ブルゴーニュ・ヴィエイユ・ヴィーニュ2004 (デゾネ・ビセイ)
3,168円という値段はビミョーですね。いや、はっきり言ってしまうと「高い」。「日本で最もコンディションの良い選りすぐりのワインをお届する」ショップから買ったこのボトル、輸入元はフィネスとあって、状態は完璧です。コルクは下1ミリ程度しか染みていないし、テクスチャーのひっかかりのなさとか、微妙な表情や陰影がスポイルされていないところなどは、さすがだと思います。もっとも、いくら状態はよくても、銘柄的にはあくまでACブル、過大に評価すべきものではありません。中程度からやや淡いルビーの色調。赤い果実やハーブ、紅茶、それに軽くスパイス香や赤身肉などの還元香も感じられます。味わいはクリーンな果実味が心地よく(これは状態のよさによるところ大)、各構成要素が乏しいながらも、バランスよく拮抗していて、クラシックなピノらしい味わいになっています。フィニッシュはタンニンが感じられてややドライな印象。マルキ・ダンジェルヴィーユがインポーターに紹介した作り手とのことですが、上位グレードになれば、きっとクラシックで長熟タイプの侮りがたいピノになるんでしょうね。このACブルからは、その片鱗が垣間見える程度ですが。内容的には、2000円台前半、状態のよさでイーハンついても2千円台半ばで買いたいところです。まあ、ブルの値段が高いのはユーロ高とか、世界的な需要増による部分も大なので、この作り手や売り手を責めるのはフェアではありませんけどね。