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テーマ:日々自然観察(9780)
カテゴリ:昆虫(芋虫、毛虫)
何れにせよ、先日紹介した2齢幼虫や、それとよく似た今日の3齢幼虫が、外見の著しく異なるオオタバコガの4齢幼虫(次回に掲載予定)に姿を変えるものか、それぞれ個体を分けて飼育してみることにした。
今日の幼虫は2頭だが、何れも体長は約9mm、先日のは5mmで2齢であった。今日の個体が3齢であると判断したのは、先日紹介した、福岡県のHPの下にぶら下がっている「大豆を加害するハスモンヨトウ及びオオタバコガ各幼虫の齢期を判定するための頭幅測定ゲージ」に掲載されている齢と頭幅の一覧表による。以下に再度、転載する。 幼虫の齢 頭幅最頻値(mm) 最小値-最大値 1齢 0.25 0.2 - 0.3 2齢 0.35 0.3 - 0.45 3齢 0.60 0.55-0.75 4齢 1.05 0.85-1.25 5齢 1.70 1.3 - 2.0 6齢 2.60 2.4 - 3.0
頭幅の測定は、等倍で撮影した2番目の写真と、テレプラスでもっと拡大した5番目の写真をスケールと比較することで行った。何れも頭が少し斜めになっているが、頭幅は前者では約0.73mm、後者では0.72mmであった(有効数字は1桁半位)。 表と比較すると、少し大きめだが、3齢幼虫であることが分かる。 2齢幼虫と較べると、大きさの違いばかりでなく、2齢では真っ黒であった頭と前胸(胸部第1節)背面の硬皮板の部分が薄くなり、また、お尻の硬皮板(肛上板)の紋も薄くなって不明瞭になっている。
しかし、この3齢幼虫、何処かで見た記憶がある。よく考えてみると、2年前に新しく買って来た「北米原産シオンの1種」の花に付いていた幼虫である(最後の写真)。従って、これも恐らく「我が家の庭の生き物」ではなく、花と一緒にやって来た「お客様」だが、前にも書いた様にオオタバコガはこの辺りでは極く普通種なので、敢えてよしとして掲載することにした。 このシオンの1種を買って来た園芸店は、今回のコスモスの花を買ったのと同じ店だったと思う。余り農薬を使っていないのか、或いは、これらのオオタバコガが薬剤耐性を獲得しているのかは不明であるが、「お客様」を招くには良い店かも知れない。尤も、毎回オオタバコガでは困るが・・・。
下の写真の個体、その前に示した今年のものと比較して、全体の姿や模様ばかりでなく、頭や前胸の硬皮板の形、硬皮板に生えている毛の位置まで全て一致する。オオタバコガの3齢幼虫だったのだ。撮影当時、「ノメイガの幼虫?」として掲載しようとも思ったが、全く別の若齢幼虫かも知れないと考えて掲載しなかったのは幸いであった。
次は4齢幼虫である。2齢と3齢では余り変化はなかったが、4齢になると劇的?に変容する。どう変化するかは、次に掲載する時のお楽しみ。 [追記]以下に、以前及び以降のオオタバコガ成長記録の一覧を示しておく。 内容 掲載日 撮影日 備考 2齢幼虫 2010/11/26 2010/10/12 4齢幼虫 2010/12/11 2010/10/14 5齢幼虫 2010/12/15 2010/10/17 6齢幼虫 2011/01/17 2010/10/21 蛹と成虫 2011/01/31 - 2個体 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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