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りゅうちゃんミストラル

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2007.10.20
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カテゴリ:映画
日本テレビで放送したおもひでぽろぽろを観た。
言わずと知れたスタジオジブリのアニメだ。
(この記事はネタばれあり)

         

東京で育ったタエコは27歳。
田舎に憧れを持つ彼女。
姉の嫁ぎ先が縁で、休暇を取って農作業を手伝う。
山形に向かう寝台車の中で、タエコは小学5年生の自分を思い出す。

分数の割り算が苦手で意地悪な姉二人と怖い父親。
それに母と祖母の家族。
物語は1966年小学5年生のタエコ。
1982年27歳のタエコが交錯しつつ進む。

この映画では「ひょっこりひょうたん島」を再現。
そして人気ドラマ「おはなはん」のテーマをBGMとして流す。
その年代の人は懐かしいだろう。
バナナが高かった時代。
多くの家庭ではパイナップルを食べたことがなかった。

1982年にヒットしたスピルバーグの映画E.T.も出てくる。
いわば自分史がこの映画には満載だ。

誰にでもある思い出。
それをアニメで表現することは一部で批判の対象にもなる。
(これは「耳をすませば」でも同じ)
確かにこの映画は魔法や海賊が出てくるわけではない。
アニメでなくても実写で表現が可能だ。
しかし、表現は製作側の自由。
その方法について批判するのは意味があるのか。

タエコの声は今井美樹。
山形で有機農業をしているトシオは柳葉敏郎が担当した。
この二人、アニメの声優ではないので声に違和感がある。
しかし、それこそスタジオジブリの狙いなのかもしれない。
後の「耳をすませば」でもそうだった。
評論家の立花隆と室井滋が主人公の両親を演じている。
この奇妙な組み合わせによってかえって自然さを演出したいのではないか。
製作側の考えをそう解釈している。
(「耳をすませば」で主人公を演じているのは本名陽子。
彼女は「おもひでぽろぽろ」で小学生時代のタエコを演じている)

タエコは農作業を通じて山形の田舎を満喫する。
東京に帰る前の晩。
世話になったばあちゃんがタエコに提案する。
山形が気に入ったならトシオの嫁にならないか。。。
トシオと結婚してここで生活する。
そんなことタエコは考えたこともなかった。
少し農作業をしたからといってこの地を理解したつもりになっていたタエコ。
自己嫌悪に陥って家を飛び出す。

主題歌は「愛は花、君はその種子」で都はるみが担当。
この曲がセリフなしの感動的なエンディングにすごく合っている。
都はるみは紅白で引退しなくてよかった。
エンディングのモデルになった仙山線高瀬駅の描き方も芸が細かい。

小学5年生のタエコと握手しなかった転校生のアベ君。
その後どうしているだろうか。
タエコとの思い出を大切にしていると信じたい。

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最終更新日  2007.10.20 07:35:32


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