去り行く君に(ホンダ インテグラ RXi)
今日のネタ車がウチに入庫してからおおよそ半年(笑)寝かしに寝かしてココしか有り得ないタイミングに満を持しての投入である。とはいえロードカーネタって超人気ないんだよね。こないだのレゲーラ/ライカンだってホント喰いつき悪くてさぁ。。。 まあ、書いてる人間がロードカーにさほど熱量持ってないからね、それが文章にも出るんだろう(笑)実際、今日のネタ車だって全然思い入れないもん。ただ時事ネタとしては充分有りだろう。つか、そのためだけに買ったんだよ(笑)MARK43 1/43 ホンダ インテグラ RXi 1991 天下に名高いホビージャパンが展開するミニカーブランドMARK43。オートサロン人気に煽られてヘンテコな方向に突き進むイグニッションモデルとは一線を画す、味も素っ気もない地味なベース車をリリースし続ける姿勢は、もはや商品展開になんの期待も持てないエブロを遙か後方に置き去る孤高の存在と言えるだろう。 そのMARK43曰く「昭和から平成を駆け抜けた、シリーズを象徴するインテグラ」だそーで。商品名に○○専用とか書くのはさすがに畏れ多いとゆーわけで、誰のクルマなのかは「昭和から平成を駆け抜けた」って文言で慮れよ、と(とはいえ、ネットにゃ画像も動画も沢山漂っているけれど)要するにタイトル「去り行く君に」の「君」は、切なくも哀しい男女の別れ話の「YOU」じゃなくて、恐れ多くも賢い「MY LORD」とゆーわけだ。そのやんごとなきお方が、プライベートで邸宅内を移動する際にご自身で運転されるおクルマが、かのマイケル・J・フォックスに「カッコインテグラ」と言わしめた二代目インテグラ。今や絶滅した白レースのシートカバーが大いに泣かせるわけだが、それを再現したのが一般販売モデルとの違いで、MARK43ショップ(ポストホビー)の限定販売品である。 実車には、ホンダ信者の知人が3ドアのVTECに乗っていたんで運転したことがあるんだが、たしかにこれでテンロクかよ!ってくらい元気なエンジンだったのを覚えてる。かのお方がこのクルマのどこをお気に召されたのかわからんが、なかなかに趣味がおよろしいよーで(とはいえRXiはVTECではないけれど) 思えば、この二代目インテグラが発売されたのが1989年、平成元年。きみまろではないが「あれから30年(きみまろは40年だけど)」である。平成のクルマ事情をざっくりまとめてみれば、グループA前提の280馬力マシンの登場に始まって、ハイブリッド・PHV量産化、そして将来の自動運転とゆー流れ。セダン・クーペの退廃とミニバン・SUVの台頭とゆー流れ。ほんとにすんげえざっくりだけど、まあ外してはいないんじゃないか、と。 思えばグループAの崩壊が、今のクルマ離れの端緒だったんじゃねーかと思うんだよね。どのメーカーも、グループA参入を目論んで280馬力やそれ近辺の市販車を持っていたし、機構・デザインも百花繚乱の時代だったと。国内ではGT-R無双状態、世界ではセリカ・インプレッサ・ランエボが覇を競いあい若者はそれらに憧れを抱いた。日本勢にやられっぱなしの本家欧州はグループAが勝てないように規定を締め上げて日本車を追い出した。まぁ人気があるとはいえ決して儲けが大きいわけではない280馬力市販車はある意味企業のお荷物でもあるわけで、そこを潮目に日本はレースとの関りを極力持たなくなった。そこにリーマン・ショックが拍車をかけて、日本のクルマは保守的にならざるを得なくなった。 尖ったデザインで当たればデカい山師商法から、差し障りのない各社横並びのデザインで万人にそこそこ売れればいいや路線へ舵を切る。300馬力越えのクルマは多々あれども、企業の保守思想が心底染みついててあの時代のクルマ以上のワクワク感はないね。 一方、レース界はといえば、にわかファンによるF1ブームの興亡。日本車によるWRC覇権争い。マツダとトヨタのルマン優勝。こっちはざっくりじゃない、ホンマに30年でわずかこんだけ(笑)そりゃ細かく言えば日本人が世界戦手権でポディウムに立った、デイトナで日本車が勝った等あるにはあるけど、それ含めどれもこれもほぼ平成前半のトピックとゆーのが笑える。要はそこで止まってそっから一歩たりとも進展はない。 日本のカーメーカーがモタスポなんざ二の次三の次どころか金喰い虫の道楽と考えてる証左。故にせっかく平成初期に萌芽があったモータリゼーションも立ち枯れた。結局産業としてもエンタメとしても、日本のクルマは主役の座から転がり落ちて平成の30年をかけて腐っていった、とゆーわけやね。 てな具合に、ミニチュアとは関係ない内容になりがちだから、ロードカーの記事ってのは喰いつき悪いんだよな。