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「そうよ。あたし、西瓜が大好きなの。皮は真っ黒だけど中は紅いでしょう?種もぷちぷち入れて、その凧を揚げたいの。お正月に西瓜はないから、皆んな、びっくりすると思う。あたし、それが楽しみなの」
これは「深川恋物語」の中の「凧、凧、揚がれ」の一節です。なにげない会話だけど、こんなあどけないけど考えもつかないような発想が好きです。 心温まりたい時は宇江佐真里さんの江戸下町人情を描いた本を読みたくなります。今回はすべて恋のお話。実る恋、実らぬ恋、さまざまな恋物語が江戸下町を舞台に描かれています。どれもみな心情描写が巧みで、粋な会話やしぐさ、はからいがあります。 心のすれ違いはやっぱり心痛むし、心が通じ合う瞬間はうれしくなる。そんな人の心をひきつける物語を宇江佐さんは描いてくれます。 また読んだ後、胸が熱くなりました。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
Jul 23, 2007 10:20:41 PM
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