渡辺俊介31番
渡辺俊介31番 特技:立位体前屈と書いてある。千葉ロッテマーリンズのアンダースロー・エース。WBC日本代表。 幼い頃から父に野球を仕込まれはしたが、中学時代は補欠。高校に入っても2番手投手。「球技は基本的に得意じゃなかった。走るのも、運動全般センスはなかった。どちらかといえば、本を読んだりする方が好きな普通の子でした。」と言い切る。体が柔らかいことぐらいが特徴。足も遅かった。それなりに努力はしてきたが、小学生の頃から周りには、運動神経抜群の選手がいて、(こういう人がプロになるんだろうな。)と思っていたと言う。 中学生時代に転向していた下手投げで高校のセレクションに合格し、大学に入ってから自分と自分の特徴を活かすために研究を重ね、開花した。「センスは、後から作ったものです。」と言う。個人的なトレーナーとの出会いがプロとしての体と技能を作った。 サッカーより、野球の方が、それぞれのポジションに特化した技術を持っている選手を活すことが可能だと思えるが、それにしても「運動のセンスはなかった。」なんていう言葉を聞くとクリの将来にも希望が持てる。これからいくらでも鍛えられるし、好きなら、後は本人次第。地道な努力とあきらめない心さえあれば。サッカーでそれを学んでいるはずだから・・・。イチローも「どんな大記録も一本一本のヒットの積み重ね。地味な毎日の積み重ねです。」と言っていたっけ。 本をよく読む人になってほしいと思う。本を読んで、色々な人たちの経験と知識を得て、自分のものにできる頭を養っていって欲しいものだ。サッカーに限らず、人生の色々な局面で壁を乗り越えられる情報を自分で見つけられる手段を持っていて欲しい。ジャイアンツの小久保選手(だったと思う)が、「よく本を読む選手の方が、活躍できる期間が長続きすることが多い。」というようなことを言っていた。「クリ、夏休み中にあの本2回読むっていう約束守った?」「うん。2回読んで、感想文も書いたよ。」「へ。感想文まで書いたのか。すっげえじゃん。後で見せてな。」「それで、あの本どうだった?」「何が?」「面白かっただろ?」「うん。」「どこが面白かった?」「忘れた。」(・・・。)「そんなもんだよな。」「うん。約束だからサッカーゲーム買ってね。」「もうひとつの約束は?マスタリング毎日とリフティング1,350回やった?」「そんな約束したっけ?」「しただろーが。」「都合のわるいことと本の中身を忘れる奴に、ゲームは買わんぞ。」「えー。うそつき。」「何がうそつきじゃ。期間延長してやるから、やれ。」「ゲームは?」「できてからに決まってるだろ。」「ふぇーい。」(おまえが、約束守ってくれないと、自分もやりたいサッカーゲームが買えないんじゃ。早く達成してくれよ。トホホ・・・。)*ちなみに本は「夢をかなえる成功トレーニング -サッカー本調子-∥吉田 康弘/著∥総合法令出版」・・・子どもも大人も読むべき本。