|
テーマ:虫!(814)
カテゴリ:昆虫(ハチ)
一見してコマユバチの繭である。しかし、コマユバチの繭と言うのは、可成り大きくなった幼虫の背中にくっ付いていたり、或いは、寄生により死んでしまった幼虫の死骸の周りに沢山固まっているのが普通だと思うのだが、これはあっちに1つ、こっちに1つ、と言う感じでハギの株全体に拡がり、全部で10個もない。
2齢位の小さな幼虫に1匹ずつ寄生したものとしか思えない。幼虫の死骸も見つからないが、2齢位だったら寄生により死んで殆ど皮だけになった死骸は見付けるのが難しいかも知れない。 何れにせよ、本当にコマユバチの繭か否か、繭の付いた枝を5本程切ってシャーレに入れて羽化するのを待ってみた。 2週間ほどして気がつくと、シャーレの中に小さな蜂の死骸が2つころがっていた。コマユバチの形態や分類についてはよく知らないが、これはコマユバチの1種として間違いないだろう。こういう単独で繭を作るコマユバチがいるとは知らなかった。 残りの繭は今もって何の変化も見られない。死んでしまったのか、或いは、来春羽化するのか? このまま、来年まで置いておこう。
キチョウの幼虫が見られない原因の1つは、このコマユバチの寄生によるものである可能性が高い。しかし、コミスジも居たのだからコミスジに寄生していたのかも知れないし、他の尺取り虫などに寄生していた可能性も排除できない。それに10個もないのだから、普通今頃いるはずのキチョウの若齢幼虫の数よりはかなり少ない。キチョウの幼虫が見あたらない理由は他にもあるはずである。 ハギにはこのコマユバチの繭以外にも、長さ約1mm、幅0.3mm程度の白いごく小さな繭状のものが、枝の先端近くの若い葉にかなりの数あるのが認められた。写真では若齢幼虫に食害された部分がすぐ近くにあるが、全く食害されていない部分に見られることもある。
遠くから見るとキチョウの卵に一寸似ている。しかし、キチョウの卵よりはやや小さく細く、卵のように立っては居ないから容易に区別が付く。中には羽化した様な破口を持つものもある。これは一体何であろうか? 極小型のコマユバチ? それともタマゴバチの繭? 或いは、只のゴミ?? タマゴバチの幼虫は卵の中で蛹化すると理解していたのだが、こう言う繭を作る種類もあるのだろうか。調べてみたが、良く分からない。 一応これもシャーレの中に入れて置いてみた。しかし、今のところまだ何の変化もなく、何も出て来ない。 小さなハギの木1株の周りでも、全く、私の力では分からないことだらけである。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
[昆虫(ハチ)] カテゴリの最新記事
初めまして。
ハギの枝に黄色い毛玉の様なものを見つけ、調べていたらこちらに辿り着きました。 その後、このコマユバチの名前は判明したでしょうか? 休日にシャーレを用意して羽化を観察しようと考えてますが、名前が判明していたら教えていただけると嬉しいです。 (2023.10.19 23:57:26) |