機械式時計と煙草でブログ！

　購入してから少々時間が経過してしまいましたが、今回レポートするのはG.L.ピースの「アビンドン」です。バルカンタイプのブレンドで、某情報サイトでは４点満点中3.4点という高い評価平均を得ています。きっと、ラタキア好き或いはバルカン好きの方には堪らないブレンドになっているのでしょう。早速開けてみましょう。

　開封時の香りは、かなり出汁系の強いラタキア臭がメインにあって、そこにちょっとだけナッツ系の香りが混ざり、更に良く探すと発酵の進んだ干草臭もあります。流石バルカンブレンドと言われるだけの事はある強いラタキア臭です。慣れない人にはキツそうです。カットは、細かいリボンカットと、やはり細かいラフカットの混合で、湿気は普通です。

　これを火皿内径20mmのパイプに詰めて着火しますと、出汁系の強いラタキア臭がまず来て、その後からやはり出汁系の旨味のある味が来ました。私も流石にそこそこの量のラタキア物を吸ってきたので、これだけ強いラタキア臭でも何とか普通に吸えますが、ラタキアに慣れない人がこれを吸おうとすると随分と厳しいような気がします。ただ、ラタキア臭の中でも比較的硬質で、且つ角が取れた類の匂いなので、ラタキア好きの方からの評価は高そうです。また、角が取れたような感じは味の方にもあって、強いけれども滑らかな出汁系の旨味をしっかり楽しむ事が出来ます。

　火付きについては問題ないと思いますが、火持ちは意外に良くはありません。意識的にブロー＆ドローをしないと立ち消えしやすい感触があります。実際、この記事を書きながら吸っていると、何度か立ち消えしました。

　喫煙中盤以降も基本的に喫味は変わりません。強い匂いと強い味がガツンと来るのですが、適度に角が取れていて、ラタキアに慣れていれば嫌味なく美味しく吸えます。味の中には、ラタキアの旨味以外に少しのナッツ系の味と、熟成されたバージニアによるコクがあって、多分それらがラタキアの味から角を取り除いているのだと思います。この辺のブレンドバランスの良さは、流石G.L.ピースです。

　喫煙終盤も喫味は同じですが、この頃になると強いラタキアに慣れてきて、より一層滑らかな味に感じるようになります。ラタキアに抵抗がない事が前提としてあれば、嫌味のない滑らかな味でありながら力強い旨味とコクを存分に楽しめます。

　という事で喫煙終了。後味には角の取れた旨味が残り、残り香は強いラタキア臭でした。
　全体的に見て、強いながらも角の取れたラタキアの旨味を最後まで楽しめる煙草でした。ラタキアに抵抗がなければ、強い旨味とコクを非常に良いバランスで味わう事が出来ると思います。ラタキアが好きな人なら、堪らないブレンドでしょう。逆に、ラタキアに慣れていない人だと、強いラタキアの匂いに負けてしまいそうになるのではないでしょうか。

　ラタキア好きの人向けの煙草ですから、上質なラタキアを味わいたい人にはお薦めです。ただ、２オンス（57g）で3,000円ですから、ちょっと高い気はします。


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