Blue Cafe
モダン・アート,アメリカンを見てきた。@国立新美術館。 「アメリカのアートなんか興味ないぜ」くらい言いそうな俺だが、なんとなく興味がわいていたのと、最近ちょっと自分のやってることや気分にぶれを感じていたので「こういう時は芸術だ!」とわめき散らして朝っぱらから六本木へゴー。 結論から言っちゃうと、色々と面白かった。「モダン・アート」というからポップアートの手前くらいをイメージして行ったんだけど、実際には19世紀末から60年代初頭までの作品が並び、初期の写実的な作品群から、その伝統を踏まえた上での前衛美術への発展、と言う見せ方をしていた。 ルーツがあって、それを大切にしながら新しい形へ発展したり、揺り戻したりってのは非常にアメリカらしいと思ったし、そういう見せ方のおかげで実はヨーロッパのアートを見るより解りやすい形で様々な美術の形態を見せてくれるという傾向になっていて、実は俺、今回の展覧会でやっと「印象派の見方」が解った気がする。今まで全然印象派って解らなかった(好きになれなかった)けど、なんとなく楽しむポイントが見えてきたような気がするね。 写実的な作品で、特に異常なものは何も描いていないし、本人にもそういう意識は全くないと思うのだけど、俺はロックウェル・ケントの作品に不思議な惹かれ方をした。なんだろうな、ダリの絵の普通の部分だけ、と言うか、いや、それじゃ面白くないだろうと思うかもしれんケド、なんでだか妙に良かったんだよね。説明不可能なんだけど。「普通にいい絵だったんじゃないの」と言われればソレまでだけど、なんていうか・・・う~ん。難しい。 他には公式サイトやチラシの絵柄にもなってるジョージア・オキーフやアーサー・G.ダヴ、黒人の北部への「移動」をラスタカラー風の色彩で描いたジェイコブ・ローレンスも印象的だったな。あと気に入って絵はがきを買ったのがマースデン・ハントレーの「野ばら」とスチュアート・デイヴィスの「青いカフェ」。後者は見た瞬間にTSCが脳裏に浮かんだのは言うまでもない。まあ、アレはおフランスのイメージだけど。 あとは典型的な作品ではないけど、来年見る予定のジャクソン・ポロックも一点あって、ちょっとした「予習」という気分。 今度は「この先」のポップアートも見たいなぁ。そういう展覧会やってくれないかなぁ。ジャスパー・ジョーンズとピーター・ブレイクが見たい(ソレばっかり)。