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カテゴリ:社労士の本棚
先日書いた業務用資料の希少本、けっこう関心があるようでレスが多かったわけだが、なにが貴重な資料なのか、わかる人だけわかる、マニアックな話だと思うね。仕事に使わなければ、持っていても仕方がないのだが。 法律や通知を知っていても、役所や役人がそれをどう解釈して、運用しているか、その根拠はなにか追求していくと、実は、それが一冊の本だったりするわけで、そういう事実を発見してしまうと、どうしても、そういう本を入手しておきたいと思うわけだ。 ところが気がつくとそういう本は、すでに絶版になっていたりするわけで、この矛盾というか、現実はけっこう苛々したりするよな。まぁ、根気よく探すしかないのだが。 さて、今回紹介する本は希少本でも何でもない。なぜなら官報販売所で買えるものだからね。
十数年前に、孫田良平さんという、日本の賃金問題の重鎮というか、ご高名の学者さんの講義が早稲田大学で行われ、その講義の教材に使われた本がこれだった。 まぁ、小難しい学問の話はおいといて、この活用労働統計という本は、全編が統計資料でできていて、賃金データの決定版といってよいと思う。賃金関係のありとあらゆる統計資料が網羅されていて、たとえば業種ごとの賞与の支給状況とか退職金制度の実態と給付水準とかそういうデータが満載されている。 この本をなににつかうのかというと、たとえば事業主に世間的な賃金相場とか聞かれたときに参考にするわけだ。世間相場なんてものは、曖昧だが、根拠はもちろんあったほうがいいわけで、こういう資料があれば、答える方も安心が出来るというもの。 俺がよく参考にしている資料としては、都市ごとの世帯標準生計維持費とかのデータ。たとえば、さいたま市だと3人世帯だと月当たりの標準生計費(生活費)は21.5万円ということであるから、賃金を決める際、これ以下だと生活できないため離職してしまうことになるわけだ。久しぶりに最新版を購入したので、 紹介してみた・・・。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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