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テーマ:読書(8294)
カテゴリ:本日読了
2022-09/11/日曜日/暑さもちうぐらい
〈DATA〉 早川書房 / 著者 エルヴェ・ル・テリエ 訳者 寺村誠一ほか 2022年2月15日初版発行 2022年3月25日再版発行 〈私的読書メーター〉〈FOXかANXのドラマ風、でもそこは流石にデカルトの国の作家による極上の問いの仕上り。執筆2019、刊行2020、本中年代2021、邦訳2022年の時系列とコロナの潮目を意図したかのよう。NYに向かったエールフランス006は悪天候による墜落の危機を脱した刹那、地上では3ヶ月の時が過ぎていた。しかも同機は3ヶ月前定刻通りNYに到着。米国政府と研究者の侃侃諤諤、自分を抹殺した殺し屋、遺作『異常』の作者の蘇り、ある妊娠など3ヶ月のタイムラグに生じる二重存在者夫々の悲哀と展開がリアル。FBIってこんなに親切なの?〉 ところで殺し屋ブレイクがオープンしたベジタリアンレストランはrue Bucci にある。 まあ懐かしい、大昔パリで最初の3週間ばかり、この辻にあるホテルに滞在した。 当時、朝夕立つ市場には色んな種類のオリーブ樽、形も値段も異なる沢山の牡蠣、フロマージュ、耳を縛られぶら下がるウサギたちを眺めたもんだった。 牡蠣を剥いてもらっては友人と部屋で毎晩2ダースは平らげたなあ。 スー メドック 薬漬け スー オー=メドック 酒(ワイン)浸り なるなる。ミゼルのボルドーワイン言葉アソビは更に ラテン語へ。 『L‘Anomalie(異常)』のアナグラム Amo Ileana L イレナ・Lを愛してる 因みにBucciの辻があるのはカルチェラタン (かつてラテン語が話されていた地区=大学や研究機関地区) もちろんこれ以外にもフランス母語者とか、ごく限定的な仲間内の、フランスあるあるアソビてんこ盛りなんだろうな。 こういうのをエスプリ、ていうのだろう。 クッツェー『恥辱』 ダヴィデの子である伝道者、コヘレトの言葉 伝道者は言う、空の空、空の空、いっさいは空である。 川はみな、海に流れ入る。 しかし海は満ちることがない。 川はその出てきた所にまた帰って行く。 さきにあったことは、また後にもある。 先になされた事は、また後にもなされる。 日の下には新しいものはない。 スリムボーイがユアソングで涙を流し、スリムメンとなって完璧な統合、これが 著者のひねった ユアブック となるじゃない? でも、フランス語母語話者でないと訳者が介在するでしょ、ルイって男の子が謎々の、とても賢く魅力的な答えを持っているなぁ! お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2022.09.11 14:24:56
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