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2024.03.17
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カテゴリ:板に付く
2024/03/17/日曜日/少し汗ばむ温かさに花粉吹雪


知合いの知合いのリレーで 能オペラ隅田川 の企画を知り昨日洗足学園シルバーマウンテンホールで鑑賞する。



音楽、台本はフランス在住50年!の音楽家、
吉田進氏。氏による創作オペラ誕生秘話のビデオ講演があった。

これがとても面白く琴線に触れるものであった。


そもそもオペラってどうやって生まれるのか、門外漢の私にも分かりやすく説明されていた。
講演の語り口そのものが、無駄なものが一切なく、くっきりと骨格が立っている、そんな印象。

事の起こりは懇意にしているフランスの打楽器奏者からオペラを作ってほしいと頼まれた所から。

打楽器だけでオペラが作れるのか、矢張り心の通じる音楽演出家、プロデューサーに構想を相談したら、面白い、やろう、と発展したのだとか。

ただし歌手は2名まで、がプロデューサーの意向。

その後フランス政府の金銭的支援も得たというから、件のプロデューサー氏は有能だ。


氏の構想は能楽にすんなり向かう。
確かに能楽は鼓中小、太鼓に笛、のセットなのだ。


何年か前に小太鼓と笛の、すごいセッションに立ち会う機会があった。

二人の楽器の鬼気迫る掛け合いは、恋狂い、蛇と変身する安珍清姫と修行僧を守る読経の響きを舞台上に現出させたのだった!

あれほどの気魄はそうそう見られることでは無い。


ミニマムでいながら最大限の音と効果を引き出す芸の洗練は、能楽の創始者の天才と長い時間の賜物なのだろうと素人甚だしい自分でも感じられる。

さて、オペラは全通しではなく、いきなりクライマックスシーンから始まる。

どうしても能の隅田川を基に、渡守の登壇を眺めてしまう。と、何ともこれが軽い。中世の頃の日本の人様では無い。ああでもこれはオペラ、だ。

しかも21世紀に創作された。

洋服を着て靴を履いてパンを食べる人の所作なのだ。160年かけて日本人に何とか定着した様式、そして西洋の音楽形式なのだ。と思い直す。

ところが一人子を探し求め、京の都から隅田川ほとりの木母寺まで流れ着いた狂女を演じ歌う蔵村蘭子さんは、まるで能面でも付けているような、身体の有り様まで和に戻った体なのだ。

声のツヤが少し枯れていたのは偶々か、この役所故かは分からないけれど、ビブラートの繊細さに少し物足りなさがあったけれど、彼女の解釈と表現には拍手を送りたい。


シルバーマウンテンホールのB1は、芸大の奏楽堂みたいにステージ正面左右に出入り口が作られていた。客席に相対して登場するので、この時オペラ歌手として出てくるのか渡守として出て来るのか、とても重要な分かれ道だ。

それに比べると、長の移動を思わせるように客席後ろから登場する梅若母は、すっと役に入りやすいことだろう。



隅田川謡曲、聴きたくなった。





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最終更新日  2024.03.17 17:17:07
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