4793641 ランダム
 ホーム | 日記 | プロフィール 【フォローする】 【ログイン】

【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! --/--
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

PR

カテゴリ

カレンダー

バックナンバー

2024.11
2024.10
2024.09
2024.08
2024.07
2024.06
2024.05
2024.04
2024.03
2024.02

キーワードサーチ

▼キーワード検索

コメント新着

生き物観察が趣味の者です@東京@ Re:コマユバチ(繭と成虫)(11/12) 初めまして。 ハギの枝に黄色い毛玉の様な…
先生へ@ Re:ハナアブの幼虫(オナガウジ:尾長蛆)(05/21) ためていた水に生息していて、生まれて初…
srpfly@ Re:ショウジョウバエの1種(07/28) it is not a Drosophilidae (ショウジョウ…
蓼科委員@ Re:スミレの閉鎖花(11/17) 閉鎖花としてアップされている画像はすで…
蓼科委員@ Re:スミレの閉鎖花(11/17) 閉鎖花としてアップされている画像はすで…
飛ぶ本@ Re:クサギカメムシの幼虫(初齢)(07/31) 初めまして。 とても分かりやすく勉強に…
おかんー子どもの頃は虫好き@ Re:エゾギクキンウワバ(蛹と成虫)(12/01) 生協で届いたモロヘイヤについていた5mmほ…
2010.12.01
XML


 今日は、前々回に引き続いて、オオタバコガ(Helicoverpa armigera)の幼虫を紹介する。

 先日の2齢幼虫は10月12日撮影、今日のは3齢幼虫で、僅か2日後の14日である。12日にはコスモスの花に1頭しか居なかった筈の幼虫が、14日には3頭に増えていた(何れも別々の花上)。しかも、その内の1頭は大きくて色も濃く、姿も少し異なって別種ではないかと思われた。

 その色の濃い大きい個体を拡大してみると、これはどうもオオタバコガの幼虫らしい。12日に撮影した個体が成長してこの色の濃い個体となり、他の2頭は新たに後から孵化した様に見える。しかし、たった2日でそれ程急激に成長するものだろうか。しかも、その色の濃い幼虫は4齢らしい。

 一寸考え難い成長速度である。しかし、コスモスの花弁(舌状花)の上に落ちている黒い糞は遠目にもハッキリ分かるほど明瞭で、糞の落ちていた花は12日には1個のみで、其処に居た幼虫は1頭だけであったのは確かである。



オオタバコガの幼虫(3齢)1


コスモスの花とそれを食害するオオタバコガの3齢幼虫

2齢幼虫との大きさの違いを示す為に原画全体を示す

虫だけを撮る為に撮影したので、構図が宜しくない

2齢よりもずっと大きいことが分かるであろう

(写真クリックで拡大表示)

(2010/10/14)

 何れにせよ、先日紹介した2齢幼虫や、それとよく似た今日の3齢幼虫が、外見の著しく異なるオオタバコガの4齢幼虫(次回に掲載予定)に姿を変えるものか、それぞれ個体を分けて飼育してみることにした。


オオタバコガの幼虫(3齢)2


上の写真と同一個体.体長約9mm

2齢とよく似ているが硬皮板と

頭の色がかなり薄くなっている

(写真クリックで拡大表示)

(2010/10/14)

 今日の幼虫は2頭だが、何れも体長は約9mm、先日のは5mmで2齢であった。今日の個体が3齢であると判断したのは、先日紹介した、福岡県のHPの下にぶら下がっている「大豆を加害するハスモンヨトウ及びオオタバコガ各幼虫の齢期を判定するための頭幅測定ゲージ」に掲載されている齢と頭幅の一覧表による。以下に再度、転載する。


  幼虫の齢   頭幅最頻値(mm)  最小値-最大値
   1齢      0.25    0.2 - 0.3
   2齢      0.35    0.3 - 0.45
   3齢      0.60    0.55-0.75
   4齢      1.05    0.85-1.25
   5齢      1.70    1.3 - 2.0
   6齢      2.60    2.4 - 3.0



オオタバコガの幼虫(3齢)3


同一個体.横から見た図.腹節第6節の腹脚が

見えないのは、歩いている最中を撮影した為

(写真クリックで拡大表示)

(2010/10/14)

 頭幅の測定は、等倍で撮影した2番目の写真と、テレプラスでもっと拡大した5番目の写真をスケールと比較することで行った。何れも頭が少し斜めになっているが、頭幅は前者では約0.73mm、後者では0.72mmであった(有効数字は1桁半位)。

 表と比較すると、少し大きめだが、3齢幼虫であることが分かる。

 2齢幼虫と較べると、大きさの違いばかりでなく、2齢では真っ黒であった頭と前胸(胸部第1節)背面の硬皮板の部分が薄くなり、また、お尻の硬皮板(肛上板)の紋も薄くなって不明瞭になっている。


オオタバコガの幼虫(3齢)4


オオタバコガの3齢幼虫.上とは別個体

少し太っているが、体長はほぼ同じ

(写真クリックで拡大表示)

(2010/10/14)

 しかし、この3齢幼虫、何処かで見た記憶がある。よく考えてみると、2年前に新しく買って来た「北米原産シオンの1種」の花に付いていた幼虫である(最後の写真)。従って、これも恐らく「我が家の庭の生き物」ではなく、花と一緒にやって来た「お客様」だが、前にも書いた様にオオタバコガはこの辺りでは極く普通種なので、敢えてよしとして掲載することにした。

 このシオンの1種を買って来た園芸店は、今回のコスモスの花を買ったのと同じ店だったと思う。余り農薬を使っていないのか、或いは、これらのオオタバコガが薬剤耐性を獲得しているのかは不明であるが、「お客様」を招くには良い店かも知れない。尤も、毎回オオタバコガでは困るが・・・。


オオタバコガの幼虫(3齢)5


テレプラスで超接写したオオタバコガ3齢幼虫の頭部

(写真クリックで拡大表示)

(2010/10/14)

 下の写真の個体、その前に示した今年のものと比較して、全体の姿や模様ばかりでなく、頭や前胸の硬皮板の形、硬皮板に生えている毛の位置まで全て一致する。オオタバコガの3齢幼虫だったのだ。撮影当時、「ノメイガの幼虫?」として掲載しようとも思ったが、全く別の若齢幼虫かも知れないと考えて掲載しなかったのは幸いであった。


オオタバコガの幼虫(3齢)6


一昨年に購入した「北米原産シオンの1種」に居た蛾の幼虫

今まで正体不明であったが、オオタバコガの

3齢幼虫であることが判明した。

(写真クリックで拡大表示)

(2008/10/05)

 次は4齢幼虫である。2齢と3齢では余り変化はなかったが、4齢になると劇的?に変容する。どう変化するかは、次に掲載する時のお楽しみ。


[追記]以下に、以前及び以降のオオタバコガ成長記録の一覧を示しておく。

    内容     掲載日       撮影日      備考
   2齢幼虫   2010/11/26   2010/10/12
   4齢幼虫   2010/12/11   2010/10/14
   5齢幼虫   2010/12/15   2010/10/17
   6齢幼虫   2011/01/17   2010/10/21
   蛹と成虫   2011/01/31     -       2個体








お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

最終更新日  2011.02.01 12:14:41
コメント(2) | コメントを書く



© Rakuten Group, Inc.
X