ブルゴーニュ2006年の出来はいかに? ~ ジャン・タルディ 赤編 Part3 ~
ワイン勉強会10月「2006年ブルゴーニュ赤白の出来はいかに?」皆様、こんにちは。Grandvin Matsuzawaya の 中目 です。「2006年ブルゴーニュ赤白の出来はいかに?」をテーマに、今回はジャンティアルに引き続き、赤編 第2弾としてヴォーヌロマネに本拠を置く 【Jean Tardy & Fils ジャン タルディ】 です。メオカミュゼと賃貸小作契約(メタヤージュ)を結び、 ワインを造り高評価を得ていましたが、残念ながらVosne Romanee Les Chaumes、NuitsSaint Georges Boudots、Clos Vougeot Maupertuisは2007年でメオカミュゼに返却。 持ち畑の内、良い畑ばかりが返却されてしまうことになるので、今後ドメーヌはどうしていくのか、動向がやや心配な所(パーカーさんも下記の通り心配している)。 そんな状況の中、持ち畑として買い足したばかりのフィサンと2007年返却されてしまったニュイサンジョルジュを今回は試飲してみました。『タルディの一流のワインは、あと10年で分益小作の契約が切れる 畑から生まれる。この非常に才能のある醸造家が、ほかの価値あ る区画を見つけてくれることを私は希望している。』 講談社 『PARKER'S WINE BUYER'S GUIDE 5th Edition』 2000年12月8日 第1刷発行新しく買い付けた畑は少々マイナーな畑・・・フィサン。ネット検索で調べていたらタルディのフィサンを『ヴォーヌスタイルのフィサン』 という表現をしているところもありました。従来のフィサンのイメージは「ジュヴレシャンベルタンに近く少々似ている、 骨格がしっかりしていて堅さを感じるミネラル感、少し痩せた感じ・・・」 と、いった表現が多く聞かれますが、一体どんな味わいを出してきてるのでしょうか。では、テイスティング瓦版・・・発行です!●ジャン・タルディ フィサン ラ プラース 2006年 5,200円(税込)[リアルワインガイド]88-89点"A rather reserved, earthy and while not elegant dark berry fruitnose, neither is this blatantly rustic either. The medium-bodied flavors are round, rich and supported by suave tannins and accep-table length." (Jan 01, 2008) Allen Meadows Burghound.comより 近松(JSA認定ソムリエ)タンニンが飛び出てる。チャーミングなスタイルの香りにスパイシーさが隠れている。響きのある味わいに1年おいてから楽しみたい。ミディアムボディの硬派なピノです。中目(JSA認定シニアワインアドバイザー)苦味の効いた漢方系シロップ薬(?)の香り。さらりとしてはいるが、うっすらと口中にタンニンが広がりやや堅さを感じる味わい。フィサンと言う畑のキャラクターと若さ故、苦味が効いているものの甘酸っぱさも感じる為、味わいとしてはそんなに嫌味を感じない。潤子(JSA認定ワインアドバイザー)極々細やかな粉っぽい好印象の舌触りでアタック飲み応えとインパクトあり。やや硬いと感じられ表現力の幅がやや少ない?後味はあっさりとさらりときれいに消えていく明人(JSA認定ワインエキスパート)香りはあまり立たず、口当たりは堅く男性的。ボディは薄く、果実味も厚みに欠け未だ渋味・苦味が前面に出てくる。時間の経過と共に、しなやかさが感じられてきたので今後の変化を見たい。高橋(JSA認定ワインアドバイザー)明るく若々しい赤色。どことなく漢方薬を思わせる、スパイシーな香りが非常に特徴的。少々タンニンが突出している感はあるが、酸味もしっかりしているので、数年後はもっとバランスが良くなっていることを期待する。●ジャン・タルディ ニュイサンジョルジュ V.V. レブド 2006年 10,000円(税込)[リアルワインガイド]92-92+点"Outstanding!" and 89-92 points.""Discreet wood sets off a more elegant and attractively layerednose that offers up notes of both red and black pinot fruit aswell as anise, clove,underbrush and warm earth that slides intorich, round and velvety flavors that posses real depth as it'simmediately clear that there is another dimension present onthe beautifully persistent finish. There is a bit of wood thathasn't quite integrated as of yet but the old vine extract shouldmake short work of it. Recommended." (Jan 01, 2008)Allen Meadows Burghound.comより近松(JSA認定ソムリエ)さすがにブド、ヴォーヌロマネを連想させる香りの豊かさにひとくちひとくちが美味しい。2006年はさすがに軽やかなボディですが、3年後には更に香水的なトーンの高い拡がる香りが楽しめそうです。美味しいです。潤子(JSA認定ワインアドバイザー)ちょっとスパイシーな骨太タイプだが、造り手からのイメージからは思いのほか、今飲んでも優しく語りかけてくれたワインで意外であった。果実味があり旨みがあり、満足感高く10年~の熟成で更にピノの上品さが引き立ってきそう。明人(JSA認定ワインエキスパート)香りは大変豊かでヴォーヌ・ロマネよりの畑らしさが良くでている。口当たりはしなやかでふくよか、品位を感じる。果実味は厚みはないが滋味にあふれ深みが有り、酸、タンニンとのバランス良く素晴らしい。高橋(JSA認定ワインアドバイザー)輝かしいきれいなルビー色。チェリー、ラズベリーなどの赤い果実の他にブルーベリーのこくがプラスされているような香り。若いワインでありながらも、深みや雄大さが感じられる、非常に存在感があるワイン。中目(JSA認定シニアワインアドバイザー)透明感のある綺麗なルビーの色合い。ハーブ、石系ミネラル、赤系果実の香りがある。触感がさらりとした適度な渋みがあり、ジャンティアルのニュイサンジョルジュよりは力強いがフェミニンなボディ。余韻にはほのかに樽由来の風味を感じ美味しいブルゴーニュ。試飲年月:2008年10月飲んで美味しい、ワインの背景を知ってもっと美味しいそんなワインを今後もご紹介していきますお楽しみにGrandvin Matsuzawaya 中目 千明