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伊奈利短歌 ツイ短歌 小説…伏見稲荷大社の物語 小説西寺物語 小説盆栽物語 小説鯖街道 小説老人と性 音川伊奈利

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2017年02月08日
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星働く女性たち…「イナリスミレ 菫という女」…駆け込み寺「洋風居酒屋ポン吉」25話

JR西大路駅近くには一部上場企業のワコール、日本新薬、GSユアサ、堀場製作所、第一工業、ロームなどの本社や工場がある。この駅の乗降客数は3万人を超えているから駅前はかなり賑わっているかといえばそうでもない。賑わうのは昼のランチ時だけで夜は全国チェーンの安い居酒屋はともかく小さなテナントの店は閑古鳥が鳴いていた。

元々この京都のテナントというのは民家を改造したもので店も狭く客席も最高でも20席ほどだった。駅前、駅近にはこんな店が約30軒ほどあるが、改装費1000万円もかけて開店したが、多くの新規の店では1年ももたなかった。そんな中でもこの「洋風居酒屋 ポン吉」は連日満員で立飲みもそう珍しくはなかった。

ある時、白い和服が似合う30歳前後の色白美人の女性が店に現れた。その時はたまたまこの店のマスターの音吉がいた。その女性は菫(すみれ)と名乗り、大阪の十三で「スナック風居酒屋 すみれ」を経営していたが、店の立ち退きで半年先には閉店するという。マスターはその菫に、
「すみれさんですか、私も花の菫を育てています、ほれ、そこにあるのが私が名付けた「イナリスミレ」でこの花を伏見稲荷大社のお山で見つけてそれを栽培しています」
「まぁ~なんと透けるような可憐な白い花が可愛い…私もこんな雑草といわれる花が大好きです。それにこのきものの柄もすみれです」
「そうですか~それならそれをお持ち帰りください。まだ自宅には10鉢ほどありますから」
「はい、ありがとうございます。私も店でこのすみれを育てます」
「ところでなんで?こんな田舎に?」

菫は立ち退き後の店を探していたが、大阪では家賃が高いと他を探していたが、たまたまこの店のブログを見て連日満員の画像からこの西大路駅近くの店を探していた。それがなんと保証金も家賃も大阪の三分の一だった。菫は、
「あの~失礼ですが、ここのお家賃は?」
「あぁ、ここね、ここは10万円です。でもこの通り狭いですから…」
「いぇ、私の店もこことほぼ同じで家賃は3倍です」
「そら~大阪は絶対的に客数が多いからです」
「でも、このポン吉さんはよく流行っていますよね~」
「いや~失礼ですが、菫さんのような考えでここに店を構える人はここ20年で50軒はありました。でも長くて5年、早ければ半年で撤退しています。儲けるのは店を改装する工務店だけです」

という話を菫と同じように店を物色している人にはいってはいたが、そのすべてが「私の料理、接待」に自信があるとこの忠告を聞かなかった。菫は、
「そうでしたか~私はマスターの事を信じてここに店を出すのはやめます」
「まぁ~それが賢明です」
「その代わりに私をこの店で使ってください。もう店の経営で苦労するのは正直嫌になっていたのです」
「それは~しかし、こんな綺麗な方ですから大阪のどこで店をだしてもきっと流行ります」

これを横で聞いていたママの幸子はなんとなしに危険を感じていた。腹の中では「この女…ただ者ではない」。しかし、この幸子の考えは菫にも伝染していた。その菫の腹の中も「このママは私より5歳ほど上だが、なんとなく気が合わない」そうなるとどちらも一歩も引けないというのが女の意地であり性だった。これをまた察知した音吉は幸子と菫を引き離そうと、、
「どうです菫さん、ここら辺りで比較的流行っている居酒屋を案内します」
「はい、ありがとうございます」

そこで幸子がぶっちぎれた。
「マスター、その女とどこかに行くなら私はこの店をでていきます~」
というなり、バックを持って本当にでていった。この奇妙な展開と雰囲気に音吉は目を白黒させていたが、菫が、
「はい、私は喜んでマスターとお供します」

菫を音吉はいきつけの居酒屋に案内していた。そして終電がなくなる少し前に音吉が、
「菫さん、もう最終電車ですから帰りましょう」
「いやです~私はマスターが自宅で育てている「すみれ」の花を観たいのです」
「いゃいゃ、そんなことをしたら大変なことになる…」
「あらら、マスターとママの幸子さんとはそんな関係ですか?」
「いゃいゃ、そんなことはないが、店にとっては大事なママになる」
「それなら私がママになります。私の店のお客様は大津や坂本、それに堅田からの通勤でそれも一流の企業の人たちばかりです。その人たちはここで私がママをすればみんな西大路駅で途中下車して店に来てくれます。それにあのママより私は若いし料理も私のほうが腕は上です」
「いやいや、それとこれとは問題が違います」

そうこうしているうちに最終電車の時間は過ぎていた。音吉は友人の個人タクシーに電話をしてこの女性を十三まで送ってほしい。それにタクシー代は私が払うから明日でも店に取りにきてほしいといっていた。すぐタクシーは来たが、この菫は「帰りたくない~」とダダをこねてなかなかタクシーに乗らなかったが、音吉と運転手とで無理やりタクシーに乗せていた。

音吉はやれやれと思ってマンションに帰ったが、その玄関の前には幸子が涙を流して立っていた。音吉は優しく幸子に、
「いゃ~すまんすまん、こんな寒い所で…ささ、寒いから中に入ろう~」
というと幸子は泣きじゃくりながら部屋に入ってきた。もちろんこの涙はほんまもんだが、心の中では、
「勝った…!」という勝利の味を噛みしめていた。

       

       

星
生活保護者は国の税金で養われているから一般人のような人権はないという差別、これこそ憲法違反になる。小説…「生活保護不正受給を応援する人々」1話
星生活保護不正受給に悪には優しく、良民には悪魔の仕打ち、京都市の福祉行政の実態…実録…中岡さんの訴え。(文中の登場人物はすべて仮名)

たとえばこの「うっかり」「勘違い」の生活保護費不正受給を防ごうと思ったら、年末ぐらいに各生活保護者に「申告忘れはありませんか?」…もう一度よく考えてもしあれば「修正申告」をしてくださいという親切心があれば年間約2万件といわれている不正受給事件も半分以下になります。これを私は行政に提案するが、これを聞く役人なんてものはこの日本に一人もいないだろう。なんせ天下りばかり考えている人間ばかりですから。(伊奈利)

星働く女性たち…「病院検査技師 静香」…40歳年上老人との禁じられ恋 24話・あんこう鍋
星
「働く女性たち…「ゴミ屋敷の女 美幸」…駆け込み寺 「洋風居酒屋 ポン吉」23話・100均のすぐれもの、デッキブラシ
星
「働く女性たち…「眼科医 瞳」…鋭利な剛毛は凶器にもなる」…22話…フランス食パン(ハードトースト) ブラザーベーカリー西大路店
星働く女性たち…「老人女装の玉ちゃん」…駆け込み寺「洋風居酒屋 ポン吉」21話

星
働く女性たち…「女の愛の計算は複雑怪奇 恵梨香」…駆け込み寺「洋風居酒屋 ポン吉」20話
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屁理屈コラム…女の綺麗好き、男の汚い好き・妄想を定着させるのが小説なのか?、それとも邪道なのか?…関西のアイドル・出町柳けい子

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小野篁の禁断の恋…藤原香子に貢いで閻魔さんの書記官としてのアルバイト。生まれた子供が「小野小町」「紫式部」 伏見稲荷大社の物語 85話

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小説…「働く女性たち」…「めんどう婚 瑠璃子」 19話~「洋風居酒屋 ポン吉」駆け込み寺 音川伊奈利
星
ミニ短編小説3連発…「京都タクシードライバーの日記」「熊子のセックスは社交辞令」「タクシー代は新妻とのH」「江戸の仇を京都で討つ」…音川伊奈利

星
京都・高齢タクシードライバー争奪戦冬の陣、定時制社員、なんと賃率60%・ヤサカグループのラクヨータクシ・高齢者は金の卵
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嵯峨天皇の即決断で1200年前からお寺に保育所ができた。この日本ではまだ「保育園落ちた!」の状況とは日本の恥になる。伏見稲荷大社の物語 84話
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屁理屈コラム…準高齢者は65歳から、高齢者は75歳から、超高齢者は90歳の三段階…準~超になるまで25年もある。奇妙な野菜発見!「ターサイ(搨菜)」
星お笑いコラム…ツイッターの翻訳機能…まだまだ未熟らしい?翻訳しやすい文章が必要になる。しかし、すごい

星小説…「働く女性たち」…幸子の復讐 18話~「洋風居酒屋 ポン吉」駆け込み寺 音川伊奈利

ハート
働く女性たち…「中流階級の落とし穴、離婚しても地獄・紀子」 17話

無料の電子書籍…「働く女性たち」~22話はここでも読めます

星
お賽銭の勘定に京都銀行の行員10名が一週間もかかるという伏見稲荷大社・その1200年前のお賽銭のお話し 83話
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神様は目に見えないからこそ神である。仏壇の位牌は元々朝廷の官位を証明するものであった。伏見稲荷大社の物語…82話

星
初詣客の警備にフォックス警備の狐が大活躍するも人間に化ける特訓は大変になる・伏見稲荷大社の物語…81話

 

星お笑いコラム…「伏見稲荷大社」の物語も80話にもなりました。最初の1話は「吉祥院天満宮・政所公園の白狐」これになります
星
堀川・堀川下水は新種の植物、野菜の宝庫だった。堀川牛蒡は鴨と合う・嵯峨天皇823年3月に生前引退決定 80話
星平安時代のお菓子とは唐菓子で果物、木の実の乾燥した物…日本初の本格的お菓子は「かりん糖」…79話

ハート京都の老舗生八ッ橋の人形、おたべちゃんの出生の秘密…おたべちゃんに双子の妹が…巫女ちゃん~どす。

星世界三大美女の小野小町と深草少将との100日の恋、そして100日目に大雪で転落凍死…伏見稲荷大社の物語 78話
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伏見稲荷大社の物語…全国狐連合会26代目の会長「白藤」の襲名披露・キツネ灯の正体は「人魂」だった。 77話
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伏見稲荷大社の物語…「同じ金でもカジノで使うより神様に使うほうが品があると「お塚」が建立された」…マイ神様1万基 76話
星
短編小説「タクシードライバー・ジョッキーの竜」第6話『ジョッキーの竜は、まだ青い!』
音川伊奈利のツイッター


ハート
新・京のいけず石・いけず石・古典のいけず石、背丈80センチ、駐禁ダメ押し、花壇風の上品な、・ど根性いけず石…

ハート1~78話は↑の「記事一論」からお入りください。

電話この コラムに関するご意見等は「音川伊奈利の掲示板」にお書きください。HNは必ず書いてネ、

新電子書籍…このブログの記事をまとめた無料の書籍になります。

星「伏見稲荷大社の物語・嵯峨天皇と稲荷神社 73話…更新随時」

http://p.booklog.jp/book/108339/read

ハート関連…京都歴史裏のコラム

 星「京都歴史裏のコラム・吉祥院天満宮・政所公園の白狐、北政所御墳墓、吉祥院稲荷・キュウリの糠漬け」

http://plaza.rakuten.co.jp/kyoto24/diary/201607090000/

 

 星京聯、破産手続きへ、運転手・京聯タクシー倒産、160名解雇・(京聯自動車が破綻、8月29日)

http://plaza.rakuten.co.jp/kyoto24/diary/201504020000/?scid=su_369

ハート無料の電子書籍 長編小説「トラック3姉妹・ダンプ姉ちゃん理絵」...1部(31話) http://p.booklog.jp/book/103886/read
星「伏見稲荷大社の物語・大石内蔵助と白狐の恋など4話…更新随時」

http://p.booklog.jp/book/108339/read

星無料の電子書籍4冊できました。それぞれの題名で検索もできますから読んでください。 http://p.booklog.jp/book/103886/read

星お笑いコラム…ツイッターの翻訳機能…まだまだ未熟らしい?翻訳しやすい文章が必要になる。しかし、すごい

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最終更新日  2017年02月08日 07時16分29秒
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