ショップハンター

　これまで、歯列矯正の種類と、目立たない歯列矯正としてインビザラインについて紹介してきましたが、今回はその締めくくりとして、歯列矯正に関する素朴な疑問と、それらに対する当方なり（患者サイド）としての回答を挙げていきます。

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疑問1. 歯列矯正医院はどうやって探したらいいですか？

回答1. 口コミとネット検索がおすすめです。

　多くの場合、歯列矯正にかかる期間は 1～2 年となりますので、できるだけ近場で済ませたいと考える方は多いと思います。
　しかしながら、近場の矯正歯科医が必ずしも満足の行くサービスを提供してくれるとはかぎりません。

　このため、自宅から最大1時間半程度まで行動範囲を広げ、その範囲内に存在する矯正歯科医院にターゲットを絞ってネット検索をしてみましょう。
　そして気になる医院のホームページをすべて見て回り、ネット上の口コミにも目を通しましょう。

参考口コミ検索サイト：
　e-矯正歯科.com
　矯正歯科ネット
　デンターネット

　ただし、これらの口コミサイトの情報には、医院のイメージアップのために業者が自ら書き込んでいるもの（ステルスマーケティング）や、他院のイメージダウンを目的とした批判めいた書き込みも含まれている可能性があるため、口コミはあくまで参考程度に留めます。

　知り合いに矯正治療の経験者がいれば、担当医の情報や医院の雰囲気、治療費、期間なども尋ねてみてください。

　そして候補をいくつかに絞れたら、無料カウンセリングについてメールで問い合わせてみましょう。
　（無料カウンセリングについて渋い反応をするメールが返ってきた場合は、個人的にはそこはお勧めしません。）

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疑問2. 良い矯正歯科医の見分け方は？

回答2. 無料カウンセリングから見積を出すまでの間の矯正歯科医の反応を見ます。

　不況の影響で患者が治療控えをしていることもそうですが、保険適用の虫歯治療そのものが儲かるという性質のものではありません。また、最近は口腔衛生の意識が高まり、虫歯のデパートみたいになっている患者も少なくなっているくらいですから、歯科医院はますます儲からなくなっていると聞きます。

　このため、多くの歯科医院では、自由診療で大金を支払ってくれるような患者を喉から手が出るほど欲しがっているはずです。一般の歯科医院でもこの状況ですから、矯正歯科についても容易に想像できるでしょう。

　しかし、最初からクレクレムード満載の矯正歯科医院のお世話になるよりは、無料カウンセリングから大雑把な見積もりまで嫌な顔一つせず行ってくれる所にした方が、患者としても気分が良いでしょう。

　見積もりも、敢えて唇側矯正、舌側矯正、インビザラインの 3 とおりで、大まかにどれくらいになるかを尋ねてみてください。初っ端から、実際に有料の検査をしてみなければ金額は出せないと言い切るようなところはお勧めしません。

　むしろ、金額のことはそっちのけで、最初からいろいろなパターンの治療方法や、歯をどうやって動かしたら良いかなどを絵を描きながら説明してくれるような、歯列矯正そのものに情熱を傾けているタイプの矯正歯科医をお勧めします。

　次に、提携している歯科医についても尋ねて、後で個人的に調査してみてください。
　歯科医が矯正歯科医を兼任しているところはお勧めしません。専門職はそれぞれに得意分野があるはずですから、どちらも兼ねているのは技術も中途半端になりがちであるというのがその理由です。
　また、いくら矯正歯科医自身が良い人でも、提携先の歯科医院の雰囲気が悪ければ止めておいた方が良いでしょう。

　矯正中に見つかった虫歯を治療してもらったり、抜歯が必要になったり、虫歯チェックや歯石取りをしてもらったりするために色々とお世話になる所です。矯正歯科と歯科医院の連携が巧く取れている場所を選ぶようにしましょう。

　矯正歯科医のあなたに対する接し方や、雰囲気もチェックしてください。

　実際の歯列矯正では、口の中に思いっきり手を入れて力をかけてワイヤーを引っ張ったりしますし、施術の際に歯科医の身体の一部があなたと接触する可能性がありますので、最初から生理的に受け付けないタイプの矯正歯科医はお勧めしません（こればかりはどうしようもないことです）。

　また、医院の雰囲気も良く見渡してみましょう。ポイントは、清潔であること（サロン並みに清潔なところは比較的良い客が集まっている可能性が高いと思います）、モニター付きの診療台がある、回転式のX線写真を撮る装置があるような所は、最新鋭の技術を投入した設備が用意されているとわかりますし、子供向けの絵本やぬいぐるみ、雑誌などが沢山置いてある所であれば、子供の患者も多く診ているため、多少の我侭も嫌な顔せず聞き入れてくれる可能性があります。

　決して安い治療ではないですから、矯正歯科医に言われるまま妥協せず、納得の行くまで十分にチェックしてください。

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疑問3. やはり矯正費用が高すぎます。何とかならないでしょうか。

回答3. 多くの場合、支払いはローンが適用できます。また、症状によっては保険が適用されることもあります。

　全体で 150万円～200万円くらいになることが多い歯列矯正費用ですが、一度にこれだけの費用がかかるわけではありません。

　基本的には検査費（前回記事参照）、装置費（前々回記事参照）、調整費の三段階に分かれています。

　一番高額になるのが矯正装置の費用ですが、こちらはかなり細かく分割してローンにしてもらえる可能性があります。良心的なところですと無利子のローンも用意されていることがありますので、相談してみてください。

　また、先天的に顎が変形している方や、歯列矯正を始める前に、口腔自体の外科手術が必要になると判断された場合は、矯正にも保険が適用されてかなり治療費を安くできる場合があるため、その辺もいろいろ聞いてみると良いでしょう。

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疑問4. 唇側矯正、舌側矯正、マウスピース矯正（インビザライン）の痛みの出方はどんな感じですか？

回答4.唇側矯正と舌側矯正は瞬発的な痛みがあります。これに対し、マウスピース矯正の場合は常に締め付けられている感覚があります。

　私は歯列矯正は歯と歯茎の筋トレに近いと思っています。
　負荷を思い切りかければ、強い筋肉痛が現れますが、その時期を過ぎると痛みが嘘のように引いて普通の生活を送れるようになります。

　唇側矯正と舌側矯正がこのタイプの矯正方法です。矯正歯科医が力ずくで、目的の位置まで歯を牽引して固定します。幸い、調整中は殆ど痛みを感じませんが、調整後 2～3 時間が経過すると、歯茎が筋肉痛のように痛み出します。

　強い痛みが出ているときは物を噛むことさえままならなくなるため、調整後すぐに食事をするようにしたり、おかゆやスープに切り替えれば、比較的簡単に乗り切れると思います。個人的なおすすめは、スープにクラッカーをふやかしたものです。これで空腹感はかなり凌げると思います。

　この痛みはたいていの場合は 2～3日で消え、それ以降は普通に食事ができるようになります。痛みがあるということは歯が理想的な位置に動こうとしている証拠だと思えば、決して乗り切れない痛みではないと思います。

　これに対し、マウスピース矯正は加圧ベルトで筋肉を締め付けているような感覚がずっと続きます。
　新しいアライナーを装着したときは若干の痛みが出ることもありますが、痛みは比較的穏やかです。
　ただし、唇側矯正と舌側矯正に比べると、痛みがの出方が少ない分、歯の動きも遅いと思った方が良いでしょう。

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疑問5. マウスピース矯正（インビザライン）器具を装着したまま食事しても大丈夫ですか？

回答5.大丈夫です。

　インビザラインはプラスチックでできているため、本来は食事の際に外すのが望ましいのですが、たった一回の食事でも歯は動いてしまいますし、一度外すと再び装着するタイミングを逃してしまう恐れがあります。
　最も速く効果を出したい場合は、一日 22 時間は装着しておく必要がありますので、それならいっそのことインビザラインを装着したまま食事してしまうという手もあります。

　ただし、インビザラインを装着したまま食事すると、装置と歯の間に食べ物が挟まり、虫歯や歯肉炎になりやすくなりますので、食事後は必ず器具を外して歯を磨くようにしてください。

　ちなみに、温かいお茶やコーヒーなどを飲んでも装置は変形しませんので、ご安心ください。その代わり、毎日の洗浄は忘れないようにしましょう。

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　インビザラインは目立たないことが最大の特長ですが、治療期間とコストを考えると唇側矯正、舌側矯正の方がお得になります。ただ、人前に出る仕事をされている方、どうしても人知れず矯正治療を行いたい方、仕事が不規則で頻繁に調整に通えない方には、インビザラインは十分検討できる選択肢だと思います。





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