カテゴリ:身近な社会問題
EUに加盟した欧州諸国では、いずれかの国で取得した運転免許証で、EUのどこでも仕事ができるようになっている。EU内ならどこでトラックの運転手をしてもよいという事だ。
すると次のような問題が起きた。 ボーランドやハンガリー、ルーマニアやブルガリアといった、相対的に所得が低い国から、大挙してドイツやスウェーデンなどの所得の高い国に移民する人が増えたのだ。 その人たちは自国よりも少し高い最低賃金で働くようになった。 その結果、ドイツやスウェーデンのトラック運転手さんの所得が減少してきた。 生活が困窮して、生活水準を落とさざるを得なくなった。 これはなにも他人ごとではない。 日本も建設、介護、医療、警備、輸送、農業の分野などでどんどん移民などを受け入れている。 最近ではコンビニ店員にも外国人労働者を受け入れることになった。 これらの安い労働力が既存の日本人労働者の賃金をますます引き下げていく。 この移民政策は、日本人の生活水準をますます低下するものなのではないか。 アメリカではメキシコからの移民に対して、国内低賃金労働者の生活を圧迫するので、トランプ大統領は国境沿いに大きな塀を作った。アメリカの低賃金労働者の生活を守るという名目である。反対に日本政府は、政策として移民を拡大させている。 これは経済のグローバル化の一環だという。現在世界中で進行している。 モノ、ヒト、カネ、サービスが国境を越えて自由に移動することである。 多国籍企業がより多くの利潤を得て、拡大していくためには、きわめて都合のよい考え方である。安い労働力が確保できれば、グローバル企業はどこへでも進出していく。 例えば、日本企業の多くは中国に進出してきた。 日本の工場を縮小して、中国に工場を建設して、安価な中国人労働者を雇用している。 安い製品は、国際競争力があり、多国籍企業の利益が増える。 しかしその結果、国内産業は空洞化が進み衰退していく。 日本のGDPはほとんど増えていない。むしろ減少していく。 この度のコロナの影響で550兆円のGDPが350兆円台にまで低下するという指摘もある。 経済成長がないという事は、国民所得が増えていかないということだ。 その証拠に、年収300万円以下という人が急激に増えている。 国民の生活がじり貧に追い込まれていいはずはない。 そういう国家に未来はない。子孫たちに明るい未来を託すこともできなくなる。 一方中国のGDPは、どんどん増え続けて日本の2.5倍となった。 これは日本や欧米各国を中心としたグローバル企業が寄与しているのである。 このまま推移すれば、2040年代になると、中国のGDPは日本の10倍達する。 さらに言えば、軍事支出は20倍になるという。 空恐ろしいことが現実となる。 「今だけ、カネだけ、自分たちだけ」という思想で、突き進んだ結果、いつの間にか中国を利することになり、日本の国民生活はどんどん貧困に追いやられる。 日本国は中国に食料、国防、経済、領土を抑えられて、中国の一つの省として飲み込まれかねない。現に中国はその意志を打ち出している。 国会議員の中にも中国べったりの人が大半を占めていることを考えると、にわかに現実味を帯びてくる。尖閣はもうすでに中国の領土になってしまったのだろうか。 北海道の土地は中国に買い占められて、中国の食糧基地になってしまうのだろうか。 情けないが現実である。私たちは現実から目を背けないで生きていきたいと思う。 そして、国会議員を動かすだけの世論を作り上げたいと思う。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2024.04.07 20:05:04
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