テーマ:小学生ママの日記(28574)
カテゴリ:▲▽ 教育 ▽▲
公立小・中学校の子供たちと、該当年齢のお子さんをお持ちの親御さんたちが見たら、 うつろな笑いとため息が漏れてきそうな調査結果が出ました。 タイトルに続く「でも“いい子”が成績もいいとは限らない?」というとぼけた一文にカチンときましたが・・ 以下、9/10のYahoo!ニュース(情報ソースは産経新聞)からです。 ★ ★ ★ ★ ★ >8月29日に文部科学省から結果が公表された全国学力テストでは、児童生徒の生活習慣などについてのアンケート調査も同時に行い、「家族と学校での出来事について話をしている」「平日にテレビなどを見る時間が短い」子供の方が、正答率が高い傾向が明らかになった。 (中略) 文部科学省のまとめによると、「家の人と学校での出来事について話をしているか」という問いに「している」と答えた小6の国語Aの正答率は68・9%で、「全くしていない」と答えた児童より13・5ポイント高く、この傾向は中3を含め全科目で共通していた。 平日にテレビやビデオを3時間以上見る子供は、小6は昨年度調査より11・8ポイント増の45・8%、中3は同6・4ポイント増の38・8%と、ともに大きく増加。正答率との対比では、小6の国語Aで「1時間より少ない」は69・0%で、「4時間以上」の61・4%を上回るなど、相関関係が表れた。 (中略) 子供への「家の手伝いをしているか」という問いで、中3数学Aの正答率が「あまりしていない」が66・7%、「よくしている」が60・1%となるなど、世間で“いい子”とされる子供の方が成績が低くなる結果も。文科省は「平均点ではそうだが、得点分布などを加味した分析では相関関係は表れていない」とし、生活習慣と学力との関係についてより深く分析を進める考えだ。 ★ ★ ★ ★ ★ 「生活習慣と学力との関係についてより深く分析を進める考えだ。」ですってさ・・。 夜も更けたことですし(=現在時刻午前1時)こんな時間にキリキリ怒るのは身体に良くなさそうなので適当にしたいと思いますが・・ せっかくこんなにも日本の教育の現状を捉えていない、ザルみたいな調査がおもてに出たので、 記念として日記にサクッと貼っておこうと思いました。 (※『記念』ってのも自虐的な表現ですが・・『晒す』って言葉も好きじゃないので。) この調査では、「TVの視聴時間」「家族との対話時間」「手伝いをする時間」についての質問をした生徒に対し、2つの重要な調査要素が抜け落ちていると思います。 第一に、「あなたは塾や塾の宿題に、一週間に何時間費やしていますか?」という質問、 第二に、「両親は共働きですか?(1日のなかで親とコンタクトをとれる時間はどれくらいですか?)」という追加質問です。 この調査が、公立教育を良くしたいという願いと研究心に基づいているのなら、 (1) 3割削減によってその存在意義が増した「塾」というものが、子供たちの放課後の生活時間にどれだけ食い込んでいるか、ということについての関連性の調査と、 (2) この不景気によってにわかに増えた共働き家庭の多さ(=親が子供をかまっていられない現状)についての調査を、 上の「TV~」「お手伝い~」「対話~」の質問と絡めて調べなければならないはずです。 「子供たちの生活時間の中での、塾の関わり度」と「経済的に子供に関われない共働き家庭がどれだけ増えたか」、という要素を調査の素材として加えなければ、そこからみちびき出される結果は非常に片手落ちなものになると思います。 「お手伝いをあまりしない」「TVをあまり見ない」という子供たちに高い成績結果が出たのは、 その多くが塾や塾の宿題、習いごとに時間を取られているからではないか、と私は思います。 塾通いをしている子は、TVを見る時間がとても少ないです。 通塾(&家での塾の宿題)に放課後の時間を大幅に取られ「TVを見ることができない」からです。 「お手伝い」は大切なことですが、習い物や塾に通っている子供は、 当然、お手伝いをする時間を削られて生活しています。 (身体が2つあるわけじゃないんだから。) それくらいのことは、今の公立教育の体たらくと各家庭の自衛策がどうなっているか、ということに思いを巡らしてみれば容易に想像が付くことで、 そこを見越して「塾とその宿題に費やす時間」という要素と「親が勉強をみてやれる状況か、そのような余裕は無いか」という要素を調査に盛り込むのは当然のことだったろう、と思います。 でもその点は見事にスルー・・・文部科学省さん。わざとですか?(苦笑) それとも、この質問こそがまさにこの調査でもっとも重要な要素だってこと、ぜんぜん思いつかなかったのでしょうか?? いい大人が、揃って頭をつき合わせても??? 小学校高学年の夏休みの自由研究程度に調査内容を練れば、当然調べるべき要素だと気付くと思うのですが・・。 文部科学省の、3割削減の貧弱な教科書で、大失敗の学習指導要領通りに学ぶしかなかった子供たち(=塾に通えない・両親が多忙で家庭でのフォローが受けられない)が、公立学校の教育力低下のあおりをもろにかぶり、学力が低下したこと。 経済的に恵まれた子供たちが、TVを見るはずの時間に塾に通い、お手伝いをするべき時間に塾に通うことと引き換えに、学力を手に入れたこと。 これらの相関関係を、せっかくはっきりとした数字によって示すチャンスだったのに・・。 「(お手伝いをしている子の学力が低いこととの)相関関係は表れていない」 「生活習慣と学力との関係についてより深く分析を進める考えだ」 と締めくくるとは、何ごとか。 その生活習慣とやらは、あなたがた文部科学省の失態によって不幸にも子供たちが背負わされていること、 国の運営がうまくいっていないことが不景気を継続させ、子供たちから両親を取り上げているかもしれないことに、 少しくらいは目を向けてもいいんじゃないでしょうか。 何度も言いたくないけど、この調査にどれだけ税金が注ぎ込まれているのか、これに関わった人がどれだけのお給料を税金から貰っているのか、想像するだけで腹立たしい思いがします。 (調査費用・・TV局さん、調べて貰えませんか。ブログの足跡を見ると、かなりたくさんのTV局・放送局さんからのアクセスがあるので・・ぜひお願いしたいです。) ★ ★ ★ ★ ★ 今の子供たちがかつてにくらべ、どれだけ学習塾や通信教育に時間を取られているか。 3割削減のゆとり教育になる以前の時代(週休1日だった頃)から現在にいたるまでに、 どれほど日本の教育内容が転落したか。 そして何より、ここ数年間を顛末を目の当たりにしてきた親なら当然知っている、子供たちの怒り・悔しさを一番わかっていないのは、一体誰なのか。 この調査結果は、その元凶に気付かせてくれたという点では、意義あるものだったかも知れません。 しつこく書きますが、 この国をより良き未来へと導くことができるのは、子供たちです。 大人の役目は、子供たちに未来という荒野を切り開くために使える武器、 安心して生きていけるだけの宝物を手渡してあげることだと思います。 武器と宝物とは、確かな学力の他に、 放課後思いっきり遊び友達や自然と友情を育むこと、 自分だけの豊かな時間を持ち、 自分や家族の心とじっくり対話する時間的余裕を与えられること・・だと思います。 そういう時間を限られた24時間のなかに捻出するためには、 何より貴重な日中を過ごす公立教育が充実していなければならないと、私は思います。 「生活習慣と学力との関係」ですって? くれぐれも、子供たちの学力低下を家庭のせいにしないでね、と思ったニュースでした。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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勉強も大事かもしれないですが...
人間として、いろんな感性をはぐくんでくれるほうが、もっと、うれしいですよね。 そういう感性のない子... いっぱい育ってますよねぇ... ものの見方が、偏った...方...多いですしねぇ... (2008/09/11 10:42:09 PM)
長男が、先日テストの結果を持って帰ってきましたが、質問票があったのは、しおんさんのブログではじめて知り、驚いて調べてみました。
「いい子」ってなんなんだろう?って思いからだったんですけどね。 あの質問紙と、問題から統計を出し相関関係や分析を出すって、なんだか、無理無理って気がするんですけどね。 それよりも、早急にゆとり教育を是正して欲しいと思っています。 しおんさんの追加しなければいけない質問二つ、これは学力結果を分析する上でなくてはならない質問だと私も思います。特に小学校の間は親(特に母)が働いているか否かで生活習慣や学力に差が大きくでるかと思います。 (2008/09/12 04:40:41 PM)
子供は昼間に勉強して欲しい・・
こんな当たり前のことが出来ない国では、 「愛国心」持つのやめたくなりますね。 家には要介護5の義母、重度身障者の主人の弟 もいますが、いつも否応無しに国の行う施策の お粗末さに直面させられます。 けれど一番お粗末なのは公教育だと思いますね。 公教育がぐらぐらして方向性の見えない国は 信用できませんし、将来が不安です。 ごく普通のことが何で出来ないんでしょうね・・。 (2008/09/12 05:57:06 PM)
>勉強も大事かもしれないですが...
>人間として、いろんな感性をはぐくんでくれるほうが、もっと、うれしいですよね。 >そういう感性のない子... >いっぱい育ってますよねぇ... >ものの見方が、偏った...方...多いですしねぇ... ----- そうですよね。学校って、社会に出る前に、人間として必要になってくる、いろいろなことを試すところだと思うんです。知らないことに接したときに素直に喜びを感じる体験とか、不快感を爆発させたりする体験とか。 周りの子供とぶつかったりするのもお勉強。そういう豊かな感情の体験は学校でしかできない貴重な勉強だと思うのですが・・「規則を守る子は、守らない子に比べて成績が良い傾向にある」なんて調査結果を小学校の教育現場と親たちに突きつけるとは、浅すぎると思います。この調査はほんと、「論外」って感じです。 (2008/09/16 08:41:53 AM)
母親がいるか、いないか、ということは、子供の生活にとって、とても大きな要素だと思います。もちろん、oliveさんや、私のオン友のひらさんのように、親御さんが賢くて、離れていても子供のことを気にしてうまく導けるような家庭はいいですが・・・。
私の周りでは、単元テストをクリアできない子供の親のなかに共働きでとにかく忙しく(もちろん、祖父母からフォローなんてない)、「もう子供のことはどうなっているのか、ぜんぜん解らない。勉強の進度をチェックする余裕なんて無い」という人もいますよ。つまり、親自身の子供管理能力のある無しがダイレクトに子供の学力に反映されてるわけで・・じゃあ学校はいったい何をしているのか??と思います。私はとっても忙しい共働き家庭に育ったし、親は勉強は何もみてくれなかったけど、学校でガッチリ勉強できて、何も問題ありませんでした。親を学校が煩わせるという今のシステムはやはり、根っこに3割削減による、演習時間の削除の問題があるんだろうと思います。これは早急に直す必要があると思います。 我が子の学校では、数単元ごとに落ちこぼれた子を放課後に居残りさせて補習をさせますが、娘に言わせるとそういう子は塾に行っていなくて、家に帰ると一人の子、だけだそうです。(おばあちゃんが家で子供の面倒を見る家庭では、子供の成績はたいてい、とてもいいです。)このことも、「学校オンリー」の子が特に勉強についていけない、つまり、学校だけでは学力が構築できない証明だと思います。 学校での演習時間が充実していた1970年代の指導要領と教科書に戻してみてはどうかしら??と思いますが・・それはそんなに難しいことなんでしょうか。。 あの頃は放課後もバリバリ遊べて、充実していたけどなあー。 (2008/09/16 09:04:00 AM)
★こんにちは、ごはんちゃんさん。お返事遅れて申し訳ありません。
>子供は昼間に勉強して欲しい・・ >こんな当たり前のことが出来ない国では、 >「愛国心」持つのやめたくなりますね。 ★↑本当ですね。「家に帰ったらしっかり定着のための勉強をさせてください。」なんて学校側から堂々言われると「子供は夜行性動物かー!」と言いたくなってしまいます。「子供は昼間に勉強するのがいちばん頭に入るの!そして夕方は遊んで、夜は好きな本を読んで、寝るの!」と言いたくなります。そんな言葉が教師の口から飛び出すのも、国の政策が全然駄目だからですよね。。 >家には要介護5の義母、重度身障者の主人の弟 >もいますが、いつも否応無しに国の行う施策の >お粗末さに直面させられます。 ★↑ごはんちゃんの御宅は大変なんですね。私も母が祖母を家だけで10年近く介護して最後の日まで自宅で看取ったので、そのご苦労、少しだけですが解ります。もっとも手を差し伸べられるべき人への国の対応・・ぜんぜん足りてないと思います。 >けれど一番お粗末なのは公教育だと思いますね。 >公教育がぐらぐらして方向性の見えない国は >信用できませんし、将来が不安です。 >ごく普通のことが何で出来ないんでしょうね・・。 ★↑1980年代以降の段階的な教育削減は、国が国民の知的レベルを意図的に下げているとしか思えません。小数点以下第三位も計算できないようなボンヤリさんに育てておけば、国に対して歯向かうような人間はいなくなりますからね。黙って納税し、社会保障費や税金の還付なんて計算できない人間が増えたほうが、官僚は利権をむさぼることができるのでしょうから。 (2008/09/16 09:24:27 AM)
お忙しいのに、きちんとお返事いただきありがとうございました。恐縮します。
私の書き方が行き届かなくて、家に義母や弟がいるように思っていただいたようなんですが、二人とも今はもうすばやい医療の手がないとすぐに感染症をおこす状態まできていて入院しています。言葉足らずですみませんでした・・。現場の先生方や看護師さんヘルパーさん、皆さん本当に良くして下さって頭の下がる思いなんです。しかし国は急に法律を作ったり、制度を改正したりするんですよ。根底は経済的に回らないということがあるんだと思います。 私も1970年代に公立の小学校教育を受けましたが、しおんさんと感じることは全く同じです。現小6の娘を迷わず公立小学校に入学させたのもそのときの記憶があったからでしたが、浦島太郎でした~。 これから大臣になる方には、介護体験、公立学校教師体験、障害者施設等、現場を何年か毎日お勤めした後そのお給料で賃貸住宅住まい、自炊、貯金0からスタートしてやりくりできた人のみ立候補できるなんてダメでしょうか? (2008/09/17 05:13:31 PM)
お返事がたいへん遅くなり、失礼いたしました。
真摯なコメントをいただいたので、きちんと向かい合う余裕があるときにお返事を書きたいと思っていました。多忙に紛れ、ずるずると時が過ぎてしまいましたことをお詫び申し上げます。 心の中にある国家への不満(というほど大げさなものでもないけど)を書いてUPしてみると、けっこう皆さん同じ考えを持っていらっしゃるんだなあ、と感じられるコメントをいただき、ほっとします。 ごはんちゃんさんの、 >根底は経済的に回らないということがあるんだと思います >これから大臣になる方には、介護体験、公立学校教師体験、障害者施設等、現場を何年か毎日お勤めした後そのお給料で賃貸住宅住まい、自炊、貯金0からスタートしてやりくりできた人のみ立候補できるなんてダメでしょうか? というご意見には、深く頷きました。 今の日本の税金の使い方は、1省で数万人とか、1市役所で千五百人とかの役人を雇い、その人たちを食べさせることがまず最初にありき、その人たちの生活を豊かにすることありき、で予算が組まれています。その上、天下り組織へ莫大なお金が流れるという、組織に関わった人にしか知ることができない、「国民に隠された無駄」もあり、利権をむさぼる人たちの食い物になっている部分が大きすぎるのだと思います。 これを変えられるのは民主党か?自民党か?と聞かれたら、どちらも期待できそうもないと感じます。 私たちは、日本の税金の使われ方は、北朝鮮や中国共産党よりも酷く、一部の人に流れているのでは?と疑うことから始めないといけないのだと思います。 この分厚い壁を突き崩すにはどうしたらいいのでしょうね。破綻への坂道を転がり落ちているこの状況を告発できるのはマスコミだと思うのですが。個人でできることは限りがあるので、せめてマスコミにはあきらめないで追求して欲しいものです。 (2008/10/06 09:01:21 AM) |
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Comments
須賀惣太郎@
Re:◆アオサギ~不気味に増える、大型の鳥。(06/12)
やっぱり増えている感じしますよね。 私が…
ポールワトソン顔面粉砕太郎@
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みやの@
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ふぁみり〜キャンパー@
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キャンプ場もあるんですか・・・ 確かにキ…
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