頑張ってもやせられない理由
ここで質問です。やせるために最も重要なことは何だと思いますか?食べる量を我慢して減らすことでしょうか?ごく短期的にはそうなのかもしれません。しかし、本当にやせるために重要なことは「食べることへの執着心を下げること」です。そうなのです。ダイエットを頑張れば頑張るほど、食べることへの執着心が高まり、たくさん食べたい気持ちがどんどん強まってしまい、逆効果になってしまっていたのです。「あれだけ頑張っていたのに、やせられないなんておかしいと思っていた。」と気づくことがまず先決なのです。しかも、ストレスによって、まったく同じ量を食べていても、太りやすくなることが科学的にわかってきています。ストレスで太る作用を解明、新薬に期待――米大研究http://www.washingtonpost.com/wp-dyn/content/article/2007/07/01/AR2007070100431.html?nav=rss_nationWay to Shrink, Grow Fat Is Found(英文)ダイエットをすること自体が大きなストレスとなってしまうことは、ダイエット経験者でなくても、誰もが知っていることでしょう。まったく同じ量を食べていても、ダイエットをしている人の方が太りやすいという恐ろしい現実があるのです。本当に皮肉なことだと思います。それでもやっぱりダイエットをしたいという人も多いはずです。世の中の常識は「ダイエットをしなければやせられない。特別なことをしないとやせられない。」ですから、それも当然だと思います。でも、常識がどうであろうと、ダイエットをすればするほど太りやすくなるのが現実だということは知っておいてください。もし、ダイエットが多くの人に現実的に有効であるのならば、ダイエット先進国のアメリカで、成人の3人に2人以上が太りすぎとなったり、ヨーロッパのほとんどの国で、成人の約半数が太りすぎとなったりはしないはずです。しかも、ここ最近20年で、アメリカでは成人の肥満率が2倍になり、イギリスにおいては3倍になってしまっています。ダイエットは長期的にはほとんど効果がないどころか、むしろ逆効果になっているということが研究結果からも明らかになってきています。「食事制限のみのダイエットは大多数には効果なし」米UCLA で衝撃のレポートhttp://www.news.com.au/dailytelegraph/story/0,22049,21534289-5001021,00.htmlDiets just make you fatter(英文)ダイエットは逆効果であったという研究結果が今後も増え続けてくると思われます。それでは、クマの例を紹介しましょう。ほ乳類のなかでも、人間にかなり近いように感じるクマは、冬の間、約3 ヶ月間冬眠します。その際、いっさい飲まず食わずなのに、体重は20%前後しか減少しないのです。もし、体重が100 キロだったとしたら、80 キロくらいにしか減少しないのです。生存本能(ホメオスタシス)が生命維持に本気になって、消費カロリーを減らせば、長期間いっさい飲まず食わずでも、それほど体重は減少しないのです。勘のいい人はすでに気づいているでしょうが、ダイエットで食事制限をすると、まさにこのエネルギー消費を節約するというスイッチを押してしまうことになるのです。ダイエットを頑張れば頑張るほど、生存本能(ホメオスタシス)は脂肪をためこみ、やせにくい体にしようと頑張ってしまうのです。