4. S&P500はモメンタム指数。
さて今日は株式投資本オールタイムベスト155位 ゼロから学ぶモメンタム投資(アンドレアス・F・クレノー著、2022年、パンローリング) の第4弾です。 今日は、第3章 株式は最も難しいアセットクラス から。 サバイバルバイアス S&P500はモメンタム指数だ。ナスダック100、ダウ平均、ラッセルなど、そのほかの株価指数のほとんどもモメンタム指数だ。これから考えれば、株価指数は基本的にはモメンタム戦略であることが分かるはずだ。 もちろん、S&P500は時価総額加重指数であって、「モメンタム」はS&P500指数の構成銘柄を決めるときには使われない。 S&P500の構成銘柄になるには、その銘柄は流動性が高く、NYSE(ニューヨーク証券取引所)かナスダックに上場し、時価総額は53億ドル以上でなければならない。。。これの意味するものは明白だ。ある銘柄が指数に含まれるということは過去の値動きが大きかったことを意味する。ある銘柄が上場廃止になったということは、値動きが小さく、時価総額の条件を満たさなくなったからである。S&P500やそのほかのほとんどの指数がある程度はモメンタム戦略であるのはこういう理由からである。 こういった指数の長期チャートを見るとき、それはモメンタム戦略のチャートを見るのと同じである。株価が高い銘柄は指数に含まれ、株価が低い銘柄は指数から外される。銘柄はしばらくの間は株価が低くても指数に含まれるが、下落が長く続くと、指数からは外される。指数から外されたあと、その銘柄の株価が下落し続けても、指数は何らの影響も受けない。指数とはモメンタム株の銘柄選び戦略のようなものである。 つまり、指数とは株式市場を実際よりも良く見せるものなのである。 S&P500の銘柄を見ていると、10年前に買わなかったことが悔やまれる銘柄もあるはずだ。しかし、10年前にはその銘柄はS&P500に含まれていなかった。その銘柄は10年間で驚くべき株価の上昇を遂げたので、今は指数に含まれているだけだ。 この本で一番印象に残ったのは、「S&P500はモメンタム指数」という言葉でした。 なるほどなあ、言われてみるとその通りですし、名言だなあと感心しました。 インデックス投資が強いのもそれが「時価総額フィルターを使って、弱い株を弾き強い株を採用する緩やかなモメンタム投資」になっていて、同時に「モメンタムファクター」に強い優位性があるから なんだな、と改めて理解できました。 そして逆に言うと、 我々コテコテのアクティブ投資家の多くが強大なインデックスとの勝負に年がら年中ヒーヒー言い続けているのも、この強力なモメンタムファクターをうまく自らの投資に生かせていないという面も大きい のかもしれないな?とも感じました。(続く)