先日、デリバティブの正体でも紹介したTermAuctionCredit、
現在FRBは28日物短期融資(TAC)で計1200億ドルを金融機関に拠出している、ところがこれの融資先は一切極秘扱いになっている、公表すると資金繰りが切れ掛かっている先のリストとなり、取り付け騒ぎになりかねないからだ、
しかしBusiness Weekは、
銀行破綻、その時どうする? 選択迫られる米政府
2008年2月8日 BusinessWeek 抜粋
商業用不動産融資、クレジットカードローン、企業向け融資も返済率が悪化し、銀行はさらに痛手を被る恐れがある。レバレッジを強く利かせて世界の株式に多額の投資をするヘッジファンドに対する融資も危機的な状況だ。
住宅価格もまだ不安定だ。住宅価格の下落は、住宅ローン、住宅ローン担保証券、CDOの下落の連鎖を引き起こす。つまり損失がさらに拡大する可能性があるということだ。
危険がこれほど積み重なっていることを考えれば、破綻の引き金を引く事態は想像に難くない。状況を懸念した貸し手が融資を引き揚げようとして、大手銀行が経営難に陥る可能性は大いにある。米国の10行余りの大手商業銀行や主要金融機関のいずれかが破綻の危機に瀕すれば、規制当局は金融システム全体に影響が波及することを避けるために何らかの救済策を打つ必要性に迫られるだろう。 (以下略)
でその状況だが、原文Too Big to Failを見ると、表がある、
政府が率先して危ない先など公表するわけもないのだが、ムーディーズはDataを押さえて公表している、
Chances of Government Support(政府のサポートの機会)などと言う柔らかな表現だが、何のことはない、破綻確率そのものだろう、そして3大銀行(バンカメ、シティー、モルガン)はすべてVery Highになっている、 そう、もはや時間の問題なのだ、FRBがTACを引き上げたら、(あるいはTACを今月中に返済できなかったら)、他の負債(CDO、LBO、CDS、不動産担保など)云々の以前の問題で、米銀は逝ってしまうだろう、
実体のない、まるでも抜けのからの会社を見ているようだが、TACが今回、とどめの中性子融資にならぬとも限らない、
大前氏は「もはや公的資金投入しかない」と言っているのだが、おそらくUS政府も何がしかの行動の時期の見極めに入っているのではないだろうか、(但し、その行動というのは必ずしも、救済を意味はしないのでアシカラズ、過去を見ても破綻させる方がなんとなく強い気がしているんで、)
(追記)
FRBは、2月もTAC(600億ドル)を供給するつもり、
まだ中性子融資は続きそうだ、
FRB: Press Release--Federal Reserve will conduct two auctions of ... Release Date: February 1, 2008
The Federal Reserve will conduct two auctions of 28-day credit through its Term Auction Facility (TAF) in February. It will offer $30 billion in an auction to be held on Monday, February 11 and $30 billion in an auction to be held on Monday, February 25.
Decisions regarding auctions in March will be announced by Friday, February 29.
しかも3月分も2/29に連絡するなんて言っているし、こりゃ、FRBの側のせいではコトは発生しないな、まずは静観で、