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カテゴリ:ホンダS800C 回顧録
・・・つづき。
「いよいよ燃焼室内のトラブルかぁ~!?・・・」 私は軽い落胆を覚えながら、バルブリフター、カムシャフト等を元通りセットし直し、カムカバーを取り付けた・・・。 念のため今一度、エンジンを掛けてみる。 ブオ~ンッ・・・カカカカカッ・・・ ショボ~ン・・・。 『モチはもち屋、くるまはクルマ屋、Sはエス専門屋・・・。』と、昔のヒトはよく言ったモノである・・・? 「私のSもいろいろあったモノだが、遂にエンジンも診てもらわなければならなくなったかぁ・・」と、この時ある種の感慨(?)に耽った私であった。 で、積載車を借りて向かうは『工房名岐』さん。 名岐の社長さんに早速、経緯とエンジン音を聞いてもらう。 「う~ん、・・・ごくまれな症例なんだけど・・。」という口振りで社長は話しはじめられた。 「今までに僕が開けたエンジンの中でも3回しか見たことはないんだけど、ピストンピンっぽいな~。」 「へっ!?ピ、ピストンピン??」と、思いもかけない部位を指摘され半信半疑の私であった・・。 「ピストンピンが砕けてる時の音がこんな感じだったと思うんだよ。珍しいケースだけどね。」 「・・はあ、ピストンピンが・・・。」 どちらにせよもう「一朝一夕」でSを直して即持ち帰れる程度のモノではない、エンジン腰下から開けないとハナシが前に進まないんだ・・・、そう覚悟を決めて我がSを『名岐』さんに預けるコトにし、カラの積車で帰路に就いた。 それから数日後、『名岐』さんから連絡が入る。 音源の原因は・・・・↓↓↓ あぁ・・そうですか、やっぱりそうなってるんですか~っ・・・! 社長さんのご指摘通り、1気筒目のピストンピンが見事に砕けていた・・、画像では4つに見えるが実は5つに割れている。確かに1気筒目ピストンのピンを通す穴の周りだけ擦れたキズが付いている。割れ方によっては、そのシリンダー内にも深刻な傷を負わせてしまうような怖さを感じた・・。 「で、砕けた原因は何なんでしょ?オイル切れか何かの焼き付き?」と私は聞いてみる。 「いや~別にコンロッドのオイル孔が詰まってたわけでもないし、ピストン自体にも焼き付きの症状は見られないしね・・・まっ、金属疲労ってトコかな・・。」と言うのが『名岐』社長さんのご返答であった。 で、クランク全体が「線状」に錆びているのはご愛敬^^; 私の管理の不味さではなく、私が所有する以前の環境でそうなってしまったのだ・・・・と思いたい・・、思わせて欲しい・・、思わせてください・・・。 しかし改めて思うに、エンジン開ける前に不具合箇所を言い当てる『名岐』社長さんにはやはり「さすがです!」と敬意を表してしまう・・・。 ええ、私は若造ですが、ナニか?・・(汗) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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