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カテゴリ:株式投資全般
さて今日は株式投資本オールタイムベストシリーズです。第109位は、
ルール (ラリー・ハイト著、パンローリング、2020年) です。 さてラリー・ハイトと言えば、彼が設立したミント・インベストメント・マネジメントが「運用資産額が10億ドルに達した最初のヘッジファンド」であることで知られ、更にはジャック・シュワッガーによる永遠の名著、 マーケットの魔術師(青本)にも登場しているという、世界最高峰の、真のマーケットウィザード&伝説のトレンドフォロワーです。 初回となる今日は、とても印象的な第1章 自分を知る から。 私は目立たない子供で、ほかの子供にない能力というものも持ち合わせていなかった。それどころか、私には重度の障害があった。 トレンドフォロー(時系列モメンタム)手法 を使うマーケットウィザードの中でも、「世界最高峰の一人」であると一般に広く知られているラリー・ハイトが、実際には大きな障害を抱えそれを乗り越えて成功を収めたということを、私は恥ずかしながらこの本を読むまで全く知りませんでした。 そして彼はその障害のために数え切れないほどの失敗と挫折を繰り返し、それを糧にして世界有数の富豪となりました。彼の痛快でポジティブな自伝からは、「平凡で取るに足らない存在」である我々市井の投資家が学べる事が星の数ほどたくさんあります。 続きを見ていきましょう。 自分が誤りを犯すこともあると自覚して、失敗を受け入れられるようになれば、パフォーマンスを改善できる。私はひどい失敗をよくしたので、その不確実性に慣れるようになった。 私はこの本を読んで、「たくさん失敗を犯すことの価値」を学びました。ラリー・ハイトは沢山の失敗をしましたが、その度にそこから教訓を学び、どんどんと打たれ強くなり、投資家に必須の精神的な強靭さ(メンタルタフネス)と、負けた時の回復力の高さ(レジリエンス)を手に入れることが出来ました。そしてそれが彼を世界有数の投資家に押し上げる大きな力となったのです。 私は投資が自分のやりたいことだと分かったとき、一生の仕事を見つけたと思った。なぜだろうか。投資は豊かになる道を提供してくれるからだ。 私はこのハイトの素敵な言葉を読んでいて、ふと時空が戻り、20年前に200万円弱の総資産を握り締めてマーケットに夢中で飛び込んだ時のことを思い出していました。 市場の荒海に飲まれ揉まれながら、「ここはとても厳しいけれど、でもすごく居心地がいいところだな。落ち着くな。」と感じたのです。それは、「他の誰かを直接傷つけたりせずに、誰にも迷惑をかけずに、どこまでも孤高に自分の力だけで戦ってお金が稼げる。こんなに素敵な世界は他にどこにもないな。」と思ったからです。 投資の世界には、「真の自由」があります。きっと、世の中で最も「あらゆるしがらみから解放された、究極のパーフェクトワールド」なんですね。(続く) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
Oct 21, 2020 05:31:24 PM
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