう一度言いますがノンフィクション、それも、「現在進行形のノンフィクション」なのです。

著者:藤田氏、そして自分の生活が脅かされる危険を圧して調査資料を守った有志と内部告発に踏み切った方々、それらの方々が今望んでいることは、あの、520名の尊い犠牲を払った1985年8月12日:日航機123便「御巣鷹山」墜落事故の、国際的安全対策ルールにのっとった
「再調査」の開始
です。

そして、それを実現させるのは「世論」だと言います。
危険を冒して有志が守りきった廃棄寸前の資料から、事故調の報告書には書かれなかった生の証言やボイスレコーダー・フライトレコーダの解析結果などが、この本の中では「適度な明晰さ・適度な綿密さ」で詳細にされています。

どうぞ...ぜひお読みください。

新潮文庫の「ふ 35-1」です。












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最終更新日  2006/10/09 04:57:39 AM
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