死体検案は異常死体の人定・死因・死因の種類・場所・死亡日時を特定することで、死者と遺族の権利を守るために必要な手続きであり、医師、歯科医師のみがすることを許されています。
東京都23区では監察医務院があり、ここに勤める監察医(東京都職員)がすべて検案を行っており、一般の医師は検案をすることは出来ません。死因が判らないときには監察医の判断で遺族の承諾なしに行政解剖をすることも出来ます。しかもその費用は全て東京都が負担していますので、遺族には全く負担がかかりません。しかし、その他の道府県では検案をする医師が決まってはいませんので、警察がいろいろな先生をあたって要請しています。費用も決まっておらず、遺族の負担となります。おおよそ3万円~5万円の検案料を請求している先生・病医院が多いと思います。
蒲郡では年間80件ほどの検案があり、警察は最初に私のところへ連絡をしてくれます。石垣島へ行く前にも1件依頼があり、石垣島へ行っている間も2件、一昨日もカワイ外科の外来の終わりごろに1件あり、競艇場へ仕事に行く前に済ませましたが、行っている間にももう1件と言われましたが、仕事があるので断りました。別に断っても警察が代わりの先生を探すのに苦労するだけで、何ら問題はありません。以前は蒲郡の警察医をしていた関係でなるべく引き受けるようにしていたので、年間40~50件ほどしていましたが、今は競艇場で拘束されていることも多く、何処か遠くへ出かけていることも多いので20件くらいでしょうか。しかし、年末には自殺も増えますし、冷え込みで急に亡くなるお年寄りが増えます。