私は今までためになる話をたくさん聞いてきましたが、ほとんど覚えていないような気がするのです。
その原因は、聞きっぱなしで、自分に引き寄せて考えていなかったからだと思います。その結果すぐに忘れてしまうのです。
現在は講話を聴いた後に、レジメやメモを見てまとめをしています。
そのとき自分の場合はどうなのかを考えるようにしています。
また生活の発見誌や森田関連図書を読んだ後も、印象に残った部分を書き出して整理しています。
そして仕事・生活・人間関係、趣味などに応用・活用しようとしています。
これは森田理論を応用・活用するうえでは欠かせない作業だと思っております。
この作業を続けていくという習慣を身に着けると、森田理論が宝の山に変わってきます。
たとえば私は森田先生の行動の真似をしてきました。
森田先生は第29回形外会の時、「鶯の綱渡り」という曲芸を披露されたという。(森田全集第5巻293ページ)
好奇心の強い私は強い衝撃を受けました。
私も森田先生のように人を喜ばせる芸を身につけたいと思いました。
早速地元で活動していたチンドン屋に入れてもらいました。
メインはアルトサックスの演奏です。
それ以外に、どじょう掬い、傘踊り、浪曲奇術、獅子舞などの芸を身に着けました。気が付けばもう14年間も老人ホームの慰問、地域のイベント活動に関わってきました。楽しい人間関係の輪が大きく広がり、神経症以外のことで悩むことが多くなりました。
森田先生の行動に学んで、自分の生活に取り入れることで、毎日の生活が楽しくなりました。
集談会では他の人の応用・活用例を聞くのがとても楽しみです。
興味が湧いたものはできるだけまねをするように心がけています。
例えば映画や落語の紹介をされたら自分も見に行きます。
イベントや観光案内の話を聞くとできるだけ行くようにしています。
その他、ビールをおいしく飲む方法、魚の粗炊きの作り方、味噌作り、自家用野菜の作り方、カラオケを楽しむ方法などは自分でも取り組んでいます。
人間関係ではやってはいけないことやらなければいけないことがあると教えてもらいました。
毎日感謝することよかったことを1つずつ日記に書くことを聞いたので取り入れました。
「あるがまま」というのは、規則正しい生活を心がけて身体がすっと動くような習慣を確立すると身に着けることができるというのも役に立ちました。
仕事は生活費を得るだけと思っていましたが、自分の居場所作り、生きがい作り、人間関係を豊かにする、身体と脳を鍛えるなどいろいろな役割があるということを教えてもらいました。
雑事に丁寧に取り組むと仕事を追っていけるようになるという話も役に立っています。
森田理論は仲間とともに学習して刺激を与えあうことが大事だと思っています。