震災で亡くなった方は9000人を越え、行方不明の方と合わせると2万人を越えるとのことで、まだ見つかっていない方がたくさんあります。見つかって検視・検案が出来ても、身元がわからなかったり、家族全員が被災されていて引き取り手のないご遺体もあるようです。日本では検視・検案がすめば、ご遺体は遺族に渡され、葬儀・火葬となるのが普通ですが、火葬場の能力を超えており、やむを得ず土葬をするところもあるようです。
日本では馴染みのない言葉ですが、エンバーミング(遺体衛生保存)というテクニックが欧米では一般に行われており、エンバーマーと呼ばれる人がいて、ご遺体の血管の中へ薬液を注入して死体の死後変化が起こるのを防ぐとともに、感染の危険性を減らします。日本では通常、ドライアイスを当てて冷やすことを行うだけですので、完全に死後変化を止めることはできません。
今回のような大震災でご遺体の発見から検案、葬儀までの日数がかかる場合にはエンバーミング処置が必要だと思います。