Picturesque Matchstickable Mssages From The Status Quo
Black Veils Of Melancholy アルバムのオープニングにタイトル曲(ヒット曲)の焼き直しを持ってくるというのは物凄く大胆なことなんじゃないだろうか。でもリフはそっくりだけどメロディはだいぶメロウでポップ。ちょっとHey Joe風のベースリフが出てくるあたりが耳をひく。ショボいけどちょっといい曲。そういう曲が充実してるのが一流のB級サイケポップバンドだと思うんだ。When My Mind I Not Live 我ながら「一流のB級サイケポップ」とはいい言葉だと思う。初期2枚のQuoはそういう曲が満載で、パーフィットが歌うこの曲もまさしくその形容が似合う曲。曲調はBlack VailsやMatchstick Manにも近いが、ロイ・ラインズのへにゃへにゃしたオルガンが良い意味で気持ち悪い。Ice In The Sun プロの作曲家の作品だけど、他人の曲の消化の良さはQuoのお家芸。それはもうこんな初期の頃からだ。だって全然前2曲と違和感無いでしょ。シングルヒットしただけあってよりキャッチーではある。ロッシとパーフィットでヴォーカルを分け合うというスタイルが既に登場しているのは重要!個人的には微妙に苦い思い出となった曲でもあるがまあ、サイケポップにはよく似合う話だ。Elizabeth Dreams Ice In The Sunと同じ作曲チームが作った良く出来たポップソング。良く出来てるだけにフックが足りないかな。パーフィットのヴォーカル(多分)は甘くてこの時代には重宝したんじゃないかな。でもアイドルって資質じゃないんだよ。Gentleman Joe's Sidewalk Cafe 「長いタイトル」=サイケって勘違いしたくなるのはペパーと初期Quoのせい。イントロのギターは何となく馬鹿にされてる気がするのは気のせいか。変にたどたどしくってな。ちょっとモンキーズみたいな雰囲気のある曲だな。ロッシとランカスターがヴォーカルを分け合って、ランカスターの声がいいアクセントになってる感じ。ところで作者の「Young」は多分ボブ・ヤングでは無いんだよね?Paradise Flat 重苦しいラインズのオルガンが印象的な出だし。ちょっとダークな曲調はこのアルバムではいいアクセントなんじゃないかな。やっぱりこの時代、ディープ・パープルと同じジャンルだったんだろうな、と思わせるね。感想の語りは誰なんだ?ちなみにコレもIce In The Sunと同じ人たちが作った。Technicolor Dreams サイケデリックという単語を別の言葉で言い換えたようなタイトルはその手のイベントでもよく使われる。Matchstick Manをもう少し薄めた感じにも聴こえるな。印象的なリフが無いのが惜しい。イントロの「ぐちゃ」っとした感じはいいんだけどね。Sheila オリジナルのトミー・ロウは曲聴けば解る通りのバディ・ホリーの熱烈なフォロワー。ホリーの曲だっていわれたら信じるよね(笑)。この曲はデビュー前のビートルズもやってたけど、Quoのはあんまり捻らずサイケ色も無いストレートなカヴァーになってる。Spicks And Specks ビージーズのカヴァー。原曲は未聴だけど、なんか物凄くロッシっぽいんだけどな。相変わらずの消化の良さだ。シャッフルの曲を演っても後のブギーの重さが全然ないのがある意味不思議。アレって元々どうしようもなく持ってたものじゃあないんだろうね。Sunny Cellophane Skies ランカスターのオリジナル。Matchstick Manをよりへヴィーな方に持って行った感じだけど、それでもやっぱりブギー時代的な重さじゃないのよ。それよりブレイクで一瞬後のIs It Really Meっぽいフレーズが飛び出すのが気になる。リフも少し似てるんだけどね。Green Tambourine 「グリーン」って結構サイケ色?レモン・パイパーズってバンドのカヴァーだそうで、きっとオリジナルもサイケなんだろう(そういう感じの名前だ)。味付けとしてはあまりサイケデリックな感じは濃くないけど、ラインズのオルガンがやっぱりそういう感じに聴こえるんだよね。パーフィットにランカスターがハーモニーを付ける。Pictures Of Matchstick Men この流れで最後に出てくるとあんまり個性的に聴こえなくなっちゃうな(笑)。名曲を自分たちで薄めまくってどうする。エフェクトかかりまくったヴォーカルにしろギターにしろ、結構他のサイケバンドとも違う感じではあるんだけどね。近年のライヴでもやってるけど、年月を経た素のQuoがやってもあんまり変わらない、というのはフランシス・ロッシの曲の骨格が芯の通ったものだという証明かも知れない。To Be Free - B Side of "Black Vails Of Melancholy" ロイ・ラインズ作。ヴォーカルはランカスターで、ラインズの作曲能力云々は知らないが、まあB面だよな、って感じの曲。オルガンが結構目立ってるのは意地か。Make Me Stay A Bit Longer - Single A Side アルバムの後に出たシングル。アップテンポでぐいぐい進んで行く曲調はここまでのQuoにはなかったもの。メロディは、特にサビに向かってどんどんポップになって行くのがロッシらしい。あとボレロっぽいパートを挟むのはサイケの定番でもある。Antie Nellie - B Side of "Make Me Stay A Bit Longer" ロイ・ラインズが珍しくピアノを弾く、ミドルテンポの曲。作者はランカスターだが、ヴォーカルはロッシと分け合う。中間のランカスターが歌うパートでリズムが思いっきりよれてるのが気になるなぁ。