穴埋め。
この日は、優子さんに誘って頂いた、ドイツでパン・菓子職人修行をした人の集まりがあった。
村のパン焼き小屋で、パンやケーキを焼いて交流を図ろうというものだ。
パン焼き小屋でパンを焼く様子は、優子さんが紹介している。
普段はこんな感じ。
論文が詰まっていたのだが、これだけは参加しようと以前から決めていて、
遊びに行ってきた。
職人さんは、やることがてきぱき、手早い。
その場では、ツヴィーベルクーヘン(タマネギケーキ)、ピザ、
果物を乗せた甘い平たいケーキ、プラムケーキやリンゴケーキ、
更に更に、なんと、あんこ入りのツオップフ、編み込みパンも作られた。
ドイツでは貴重なんです。あんこ。
これが、あんこがねじり混まれて焼かれているので、アンが、所々カリカリに焼かれ、
また、香ばしい風味に。素晴らしい。
玉葱ケーキ、ツヴィーベルクーヘンは、アルザス風で。
フラムクーヘンと呼ばれるものに近いかな。
生地は、薄いピザのように、薄く薄くのばし、そこにサワークリームが基盤のソースを乗せ、
細切れにしたベーコンと、炒めた(炒めてあったかな?)玉葱を散らして焼くタイプ。
ツヴィーベルクーヘンとピザを焼いている間、私は
SAWAKOさんに乗せてもらって、駅までトイレに行っていたので
20分位で帰ってきたらもう、玉葱ケーキのいい匂いとピザの素晴らしい色合いが。
優子さんに「どこにいってたの??」と聞かれてしまいました。
いや、だって、パン焼き小屋にはトイレは付いていないのよ・・・。
(想像はしてたんですけどね)。
村のパン焼き小屋は、いまはパンを焼くことだけが目的なのと、
更に、焼きに来るのは村の人なので、
トイレに行きたくなったら、普通は自分の家に帰ればいいのです。
美味しい美味しい。
そして、それまで寒くて雨だったのに、
天候も少し温かくなってくれて、いい一日。
そして、パン焼き小屋で焼いたパンですが、
これがすごいんだ。
私は、市販のライ麦パンは
結構ぽそぽそしてるし、酸っぱいしと、あまり好きではないのですが
このパンは、しっとりしてるし、酸っぱくないし、美味しいの。
バターをちょっと塗っただけで、すごいごちそう。
更に、2週間経っても、黴びない、乾かない。
美味しく美味しく食べられる。
これについてはどこかで改めて書くつもりですが、
昔の人は、パンを焼く日が決まっていて、2週間に一度という人もありました。
もちろん、経済状況とか地位とか、そんなのに左右されているので、
大金持ちは頻繁に焼かれたパンを食べていたと思います。
市民階級は、週に一度、二度という感じだったみたい(市民階級の幅は広い)。
でね、二週間もパンを取っておいたら、どんなにカチカチなんだろうと思ってたの。
いま、市販のパンを二週間、おいておいたら、とてもじゃないけど食べられない。
それが、このパンは、食べられたんです。もちろん、皮は固いけど、中はまだ、しっとり。
びっくりしました。
そうか、美味しくて日持ちがするパンて、あるんだ・・・。
目から鱗のパン体験でした。
もちろん、パンの材料に寄るので、
貧しい人のパンが二週間後にやっぱり美味しかった保証は、ないのですけれど。