|
テーマ:日々自然観察(9872)
カテゴリ:昆虫(甲虫)
カナブン類は樹液に集まり、体が平たく、背側から見ると輪郭が角ばっているので直ぐに分かる。小楯板の形も独特である。コガネムシとドウガネブイブイの仲間は形がよく似ていており、樹液には集まらず、木の葉っぱを食べる点でも共通している。図鑑の検索表に拠れば、両者の決定的な形態的相違は、コガネムシ属には前胸腹板に突起があり、サクラコガネ属には無いことなのだが、写真からは腹側にある腹板はよく見えない。
しかし、この際、全体的なコガネムシ属とサクラコガネ属の区別をする必要はない。この辺りに居るのはコガネムシ、ドウガネブイブイ、アオドウガネの3種であろう。これらの区別が付けばよい。 ドウガネブイブイやアオドウガネには、腹節の両側に長い毛の束があるが、コガネムシではこれが明確でない。写真には鞘翅の下から長毛が沢山出ているのが見えるから、これはドウガネブイブイの仲間である。
ドウガネブイブイは普通は銅色をしているが緑色の個体もある。これとアオドウガネは、図鑑の検索表に拠れば、上翅(鞘翅)の側縁隆起が前者では第2腹節中央より後には達しないことで区別できる。2番目の写真で明らかな様に、側縁の隆起は翅端にまで達している。・・・と言うことで、これはアオドウガネである。目出度しメデタシ。
何分にもアオドウガネは我が家の「大害虫」である。撮影が終わり次第あの世へ行って貰うつもりだったのだが、このアオドウガネ、写真でも感じられる様に、まるで元気がない。一寸触ったら下の草むらの中に落ちて、ヨタヨタ歩いている。 どうやらもう寿命が無い様である。わざわざ殺すこともあるまい。その儘放って置くことにした。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
[昆虫(甲虫)] カテゴリの最新記事
|