穴埋め。
今日は研究科レベルにおける国際提携の話がメール配信されてきた。
私はEmpirische Kulturwissenschaft という、
経験文化学研究科というところに所属しているわけだが、
(人によっては違う訳を当てはめている人もいる)
9月に日本の国立民俗博物館(大学)と私の出身大学などから教授が3人来たらしい。
とうとう来たか・・・という感じかな。
うちの学科は、現代的なドイツ民俗学という点では、ドイツの中でもはずせない位置にある。
伝統的でコンサバなミュンヘンのVolkskundeなどとは一線を画していると言える。
似たような路線で、うちからたくさん教授が出て行っているのがベルリン。
ベルリンではしかし、ヨーロッパ民族学になっている。
民俗学というジャンルにこだわるなら、ウィーンの方がより近いかもしれない。
なんで民俗学なのに Empirische Kulturwissenschaft(経験文化学研究)な訳?
と思うのは、当然といえば当然なわけだが、
VolkskundeのVolk(民)には、
過去の汚点であるナチズムを引きずる意味合いがあるため
(ナチズムにいいように利用されたとも言えるのだが)
1972年のシンポジウムで、これからの方向性を鑑みてと大討論が行われ、
経験的、つまりフィールドワークに基づく文化研究を行うと、
こちらのタイトルに行き着いたのであった。
その際の文化研究は、日常にある一般人の文化を対象とし、
とりわけ少数派、弱者の特殊事情に配慮すると
このあたりがハイカルチャーを扱う社会学とちょっと違って「民俗的」なわけでござる。
まあ、社会学は社会現象を一般化するというところと、統計を使うというところが
また、現代民俗学とちょっとずれる訳ですが。
現代民俗学だけでなく、例えばメルヘンとか、ユダヤ文化とか、
口承民俗学などという、伝統的なものもあります。
で、提携の話だったんだけど、うちの学科の紹介になっちゃった。