穴埋め
2年前、ベルリンに越していった友達が、遊びに来ているとメールをくれた。
ノルウェー人。
今は翻訳会社にいて、あまり人とあう機会がないといっていた。
そう、翻訳って、本当に人と会わないのね。
その代わり、まとめて休みを取って、こうして旅行したり、
でかけている合間に翻訳をしたりしているらしい。
散歩に行こうかと言って、待ち合わせて、
ネッカー川の中州を歩いて、
さてどこに行くのかなと思っていたら、お城の裏にある山をぐるーっと上り、
ほとんど散歩というより、散策、あと少しでワンダリングになるところ。
こちらにいた頃は、トレーニングコースだったといってた。
そしてお城を抜けて、さすがに冷えたので、お茶とケーキ。
ケーキを食べてから、彼は本当はケーキはあまり食べないのだと言っていた。
そうね、作る人や一緒に食べる人がいないと、
好きでない限りは食べる習慣はできないかもしれない。
彼の訪問で、楽しかった頃を思い出した。
フランス人の男の子と、3人でご飯を食べたり、美術館に行ったりした。
なんだか楽しかったなぁ。
フランス人の彼は今はロシアで奥さんと仲良くやっていて、
このノルウェー人の彼は、シングルになってそろそろ1年だけれど、
シングルは楽しいものではないけれど、
かといって、
これが愛なのかと疑問を感じて別れることになった経緯はまだ、
信じて支え合えると思える関係を作れるくらい、
相手に期待できる心持ちを作るには至らせてくれないようだった。
せっかく格好いいのになぁ。金髪だし、大きいし。
でも、もてても、心持ちがそうなれないようでは、くっつくことにはならないのね。