ちょっとお堅いというか、特殊なドイツケーキ文化論が続いたので
ここら辺でミーハーなお話を。
(調べなくても書ける気軽さで書いております。失礼)
今日はクーヘンじゃなくて、トルテのお話。
トルテというのは、大体、日本でいうケーキにあたります。
詳しいことは、左にあるページ、
日本ケーキはドイツトルテになるのだ。
のあたりをお読み下され。
ドイツが世界に誇る、黒い森のさくらんぼケーキ。
シュヴァルツヴェルダー キルシュトルテ。
生まれたのはそれほど昔ではなく、
1919年とか、1930年代とかいわれています。
(アイディアが出たのは第1次大戦頃という話)。
これまで、「創った!」というご本人(とその周り)が主張してきたんですが
ラドルフツェルというところ(ドイツの南端、ボーデン湖のほとりにあります)で
生まれたケーキ職人が、
ボンという街に修行に行ったとき
ちなみにボンは旧首都です(^^)/
Bad Godesbergバード・ゴーデスベルグという区域の一角にあるカフェで修行の最中、
そこにあった、新鮮なさくらんぼにこんもりと生クリームを盛ったデザートを見て、
マイスター試験のための創作ケーキに
シュヴァルツヴェルダー キルシュトルテ、黒い森のさくらんぼケーキを作った。
というのが定説でした。
最近、うちの街で
「同じころ、ボンとは別に独自で
シュヴァルツヴェルダーキルシュトルテを創っていた!」
という調査を行った人がいて、
その人によれば、最初の人がボンにいて
黒い森のさくらんぼケーキを創ったといわれる年、
いろいろ調べてみたら、
その年には彼は徴兵されていて、創りようがなかった。
ということになったらしい。
というわけで、その調査人は、
「うちの街がシュヴァルツヴェルダーキルシュトルテの産みの街」
かもしれない。
ということを書いています。
私の研究とは直接関係がないので、
美味しければいいじゃないか。と私は思いますが(^^;)。
ちなみに、本物のシュヴァルツヴェルダー・キルシュトルテを作るには、
黒い森、シュヴァルツヴァルトで採れるさくらんぼで作った、
キルシュヴァッサーというお酒が非常に大切です。
これがないと、黒い森のさくらんぼを名乗ることはできませぬ。
というわけで、黒い森のさくらんぼケーキは、大人のケーキなのでござる。
ドイツケーキ、寄り道文化論でした。
今年は4月に雨が少なかったので、サクランボがうまくなるか、
ちょっと心配されているという話を聞きました。
ドイツのサクランボは大きく分けて3種類。
黒いサクランボは、アメリカンチェリーと似ています。
中を割ってもダークチェリーそのもの。
色の明るいサクランボは、時々酸味があるものの、甘いのに当たると、
黒いサクランボに負けず劣らず、美味しい。
そして三つ目は、Sauerkirsch,酸っぱいサクランボです。
このサクランボは、サクランボケーキによく使われるもので、
コンポートや瓶詰めを使うことが多いかな。
食べると思いっきり酸っぱいです。