地球人スピリット・ジャーナル1.0

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2009年4月1日

地球人スピリット
・ジャーナル2.0


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ブログ・ジャーナリズム

2006.12.14
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地球人スピリット・ジャーナル2.0につづく



 

「反魂丹の文化史」 越中富山の薬売り 日本アウトロー烈傳 3 玉川信明コレクション 2005/12



 私の読書など、散歩中の犬のオシッコみたいなもので、とりあえずここまで来たゼ、というランドマークのようなものだ。中身はともかく走り読みしてしまって、読んだ読んだと吹聴する程度のところが関の山なのだ。だから、こうしてブログにメモしておくとか、読書ノートとかつけておかないと、内容どころか、何を読んだかさえ、忘れてしまうことになる。

 ところがそんな私でも、ペースをスローダウンしてゆっくり読んでみたくなる本というものもたまにある。この「反魂丹の文化史」はまさに、そのような本の一冊だ。ハッキリ言って、この本のことを甘く見ていた。借りてきた本の最後に読み始めたのだが、走り読みできない。面白すぎる。飛ばし読みするにはもったいない。おいしかったラーメンのスープまで全部飲み干したいような、そんな気分さえ思い出させるような本だ。

 実はまだ3分の一しか読んでいないのに、もう今日、図書館に返却しなくてはならない。もし予約が入っていなければ、すぐ再貸し出しを受けて、読み続けるつもりだが、ひょっとすると借りることができないかも知れないので、とりあえず、ここにメモしておく。

 この本のシリーズは
「評伝 山岸巳代蔵」「放浪のダダイスト辻潤」などに連なるシリーズで、第5作まであるらしいが、他もぜひ読んでみたいと思っている。他に、「和尚(ラジニーシ)の超宗教的世界」「和尚(ラジニーシ)、禅を語る 」などのシリーズがあり、まだ私は「和尚(ラジニーシ)、聖典を語る」「和尚(ラジニーシ)、性愛を語る」は読んでいない。

 さて、この「反魂丹の文化史」は、越中富山の万金丹、なんて私も小さい頃よく言っていたものだが、我が家にも、4つ~5つの薬箱があったものだ。一年に一度くらい周ってくる薬売りの紙風船やゴム風船が欲しくて、とても楽しみにしていたものだ。あるいは絆創膏は、よく切り傷を作っていた子ども時代は、自分で薬箱から取り出して止血用に使った。当時はセロテープというものがなかったから、ちょっと高価だったけれど、工作用にもこの絆創膏をよく使った。

 薬箱の定番は正露丸。これはおなかが痛くなれば、なんでもとりあえず正露丸だった。虫歯が痛ければ、まず、半分くらいにした正露丸を歯につめた。赤くすり、青くすり、などというものもあり、どちらかが風邪薬で、どちらかが胃薬だったと思う。六神丸(ろくしんがん)は、たしか心臓の気付薬だったと思うが、本当にゴマ粒みたいな薬だったが、小さな小指の頭ほどのガラス瓶に入っており、さらに桐のケースに入っていた。たぶん、この薬が一番高価だっただろうが、私は子どもだったので、この薬にお世話になったことはない。サロンパスも入っていた。メンタムも入っていた。赤チンも入っていた。オロナインも入っていた。

 小さい時は、本当に重篤な状態でなければ、医者にかかるなんてことはなく、この家庭常備薬でなんとかしていたものだった。だから、この越中富山の薬売りには、絶大な信頼感があり、また生活必需品であったのだろうと思う。いまでもまだ、この家庭配置薬システムは存在しているのだろうが、これだけ薬局や医療システム、郊外型のドラッグストアが発達した時代だから、当然、昔の越中富山のマンキンタンは、すでに遠くなりにし風景となったのだろう。

 その文化を富山県出身の玉川が克明にフィールドワークしてノンフィクションとして書き出す。マーケティングとしても面白い。民俗学としても面白い。瞑想会の仲間のP君が実は富山出身なので、この本を読みながら、彼の朴訥とした誠実さを思い出しながら、越中富山の薬売りに顔をダブらせながら、ニタニタしながら読んでいる。もっともP君は、スーパーコンピュータを扱うシステムエンジニアだが・・・。







Last updated  2009.03.29 12:47:10
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2006.12.10

地球人スピリット・ジャーナル2.0につづく



 

「ただの私」オノ・ヨーコ 飯村隆彦翻訳 1986/4


 
ジョン・レノンつながり。友人のブログでこの本のタイトルをみつけて読んでみることに。

 現代の人は、ステレオやラジオ、テレビ、電話といったコミュニケーションメディアに取り囲まれている。これらの機械のスイッチをあやつっている間は、自分が何かとコミュニケートしているような錯覚にとらわれてしまう。しかし、もし誰かが急に部屋に侵入してきて私たちを殺したって、テレビは知らんぷりしてしゃべりつづけているだろう。 p19

 酉年生まれのオノ・ヨーコはことし73歳。それでこの文章「わが愛、わが闘争」が書かれたのは1974年だから隔世の感がある。このインターネット時代に対して、現在のオノ・ヨーコならどういうだろう。

 仮にいま、私がこの瞬間に、私の部屋に進入してきた誰かに殺されて、この部分で文章がとまっても、すぐに気づく人は確かにいまい。数日経過して、変だなと思った友人が、新聞の報道記事でもみて、ああ、なるほど、と後から察するかもしれない。

 1973年の婦人公論に書かれたとされる「日本男性沈没」なども、隔世の感がある。ウィメンズ・リバテーション運動の華やかし頃の文章である。フェミニズム、というより、その生い立ちからして、オノ・ヨーコは、強い女だ。いやいや、言い直そう、強い人間だ。

 父は横浜正金銀行の主要な管理職にあり、たびたび外国に赴任した。そのため、ヨーコ(”オーシャン・チャイルド”という意味)は、サンフランシスコやロングアイランドや日本で育ち、子供時代にもかかわらず、優遇され、楽しいものだった。p195

 なるほど、洋子、だからオーシャン・チャイルド、とは言えている。原書が日本語なら、このようなことは話題にならないかも。でも、洋子、とついたその由来がわかったら、もっとよかったな。

 面白いことをお話すると、ジョンが考えたことだけど、ジョンと私が映画の「その男・ゾルバ」を見て、そのなかで男が死んで、黒衣の女たちが周りを囲んで、ベッドから、シーツをはがそうとしている部分がありました。ジョンは、その晩、真夜中に、「僕が死んでから、君やショーンを充分面倒見切れなくて、何が起こるのか心配だ」と言った。p208 ヨーコ談

 なんだかこの辺を読んでいると、すごくこの二人の生活に親近感を感じる。私も「その男・ゾルバ」のDVDを持っていて、たまに見る。ジョンとヨーコも、この映画を見ていたんだなぁ。

 この本86年にでたハードカバー本だが、90年に文庫化しているところを見ると、長い間読み継がれているようである。その高名さに比して、それほど著書とかないものだから、この本は貴重な資料となっているのかもしれない。

 貴族と商人の娘の血を引くオノ・ヨーコはアーティスト、詩人、ソングライター、歌手、プロデューサー、母、アメリカでももっとも金持ちの一人、たぶん、世界で一番有名な未亡人、などなどである。p195

 この文章は1985年の米国雑誌に掲載された時のヨーコのプロフィールだが、もう、20年も経過したので、その評価はもっと違ったものになっているかもしれない。しかし、ジョン・ヨーコの名前は、20世紀の歴史の中では抜きがたいビックネームとして残っている。そして、今後もその詩やアートとともに語り継がれるに違いない。







Last updated  2009.03.29 12:47:34
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「自由訳 イマジン」 ジョン・レノン & オノ・ヨーコ 新井満訳 2006/08 朝日新聞社



 イマジンという曲ができてからすでに35年、ジョンが急死してからすでに26年の年月が経過している。戦争が激化したり、12月8日が近づいたりすると、いつもこの詩が思い出される。誰となく歌いだし、どこからとなく聞こえ出す。最近ではYou Tube でもイマジンが見れる。

 この自由訳では、新井満が、ヨーコの詩に刺激されてジョンが作ったというこのイマジンの詩のイメージを、原詩のイメージをそこなうことなく、むしろわかりやくひろく美しく「訳」している。写真も素晴らしい。

 レノンさんのことを考えると、古代ギリシャのある哲学者が言った言葉を思い出します。人間には、三種ある。一番目は「死んでいる人」。二番目、死んではいないが、「ただ生きているだけの人」。厳しい言い方ですよね。で、レノンさんは三番目の人だと思うのですが、「海に向かって旅たつ人」というんです。p78

 自分の誕生日を逆算してみると、父親と母親が1945年の8月15日に愛し合って生まれただろうと推測する新井満。


        
本当に
        あるかどうかもわからない
        そんな天国に
        わくわくさせられたり
        そんな地獄に
        びくびくさせられたり
        そういうことって
        ばかばかしいことだと思わないかい?

             なぜなら
             ぼくの人生の主人公は
             誰でもないぼく自身なんだから
             誰からも誘惑されないし
             誰からも脅迫されもしない
             大切なことは
             ぼくがぼく自身の心と頭で判断し
             決断すること
             そして今を
             どう生きるかってこと   
   p14




 この詩を読んでいて「ぼく」という第一人称がすごくきれいに聞こえてくる。便宜上、このブログでは第一人称を「私」にしてしまったのだが、どうも自分で決定しておきながら、名刺とネクタイをイメージしてちょっと堅苦しい感じがする。もっと自由に「ぼく」と書いて、TシャツとGパンのあの時代のやわらかいイメージを思い出す必要を感じた。







Last updated  2009.03.29 12:48:00
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2006.12.08

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「宗教としてのバブル」 島田裕巳 2006/3 ソフトバンク新書

 

 山岸巳代蔵を読んでヤマギシ会つながりで島田裕巳を思い出したところ、時間つぶしに、書店で立ち読み。宗教とバブルはなんの関係もないが、この「宗教としてのバブル」というコピーを思いついたので、このコピー一本を膨らませて書いたような本。

 世相をこのように薄っぺらくスライスして陳列してみせる所業のことをなんと呼べばいいのだろう。私には香山リカの所業にもさも似ているように思うのだが、宗教学者だとか精神科医だとかが、やって見せる芸当なのだろうか。ないしは、このような芸当に乗っていけない私は、十分時代に後れちゃってるのかな。

 この本の百何ページ目かめに、山岸会に参加したことを載せている。この男、何度もそのことをちらちら書いている。そんなに書くのなら、ちゃんと山岸会を尊敬して書けばいいのに、批判しつつ書くので、それに参加していたおのれ自身がますますチッチャく見える。

 オウムの時にあれだけ擁護したのだから、最後まで擁護して、獄中にでもつながれれば、まだ男を上げたものを、いつまでもぐちゅぐちゅとやるもんだから、どうもこの男、持っている才能を全部無駄使いしてしまったように、私には見えてしまう。しょせん与太な三文物書きで終わるのかな。哀れむべし。







Last updated  2009.03.29 12:48:24
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2006.12.05

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<花の詩画集> 
「速さのちがう時計」 
星野富弘 1992/2  偕成社

 






かやの実

そういえば 今日
 
かやの木の下を 通ったっけ

くるま椅子の 車輪から かやの実の かおりがする

        「かやの実」 星野富弘






 
星野富弘さんが「かやの実」という詩を書いて、かやの実の絵を書いていた。私も去年、このかやの実を書くために、スケッチブックとクロッキー用の木炭を買ってきたことを思い出した。ひさしぶりにスケッチすると、正直に描こうとする自分にはまちがいないのだが、どこか縮こまっていて、ちんまりとしか描けないのが不満だった。

 富弘さんのかやの実も、特に奇をてらったような大きさもなければ、特段変わった色も形もない。だけど、のびのびしていて真っ正直だ。そういえば、今年の春に近くで、
カヤの木まつりがあったことを思い出した。かやの木の香りがなにか懐かしい。すなおな自分がいる。


        かやのき2.jpg











Last updated  2009.03.29 12:48:54
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<3>より続く



「江原啓之 神紀行」(4) 九州 沖縄
 スピリチュアル・サンクチュアリ シリーズ 2006/6 マガジンハウス



 先年、久しぶりに訪れた宮崎でシーガイアまで行きながら、他のスポットを周ることが出来なかったのはちょっと残念だった。九州にもいろいろな思い出がある。あちこちのスポットを周ったが、この本で紹介されている霊場とは違う周りかたをした。この本にでているスポットはあらためて縁に恵まれれば、ぜひ訪れてみたいものだ。

 沖縄も復帰2ヶ月後の1972年の7月に一度行ったきりだ。本島のみならず、久高島や奄美などにも行ってみたい。龍のすむ宮、琉球。

 このシリーズ借りてきたのはこの4冊まで。すべて西日本。5冊目は「関東・中部」ということだ。そしてそのあとの東北、北陸、北海道を江原啓之ならどう周るだろう。楽しみだ。

つづく






Last updated  2009.03.29 12:49:19
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<2>からつづく



「江原啓之 神紀行(3)」 京都 
スピリチュアル・サンクチュアリ シリーズ 2006/4 マガジンハウス




 京都には何度も行った。訪れかたもいろいろだった。通りすぎただけの時もあり、車を持っていった時もある。神社仏閣を見ようとしたこともあるし、大学のキャンパスを散策するだけのときもあった。ロックコンサートの時もあったし、八つ橋を食べにいっただけの時もある。だけど、いちども、全体としての京都、というものを考えてみたことはなかった。

 千年の都である京都。たまに訪れただけの私にはその全部などを見ることはできない。しかし、私には京都を考える時に、どことなく共通した腹の底から湧いてくる不思議な感慨がある。それは、時の中央権力にまつろわぬ神々の静かな声なき声だ。源義経がついに都を落ちて、ついに奥州平泉におちて果てた時、さらに、北へと導き、北海道から大陸へ渡し、ついには源義経ジンギスカン説を作り出したような、民衆の声なき声が聞こえるのだ。

 京都。いずれはまた訪れることになるだろう、日本の古都。思いは多い。

つづく






Last updated  2009.03.29 12:49:58
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<1>より続く



「江原啓之 神紀行(2)」四国 出雲 広島 
スピリチュアル・サンクチュアリ シリーズ 2005/12 マガジンハウス



 出雲も広島も思い出がある。しかし、四国は一回しか行ったことがない。四国四県を旅したが、その風土の特異さは、また独特だ。いつかはお遍路さんをしてみたいとはおもっているが、まだその機会はこない。

 でも四国の人々の活躍は、たとえば阿波踊りだったり、高校野球の四国勢の圧倒的な強さだったり、かつおの一本釣りだったりと、いつも活動的で、東北人の私は圧倒される。

 伊勢、熊野、奈良から、四国、出雲、広島、という順路、妥当なところだろうなぁ。伊勢を表中心とする日本の霊統のなかで、奈良の天川、そして出雲大社は、ある意味、コインの裏表のような関係にある。深い歴史とそこにこめられた民衆の静かな思いが隠されている。

 広島・宮島の弁財天は、天川の弁財天にも通じる。さあ、神界のネットワークを旅しながら、江原はひょうひょうとその順路を進めている。

つづく






Last updated  2009.03.29 12:50:38
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「江原啓之神紀行(1)」 伊勢・熊野・奈良
スピリチュアル・サンクチュアリ シリーズ 2005/10 マガジンハウス



 日本の霊場を旅するに、まさに伊勢・熊野・奈良を旅するのは、まさに常道と行っていいだろう。ここのから始まる江原啓之のスピリチュアル・サンクチュアリ・シリーズはまさに妥当な巡礼の始まりと言っていい。

 伊勢、熊野、奈良、それぞれに私も私なりに思い出がある。ひとつひとつは順に並べて語れるようなものではないが、こうして旅を始めることのできる江原はそれだけの好運に支えられている人物ということになる。

 先日読んだ
香山リカの本にでていたような、江原を乱暴にも評価する「江原さんのこと 1)大好き 2)インチキ! あなたはどっち?」という二価値判断なら、まずは、私は「インチキ!」だとは思わない。このような形で日本的霊性を紹介することはとても素晴らしいことだ。この本のなかにインチキ性などなにもない。

 では私は江原を「大好き!」だろうか。これは、ちょっと保留しておこう。図書館に行くと沢山の江原本が入っているが、人気があってほとんどが貸し出しだった。ようやく借りてきた本がこのシリーズだったのだが、最初に読む江原本として、この本が最適かどうかはわからない。つまりは、日本の霊場については問題ないが、人物やその人物そのものについての個性は、この本だけからは分からないからだ。

 私は18歳のときに三ヶ月間で沖縄から北海道網走までのヒッチハイク日本一周したことがあった。その時は、まったく神社仏閣は立ち寄らず、各地の運動拠点を回る予定だった。しかし、あとになって考えてみると、神社仏閣に立ち寄らずに日本を旅するなんてことはできないことがわかった。

 中年になって、それとなく神社の由来や縁起を知るに及んで、その深さにおどろくことが多かった。そして、これから、江原のような恵まれた旅ではないとしても、自分の縁に導かれた旅はずっと続けたいものだと思っている。

つづく







Last updated  2009.03.29 12:51:09
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「アメリカよ、美しく年をとれ」 猿谷 要 2006/8 岩波新書



 御年83才の著者が、半世紀にわたる愛するアメリカについて語る。1923年生まれ、日本で言えば大正12年生まれであるから、52歳の私の親の世代、戦争でもっとも青春時代を翻弄された世代といっていいだろう。同級生や知り合いに戦死者も多くいるはずである。一般的にいって、いまのネット社会の中では、おじいちゃんかひいおじいさんにあたる。

 この著者が、表すこの本は、ひときわ重さのある貴重な個人史的アメリカ論であり、また平和論でもある。「アメリカが愛されていた頃」「”天国”のなかの”地獄”」「アメリカが嫌われようになって」という章立てのあとに、終章で「アメリカよ、美しく年をとれ」となる。著者が一日本人としてアメリカを愛しつつ、最後のラブコールを書いている、という趣である。

 新生国アメリカが可能性いっぱいだった時代、先住民達の葛藤、黒人問題などの内政問題、産業化による隆盛と帝国化、そして手を広げすぎたがゆえに世界からきらわれるようになってしまった現在。アメリカの歴史と著者の歴史が二重写しになって、著者は自らを諭すように「美しく年をとれ」とつぶやく。

 この本は意識的に、いままで書かれたり紹介されていない部分に光をあてているが、個人的にはわたしはチェロキーについてのくだりをとても関心もって読んだ。

 
1830年には東部でもう最初の鉄道が走っている。そんな時代にまだ東部の各地には、インディアン諸部族が健在だったのである。
 しかし、ジョージアからノースカロナイナ、それにテネシーへかけての美しい土地にすんでいたチェロキー・インディアンにとって、悲惨な運命が待っていた。1828年にチェロキーのなかのダロネーダという土地で金鉱が発見されたのだった。
p56

 そのうちチェロキーに関しては、もうすこしまとめて読んでみたいなと思っている。キング牧師やケネディーなどの暗殺にも触れている。そして現代に至る。

 9.11テロの直後、アメリカ人の多くは報復のためテロとの戦いを誓ったが、それは応急処置のようなものであって、なぜアメリカだけが狙われたのかという本質的な分析や反省はほとんど見当たらなかった。本来はそこから始めなければならないのだ。p168

 現代を考えるならやはり、アメリカ、そして9.11は避けては通れないテーマだ。

 私はアメリカが軍事力より経済力へ、経済力より文化力へと、関心の重点を移行させるのが一番優れた方策であると信じる。他国に介入して怪獣ゴジラのように肥大した軍事中心の国になるよりも、自分だけで警察官をつとめることの無益を悟って、自国内にいまだ20%近くもいる貧困層の救済に努めた方が、結果として世界からの賞賛と好意を得る道につながっていると思っている。p195

 まさに同感である。10代でアメリカにおける9.11を体験した
岡崎玲子の作品と合わせて読みたい一冊である。

 著者は加齢現象で、日々お体の不調を訴えておられるようである。冬に向かいますますお健やかですごされることを祈っている。







Last updated  2009.03.29 12:51:41
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