ファン・ゴッホのこと
読む本を選ぶにはいろんなきっかけがあると思いますが、今回はあの織田信長はイタリアに渡った、と言う霊視をしたchで、ゴッホの死因がイマイチ謎だということに答えた内容が私の興味を引いたのです。今まで言われてきたのは、丘に絵を描きに行って帰ってきた時にはお腹に怪我をして(ピストルで撃たれた?等々)すぐに死んでしまったから真相がわからない、ということだそうです。ネット検索をチラッとしてみたら自殺した、とかもありました。サイキッカーユミーの見えた場面は・・・・・ユーチューブでその回を探したが探せなかったのですが、確か丘で絵を描いてたゴッホのそばに、そこの土地の10代の少年がなんか絡んできたかいたずらをしてきたかで、その少年は家にあったピストルを持ってたのを誤ってゴッホを撃ってしまった、と言うことだそうです。医者を呼んだが医者はわけがわからず、ゴッホも意図してかしてなかったか、そのことは言わなかったということです。そして何時間後かには死んでしまった。ゴッホが死んで何年後かにその少年が大人になって、ある雑誌のインタビューでそれを告白したそうですがあんまり有名にはなってないみたいですね、と言うかサラ~っと無視されてるのかな。 へえ~そうだったんだ、私はゴッホの絵のタッチは好きでしたが別に死に際がどうだったとかまでは考えもしないくらい関心はなかった。自分の耳を切ったとかは聞いたことがありますけど。そこで俄然ゴッホに興味がわいてきて図書館検索したら2016年発刊の〝ファン・ゴッホの生涯”と言う本がある。さっそく予約したら即近所の図書館に届いた知らせがあった。その届いた本を見てびっくり、上下巻あるのはわかってたがハードカバーにそのページ数の多さ、しかも上下段に分かれて小さな字がぎっしり詰まってるではないか。私は思わず〝エッ・・”と声にしてしまいました。即返却しようかどうか迷った、けどパラパラめくって読んでみたら、これが充実した文で面白い。前書きでこんなに面白いんだったら本文も期待できるだろう、とそのまま借りました。図書館の帰りは上下巻すごい重い、全部で1000ページくらいあるからね。 でもあの法医学者の書いたつまらない本は中途放棄したが、今回はそういうことにはならないな。それでもその字のぎっしりさ加減には目が疲れる、本の重さの扱いに疲れる。一日に1時間ほど読んでもほんの何ページしか進まないというちょっといらだつ感じがしないでもない。 そしてその内容たるや3.4代前からのファン・ゴッホ家の家系図をたどって生活具合だの人間性だのが細かく書かれてて、はあ?こんなに先祖をさかのぼって描くくらいゴッホと言う人間は複雑な要素を秘めてるのか、と思いました。 世界中が貧しかった時代のオランダに生まれたゴッホの父親は牧師、母親は教育ママのはしりと言うか典型みたいな女性で、外聞を気にし子供に高い階級に近づけようといろんな教育を施すのにはちょっとため息が出て・・・・私はゴッホのことは何も知らなかったから、絵の才能ある男が貧しさに苦しみながらも絵を描き続け・・・なんて風に思ってた。でもそもそも母親から絵の手ほどきとか手紙を書くこととか習ってたし、世間に上品さを知らしめるために家族で散歩するだのをやって、家族の体裁をつくることを頑張ってたんですね。こんな言い方をするとちょっとひどいけど、でもこの伝記に出てる母親には温かさみたいなものが感じられないんですよね。まあ、今のところゴッホが20代に画商の伯父の店のイギリス支店に赴任するという所まで読んだんですが。どうしてこんなに細かく書けるの?と言うくらい詳しくゴッホの生活が書かれてる。それは母親が子供たちに手紙で近況報告みたいのをするのを義務付けてたからか、どうかわかりませんけど、その手紙が残ってたり、妹が家族の生活史みたいのを書いてたみたいですから。それにしてもゴッホは今でいう陰キャに生まれついたようで、一家の厄介者と思われてたようです。周りになじめない、孤独癖といえばいいのか、とにかく普通じゃない。私は大いに共感しました。ゴッホと言えば弟のテオと知られてますが、私はテオが兄ゴッホを崇拝し愛してたからいつも金銭の援助をしてたのかと思ってたのですが、そこまでの濃さではないみたいですね、まだ二人が子供から大人への段階のところしか読んでないのですが、頻繁に手紙のやり取りをしてたというのはそういうことだったのかとはわかりました。私読んだのはまだ100ページで、あと900ページもある中で一体どんな人生を見せてくれるのか、ゴッホの性格を知るとちょっとめんどくさくなる部分もあるのですが、中途放置する気はなくおもしろく読ませていただきます。