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戦国ジジイ・りりのブログ

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2013年11月24日
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カテゴリ:上野と寛永寺
※「上野第一編(13)」の続きです。


初回の上野訪問は、思った以上に予定がこなせなくて残念でした。

まあ、最も大事な目的はお盆のお墓参りだった訳だから、
しょうがないっちゃ~しょうがないんだけど(笑)。

しかし、ラッキーなことに思いがけずチャンスは早くにやって来た。
で、第一編の1週間後に、再びリベンジに挑みました。
上野から帰ったその日の報告は「リベンジ報告」に書いてますので、
そちらもあわせてご覧ください。



2013/7/20(土) 晴れ


多少涼しいとはいっても、夏は暑いのが当たり前だし、
なるべく早く行動を開始しておくのがラクだとわかっているのに、
現地に着いたのは9時過ぎだった。

先週のお墓参りも、家を出るのが予定より
30分以上遅れたからな・・・
旅先ではそこそこ時間は守れるんだけど、
こういう時、近場だとどうも気が緩むらしい雫


さて、今日は前回の続きからそのまんま始めます。
てことで、再び降り立ったのが鶯谷(うぐいすだに)駅。

前回、寛永寺から帰る時に鶯谷の南口から入ったから、
今度は迷わずスムーズに行けるハズ・・・

駅の南口改札は狭いけど、いくつか変わったものが置いてあった。
けど、それより壁にかかっていた絵に目が行った。


 【鶯谷の由来

  鶯谷といえば人々は直ちに鶯谷駅のあるそれを想うであらうが、これは明治以後に
  つけられた名称で、江戸時代の鶯谷として知られてゐるのはここではなく、
  今の谷中初音町にあって鶯谷といったのである。

  初音町というのは明治二年に出来た町名であるが、その起りは前から初音町三丁目に
  ある霊梅院附近の森を「初音の森」といったから初音の森にもとずいているので
  ある。初音の森といわれるようになったのは此の附近に鶯が沢山いたので、
  鶯にちなんでつけられたのである。

  附近には龍泉寺、海蔵院、長明寺、上三崎北町の本立寺、加納院、観音寺の
  七ヶ寺が建ち並んでいて、この下の谷を「鶯谷」といったので、その名は
  鶯の名所であったからである。

  それは元禄の頃、東叡山輪王寺の宮、即ち上野の宮様が京鶯を数多くこゝに
  放されたので、年の寒暖によっておそい早いはあるが立春二十日頃から初音を発した。
  関東の諸鳥の囀りがみな訛りがあるけれど、当所の鶯は皆上方の卵なので
  東国の訛りがなく音色にすぐれていたという。】


・・・要するに、寛永寺の宮が

「東国のうぐいすは訛りがあるでおじゃるなあ~」

とわざわざ京からうぐいすを運ばせて放したってことらしい。
んなバナナ・・・泣き笑い

宮にはよほど上野のうぐいすの音が聞き苦しかったのだろうか・・・


初音町というのは現在の地名にはないようだけど、
寺の分布から見ると、上野駅の東側の浅草との間のあたり、
それからその北の入谷とか下谷のエリアを指すんじゃないかと思われる。
もともと、「上野」と「下谷」はセットの地名だった。

下谷(したや)、入谷(いりや)、それから現在の寛永寺の北西は谷中(やなか)・・・
この辺には、「谷」のつく地名が多い。


上野第一編で、何度も「上野の山」と書いたけど、
低地と上野山内での最高地点との比高は、せいぜい10mちょい。

山の多い地域にお住まいの方には、

「全然山じゃないじゃん!」

って思われるでしょうが、関東は平野だし、この辺は海抜も低いところなのでね。


少し前の雑談、「お受験終わり。そして東京から江戸へ」
試験が終わったら上野編を完遂させようとプランを組んでいたことを書きましたが、
地図を見ていて

「あれ?
こことここって隣だったんだ~」


て初めて知ったことが多かった。

都心に近いところはJRだの地下鉄だので近距離に沢山駅があって、
すぐ近くにある場所でも違う駅を使って電車で行ってしまう場合もあるので、
案外と土地の連続性が頭に入ってないことが多い(私だけかもしれないけど)。
隣り合ってる駅なら、こことここが近いってことはわかるんだけど。
(当たり前か)


上野編の残りだけだと結構時間が余りそうだから、
ついでにどこか近くへ寄ろうかと思って試験勉強しながら考えてた訳ですが、
何となく神田明神へ行きたくなって地図を見てたら、
上野のすぐ南が湯島、その先が神田だと初めて知った泣き笑い

あ~、こーゆー関係なのか・・・
上野から江戸城まで歩き通すコースなんかも面白そうだな~
と考えていて、ふと高台にある上野の重要性に気付き、
さらにこの辺りは坂が多いことなんかも思い出した。
江戸の地形を考え始めるようになったのは、この時からです。

で、疲労困憊で試験を終えて、帰りに本屋に寄って
江戸の本とかあるかな~と覗いてみたら、
色々面白そうな本はあったんだけど、結構地形に関する本もあった。

そっか、皆同じことを考えるんだな~と思って、
数冊買って帰ったんだけど、その中の一冊、
『江戸東京 地形の謎』(芳賀ひらく著)という本は
古絵図も載っていて、古い地形がわかりやすく書かれていた。


ちょっと前置きが長くなりましたが、
上野のページを開くと、上野広小路から始まって
上野駅~鶯谷駅~日暮里駅~西日暮里駅と続く
現在の山手線のラインはずっと長い崖になっていて、

 【台地と低地を画す「偉大な崖」が数km以上つづく】

と注釈が付けられている。

「偉大な崖」かあ、なんかすごいな~。
そういえば、日暮里らへんから山手線で池袋へ向かう途中の片側は
急斜面になってるところが多いもんな~。

崖とはいっても、上にも書いたように比高はたかが知れてるんですが、
地形は結構急なのだ。
言われてみれば、ホントに崖。

普段の生活の中では全然気にしたことなかったけど、
こうして見てみると、山手線はたしかに「山手」を走ってるんだな~と
今さらながらに驚いたものです(笑)。

なので、わずかな高台とは言っても、
平地の江戸では結構インパクトがあるし、
上野の山内でも見晴らしのいい場所もある。

上野から崖つづきの先の諏訪台にある道灌山城も東側の見晴らしはよかったので、
道灌さんが築いた城でなかったとしても、
周囲を睥睨(へいげい)するには確かにいい場所だったんだな~と
あらためて思った。

なんたって、家光が腰掛けて展望を楽しんだくらいだし。


あ、諏訪台といえば、先日のNHKの「おはよう日本」で
「富士見」の話を取り上げていて、諏訪台の富士見坂出るかな~と思ってたら
やっぱり出たんだけど、どうやら地元の子供代表の願いもむなしく、
高層ビルが建っちゃって「富士見」坂じゃなくなっちゃったようですね。

「あ~、やっぱり建っちゃったか~」

と朝から残念な思いをしました。



・・・すいません、脱線しましたあっかんべー

近代に入って、上野~鶯谷間の地形は少し変えられてはいるようですが、
上野から日暮里方面へ向かう山手線のラインがほぼ崖の地形を表してます。
(周辺地図のリンクはこちら

鶯谷の近く、現在の根岸町のあたりを叡山になぞらえて「坂本」と呼んでいたと
「上野第一編(12)」に書きましたが、
いつから根岸のあたりを坂本と呼んだかはわからないものの、
明暦3年(1657)頃の絵図には
上野駅から鶯谷に向けてちょっと行ったあたりの場所に「さかもと」と描かれてる。

明暦ならかなり寛永寺の初期の頃だから、もともとは上野駅付近が坂本で、
寺域の増加とか寺内の構成の変化とかでもう少し北の方へ
「坂本」の名称が移動したのかもしれないな。

根岸でも上野駅でも、どっちにしても崖の下。
だから「坂本」には違いない。
ただ、叡山を真似るんだったら、やっぱり不忍側に付けるべきだと思うけどね泣き笑い
(しつこい)


んで、火よけのために子院が根本中堂などの主要堂宇から遠ざけられたと
「上野第一編(8)」で『上野寛永寺 将軍家の葬儀』から引用しましたが、
後期になるとこの崖の下にも子院が描かれるようになる。

現在の地図と対比すると、どうもこれらの子院は
現在ではJRの用地になってるようなんだな。

上記リンクの地図では、上野駅から北へ向けて何本も線路が通ってますが、
上野駅のすぐ上、「常磐線」と書かれてるあたりが
子院があったと思われる場所です。

ただ、この辺りはもともとの地形より少し高くなってるような気がするけど。
で、少し高めのまま鶯谷駅に突入・・・
鶯谷駅は崖の中腹のような場所にあります。


電車に乗ってると高低差とか気にもならないけど、
色々考え始めると都内の地形も面白いです。
よくよく考えると、急な坂が多いしね。

比高がそれほどでないためか、たとえば長崎みたいに
「坂の町」ってイメージは一般的にはあまりないかもしれないけど、
地形に着目するとなかなか興味深い・・・

江戸の本で「坂」とか「崖」をテーマにした書籍が多いのは
そのためなんでしょう。

いずれ、地形だけをテーマに江戸を歩いてみるのもいいかな~って
思い始めました。
でもたぶん、欲張りな私は寺とか寄りたくなって
地形だけなんてゼイタクな歩き方はできないと思うけど泣き笑い



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最終更新日  2014年08月02日 22時59分53秒


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