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カテゴリ:アニメ
ひぃえええええええ!!!!
現実の殺人事件の煽りを受けての放送中止・・・ そんな伝説を作ったアニメ、スクールデイズの最終回は、 こちらの予想を遥かに超えたバッドエンドでした。 放送中止事件から、様々な意見が飛び交いました。 中止はやり過ぎ、事件性からすれば当然、タイミングが悪かった・・・等等。 しかし、こんな普通にやっても放送禁止になるような、 グロテスクなエンディングになると誰が予想しえただろうか? 弱腰とか思ってしまったテレビ局の皆さんごめんなさい。 こりゃ放送自粛して当然だよ・・・ むしろ、放送中止に皆油断してたんじゃなかろうか。 「テレビ局が過剰に反応しただけで、思ったより大した事は無いんだろう」とか。 放送中止それ自体に気をとられて、皆内容についてはおざなりにしていたのでは。 放送が延びたことで、ちょっと緩んだ我々の気持ちを、 あのEDを一気にドン底まで落としてくれました・・・ あえて別のタイトルをつけるとするならば・・・ 「濁血の結末」とでも言うべきか・・・ ![]() 誠「何で子供なんか作ったんだよ! 彼女ヅラして家に居座らないでくれよ!!」 うわ~最終回だというのに、のっけから最低発言するこの男。 こいつ、一人の女に構いだすと、他の事はどうでもよくなるタイプですね。 ![]() 男の部屋で女が二人・・・修羅場でしょう 妊娠の事実を振りかざして、自分の言い分をぶちまける世界。 以前の言葉ならば世界の剣幕に圧倒されたかもしれないが、 一度覚醒した言葉は、世界の激情に惑わされはしなかった。 世界の主張の決定的な穴を突く。 ![]() 誠さんを誘惑したのは、西園寺さんの方じゃないですか? 視聴者全員同意w そう、元々誠は言葉と付き合っており、それは世界も了承していた話。 一度浮気して、けじめもつけぬままズルズル関係を続けたのがそもそもの元凶。 誠も世界もなぁなぁで誤魔化しつつ関係を保ってきたので、 冷静に指摘された途端、欺瞞で塗り固めた脆い主張が呆気なく崩れ去るのは当然の事・・・ 最後に、トドメとばかりに誠とのキスシーンを見せ付ける言葉! 頭いい・・・この状況では、誠が自分の言う事を聞くしかない事をよくわかっている。 天然かもしれんが、後々のシーンを考えると、 言葉は全て計算ずくで動いているように思えてくる。 ![]() せっちゃんの精神攻撃! ここは結構怖かった。世界の恐怖が私にも伝わってくる思いだった。 刹那の言い分は全くその通りで、 世界が色々策を巡らしたせいで、事態が悪い方向へと転がったのは間違いない。 ただ「そんなつもりは無かった」という世界の言い分もまた真実だろう。 恋する少女にありがちな気恥ずかしさ・・・ それが世界に回りくどい手段を取らせ、彼女自身意図せぬままに、 最悪の結末へと物語を進めてしまったのだ。 ![]() 訳すると、堕胎しろ 精神的に追い詰められた世界へ 誠からのトドメのメールが・・・やっぱこいつ、どうしようもない屑だわ・・・ ここでついに世界も覚醒。 そして、全視聴者が待ち望んだ瞬間が・・・ ごめん (改行がずっと続き・・・) さよなら ![]() 直後、挿入歌と共に世界が誠を刺殺!! そのままマウントを取り、めった刺しに!! 誠が死んだらハッピーエンド、とか思ってたけど、 あの苦悶の表情を見せ付けられるとさすがに凹んだ。 まだまだ俺は外道にゃなりきれないようだぜ・・・ つか、あのメールの演出が怖すぎる・・・挿入歌を入れるのも神がかってるな・・・ 最低主人公の名を欲しいままにした男、伊藤誠。 その度を越えた最低ぶり、妙に現実的な悪行の数々で、 視聴者を熱狂させ、良くも悪くもこの作品を盛り上げたトリックスター。 その最期は、懺悔すらも許されぬ、ただ苦悶に満ちた死でした。 そして・・・誠の死体を発見した言葉は、世界を屋上に呼び出す・・・ ![]() 誠くんなら、そこにいるじゃないですか バッグの中の生首(推定)に注意を逸らしておいて・・・ ![]() ブスリ!! 世界も、最初から殺すつもりだったのか、 包丁を取り出して反撃を試みるも、言葉の鉈の方が速かった!! 生首で世界を動揺させ、その隙を逃さず確実に仕留める・・・ 覚醒言葉は、精神を病んでいながらも実にクレバーだ・・・ 必殺の舞台を整えた上で、確実に敵を殺す。 戦略と、リーチの差が勝敗を分けたな・・・ 見るがいい、怯えるがいい・・・これがヤンデレの行きつく先だ・・・! そして、言葉は世界の妊娠を確かめるため・・・ ギィヤァァァァァァァァァ!!! こっからはグロすぎて詳細を語ると俺の心が折れます! ただ・・・ 世界の腹の裂け目から言葉が映るアングルには、想像を絶する戦慄を覚えました・・・ 中に誰もいませんよ・・・ これは名言になる・・・ もう完全に原作超えたろ・・・これ・・・ ![]() そして、恋敵を抹殺した言葉は、誠の首を抱いて、ヨットで果て無き海へと旅立つ・・ 彼女は首を斬った後も、まだ誠が生きていると思い込んでいるのかも・・・ 世界を殺したのは、敵討ちではなく、 あくまで邪魔者を消すためだった・・・かもしれない・・・ 視聴者のほとんどが誠が死ぬエンディングを熱望してましたが、 その結末はというと、誠は世界に刺され、言葉は鉈で世界を殺害、 言葉は誠の首を抱いたまま出航・・・ 実際見てみたら、歓喜とは程遠く、ただもう背筋が凍る感じしかしなかったですわ・・・ 一つ言えるのは、我々はスタッフの掌の上で踊らされてきたって事です。 原作の内容をしっかりと理解し、 ファンがどんな展開を望んでいるかを的確に把握した上で、 原作をも上回る悪行を誠にやらせる。 視聴者の(半ば冗談交じりの)憎悪と殺意が頂点に達したところで、 あのバッドエンドで一気に欝のドン底まで叩き落す・・・ もはや、アニメスタッフは神としかいいようがない・・・ ED後の、にこやかに学園生活を送る乙女や泰介達を見たら・・・ 「三人の悪魔は滅びた。学園は平和になった!」 みたいな感じで、これまた虚無感を煽る・・・ あの三人が、どれだけ悩み苦しみ凄惨な結末を迎えようと、 所詮は他人事であり、日常は変わらず続いていく・・・ ここで挿入される誠の語り、これは物語の初めに誠が抱いていた思い。 最初は純粋な思いで始まった物語も、 運命のすれ違いと、一人一人の身勝手な思いによって、最悪の結末を迎える事となりました。 誠と世界と言葉。 誠は言葉と付き合い、世界に誘惑されたせいで異常性欲に目覚め、 言葉は世界に陥れられ、誠に裏切られたせいで精神に異常をきたし、 世界は誠に浮気され、言葉とは徹底的に対立し、 そのせいで最終的には人を殺し、自らも殺される羽目となる。 この三人は互いが互いに悪影響しか与えず、その結果があの惨劇・・・ まさに、悲劇の化学反応・・・! もしも誠がいなければ、 世界は刹那と真の友情を育み、言葉は妹の心と幸せに暮らしたかもしれない。 誠にしても、世界や言葉に絡まなければ、 乙女あたりを相手に今時の高校生らしく、呑気にただれた性生活を送っていたかもしれない。 性欲だけは人一倍の癖に、恋愛に対してどこまでもいい加減な誠。 それと対照的に、独占欲が強く、恋愛に対してどこまでも真剣だった世界と言葉。 決定的に噛みあわない三人は、ヘビ・カエル・ナメクジの三竦みのようで、 同じ檻に入れられた以上、互いに食い殺しあうのは必然の結末だったのでしょう・・・ 二度目になるけど、これを生み出したアニメスタッフは素晴らしすぎる・・・ この最終回を世に解き放った時点で、既に勝利したといってもいい。 放送中止事件と合わせて、越えられない伝説としてアニメ史に残るだろう・・・ グロテスクなシーンに気を取られがちだけど、 全体的なシナリオの出来も素晴らしいと思います。 人間の醜さ、欺瞞、狂気、修羅場、そして惨劇・・・ スクールデイズという作品における重大な要素を全てつぎ込んで、実に隙が無い。 登場人物の闇を暴きつつ、暗黒の結末へ堕ちて行く流れはただただ息を飲むばかり。 言葉の妹の心が映るシーン。 ここは、欝展開が続く中での清涼剤かと思いきや・・・放送が終了した後は、 「姉を喪う事になる心が、これからどうなってしまうのか?」 を、視聴者に喚起しているように思えた。 深みに嵌る前に海外へ逃亡した刹那、 何も気にせず平和な青春を送る他の生徒達に比べると、 一番の被害者は心じゃないかなぁ・・・と思ったり。 面白かったらクリックお願いします ![]() お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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