カテゴリ:社会風俗
クロニクル 毒入りカレー事件 1998(平成10)年7月25日 この日は町内会のボランティアをしている者には、忘れられない事件の起きた日です。和歌山県園部でおきた、夏祭りの振るまいに用意されたカレー鍋に青酸化合物が混入され、この毒入りカレーを食べた4人の方が亡くなった、いいえ殺された事件です。 会場近くの民家のガレージを借りてご近所総出でカレーを作り、会場へ運ぶまで交替で番をする、一種の炊出し訓練にもなりそうな、共同体慣行の名残でもあるような行事に、水を指す悪質な行為でした。見張り番の人達は、悪意を持って毒物を混入しようとする人を見張るのではなく、匂いに惹かれてちょっとお先にお毒見をと、考えるいたずら好きな子ども達対策だったに違いありません。まさかそこに毒を入れるなんて… この事件の影響で、この年の秋祭りでは、飲食物の提供を見あわせる町会も多く、各地に多大な迷惑を及ぼしました。犯人は年末に逮捕されましたが、この事件は子どもどころか、親世代の人達の幼児化が進み、精神発達が未熟なままで、身体だけが大人並みになってしまった、未熟児的大人が多くなっているのですが、そうした善悪の判断、公共空間と私的空間の区別、行為の社会的影響などについての判断が出来ない「人間」のおこした象徴的な事件の一つでした。 しかし、安倍流の教育改悪プランや「愛国心」の教え込み等では、解決しえない問題ではありますが、日本社会が失ってしまった社会の規範力の再構築なくして、解決しえない問題であることは確かです。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2007.07.25 02:54:26
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