カテゴリ:外国史
ルイ14世の宮廷生活 (84) こうしてジョフラン夫人は、タンサン夫人のサロンの後継者となりました。フォントネルやモンテスキューも、初期のジョフラン夫人のサロンの常連として、彼女のサロンの評判を高め、その隆盛に一役買ってくれたのですが、モンテスキューは1755年に亡くなり、高齢のフォントネルも、1757年に100歳の誕生日を前にして亡くなっています。 こうして、ジョフラン夫人のサロンの最盛期には、文人中心の水曜日のサロンでは、マリヴォー、ダランベール、エルヴェシウスなどの錚々たるメンバーが集い、画家が招かれた月曜日のサロンでは、プーシェ、ヴァン・ローなどの売れっ子画家が、やはり常連として顔を出していました。 ジョフラン夫人は、生粋のブルジョワでした。貴族身分を有する常連も多かったのですが、議論が行過ぎるのを嫌って、穏やかさを好み、政治に深入りすることを慎重に避けていたと言われます。 しかし、その溢れる財力で、これと思う支援は何もためらわず、温かくかつ十分な支援を惜しみませんでした。ディドロとダランベールの共編になる『百家全書』の刊行が、政府によって一時停止され、やがて時の出版局長マルゼルブの尽力で、刊行停止処分が解けた時、出版のために必要な費用など10万エキュ(約200万リーヴル)をポンと提供したことは、後々まで語り草になりました。 続く お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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この様な粋なお金持ちが日本にも現れて欲しいものですね!!
(2012.05.17 22:02:52)
pepehousu0603さん
>この様な粋なお金持ちが日本にも現れて欲しいものですね!! ----- かつては、ポンと東大に安田講堂を寄付するような豪傑がいましたが… 今はどうでしょう。 ザビ (2012.05.18 20:12:12)
kopanda06さん
>こんばんは。 > >別格のパトロン。 >資産力だけで歴史を変えますね。 ----- 全くその通りです。 本物を見抜く眼力と、自分の財力の使い方の心得と… ザビ (2012.05.18 20:13:32)
沙羅樹.さん
>こんばんは、いつもありがとうございます。 > >生きたお金の使い方を実践されていた方だったのですね。 ----- おっしゃる通りです。 童子たちがお金を使うとすると、どんな使い方になりますか? 今度絵にしてみてくださいませんか? ザビ (2012.05.18 20:14:57)
夢穂さん
>そんなに長い気をされたのですね。先日 >録画してた女優マルキーズの映画を見て >華やかなブルボン王朝の光と影を堪能しました ----- マルキーズは17世紀中頃の伝説の大女優です。 モリエール、コルネイユ、ラシーヌの3巨頭が、彼女のために芝居を書いています。 ルイ14世の治世の初期ですから、ブルボン朝の最も華やかな、しかし一面農民一機の多発していた時代でした。 ザビ (2012.05.18 20:46:11) |
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