函館山麓 配水場
函館山の山麓、ロープウェイの下に元町配水場がある。明治期、函館西部地区は、人口増により慢性的な水不足に陥っていた。そこで、赤川水源地(笹流ダム)から函館中心部へ水を引く事業が始まった。元町の高台に配水池を造り、水を一旦溜めて市内に供給した。現在でも約2万人が利用する水道水だ。 元町浄水場は、中区配水池4,700m3(明治22年)と高区配水池2,700m3(明治29年)の2段構となっている。現在は芝生に覆われている。大正12年になると、水の汚染と凍結防止のために、鉄筋コンクリートの蓋を被せた。地下への出入口は、立ち入り禁止。広大な芝生広場と煉瓦造り管理所が印象的・・。 「函館市の水道施設群」は、平成13年度土木学会推奨土木遺産に登録されている。笹流ダムと元町浄水場とがセットになっている。中区配水池は、日本人(平井晴二朗)により作られた最も古い浄水場。敷地内には、函館港を見渡す展望散策路が整備。またソメイヨシノが植えられ、桜の名所としても知られている。写真1 函館山山麓にある配水場と市内を望む。写真2 元町配水場の入口と土木遺産碑。写真3 噴水「清泉滾滾(せいせんこんこん)」と記念碑。写真4 地下配水池出入口と赤レンガの事務所。写真5 散策路途中の展望台から噴水その他を望む。写真6 中区配水池の芝広場と案内図他。